君の旋律に僕の音色をのせて。   作:藤井 悠

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藤井 悠です。

それでは本編どうぞ。


不穏な空気

大助「ただいまー。」

 

僕は白金さんの家にお邪魔した後、直ぐに家に帰ったのだが、なんか母さんの視線がウザイ。

 

大助母「おかえりー。どうだった彼女の家は?」

 

大助「・・・ノーコメントで」

 

そんなことだろうと思った。

 

大助「あのね母さん。僕等は今日付き合ったばっかりだしそんな期待するような話はないよ。」

 

大助母「分かってるわよ。ただ私が言いたいのは大事にしなさいよってことだけだから。あ、でもなにか土産話が出来たら聞かせなさいよね。」

 

大助「はぁ。分かったよ。」

 

大助母「まあ、気が向いたらでいいわ。そうそう、お父さんが来月帰ってくるからね。」

 

大助「・・・うん。」

 

父さんが・・・帰ってくるか。僕の父親は外国に出ていて偶にしか帰ってこない。だから帰ってくるのは嬉しい・・・と普通の人なら思うだろうが僕はそうでも無い。僕の父さんは昔から仕事人間で、遊んでもらった記憶は無いに等しい。なので帰ってきても来なくても同じって言うか・・・

 

大助母「大助?」

 

大助「いや、なんでもないよ。来月だね。分かった。」

 

〜翌日〜

 

僕は2度目のRoseliaの練習に参加しに来た。ちなみに僕と白金さんが付き合ってることは伏せてある。もしバンドに支障が出ると言われて別れろと迫られた時のことを考えると黙っておいた方が良いと判断した。

 

友希那「それじゃあ始めるわよ。」

 

なんてことを考えてるうちに練習が始まる。気を抜くといけないので曲に集中する。今回は修正点だけでなくいいところも探すようにしている。マイナスなことばかりじゃ気分もマイナスになるだろうし、良かったところはRoseliaとしても伸ばしたいところだろう。

 

友希那「どうだったかしら?」

 

大助「そうですね。リズムは全体的にあってましたがサビ前になると宇田川さんのドラムが走りがちになるのが目立ちました。でも前回のリズムが狂っていた部分は完全に治っていたのでよかったと思いますよ。他の人は・・・」

 

そして全員に同様のアドバイスをする。

 

リサ「凄いね。回数やればやるほどアドバイスが的確になってるね。」

 

紗夜「その才能にはつくづく驚かされますね。」

 

大助「自分が1番驚いてますよ。でもまだ頑張らないといけませんね。」

 

友希那「その気持ちがあれば問題ないわ。自身は持って、過信はしない。シンプルな様だけど1番大事な事ね。」

 

燐子「でも、その才能どこで培われたんでしょう?」

 

紗夜「確かに生まれながらに持っていたにしては最初からかなり細かい点にまで気づけていたと思いますが?」

 

大助「あー、それは多分ピアノやってるからかと。」

 

あこ「へー、ピアノやってたんですか。」

 

リサ「そう言えば燐子もやってたんだよね。」

 

なんと、白金さんもピアノをやっていたのか。その経験を買われてRoseliaのキーボードを担当しているというわけか。

 

燐子「信条さんの音、聞いてみたいです。」

 

大助「僕の音?」

 

あこ「あこも!ジョジョさんの演奏聞いてみたいです。」

 

大助「いや、そうは言っても練習中ですし・・・」

 

友希那「そろそろ休憩にしようと思っていたし、少しならいいんじゃないかしら?」

 

紗夜「はい。私も興味があります。」

 

リサ「アタシもあるな〜。」

 

と全員が僕のピアノを聞きたいと言い出してきた。別に嫌という訳では無いのだが、こんなに技術の高いバンドに演奏するって個人的に凄まじいハードルなんだよなぁ。

 

大助「じゃあ少しだけ。」

 

そして白金さんのキーボードを借りて弾き始める。曲はRinging Bloom。こう見えて僕には絶対音感がある。だから耳コピにはかなりの自信がある。加えてこれは入りがピアノ調なので入りやすかったからこの曲にした。

 

大助「ふう、どうでした?」

 

燐子「凄いです。レベルも高いですし。細かいところまで、弾けています。」

 

リサ「燐子が言うなら間違いないね。素人目で聞いてもすっごい上手だったし。」

 

あこ「かっこよかったです!」

 

紗夜「Roseliaの曲で来るとは予想外でしたが、ハイレベルで、聞き入ってしまいました。」

 

友希那「貴方も縁があればバンドにスカウトされるかもしれないわね。」

 

・・・そんなに?趣味で弾いてたから自分じゃあ上手い下手が分からなかったがどうやらRoseliaのメンバーを満足させることは出来たみたいだ。

 

友希那「それじゃあ休憩は終わりね。始めるわよ。信条さんも引き続きお願いね。」

 

そして練習が再開する。そして出来るだけ集中したのだが、時々父親の顔が脳をよぎってしまうのだった。

 

〜練習後〜

 

大助「それじゃあお疲れ様でした〜」

 

次の練習の予定を決めたあと各々解散した。僕は白金さんと帰っていたのだが、

 

燐子「あの、新条さん。今日時々元気がありませんでしたけどどうかしましたか?」

 

大助「実は・・・」

 

話すのはちょっと抵抗があったが、素直に話すことにした。下手に隠して心配はかけたくなかったし、それで関係が崩れたりしたら最悪だからだ。

 

燐子「なるほど・・・何かあったら直ぐに言ってください。わたしにも出来ることがあったらお手伝いしたいです。」

 

大助「ありがとうございます。まあ言っても来月ですから。それに暴力のか受けてるわけじゃないので大丈夫ですよ。」

 

そしてその後は他愛のない話をして帰った。




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