艦隊都市伝説   作:雨降り

9 / 10
ようやく出来ました!

大分短めです…お待たせしていたのに申し訳ない。

後今回はネタ色強め(いつもそうだけど笑)

そしてクロスオーバーです。


FILE⑨:海上の白い影

お姉様は私たちの憧れの的でした。

 

いつも私たちを気にかけてくれた優しいお姉様。

 

深海棲艦を倒して、爽やかに笑うお姉様。

 

強くて素敵な自慢のお姉様。

 

それなのに…。

 

―――どうして…。

 

 

あの日の空は雲一つない…まさに蒼天でした。

 

私とお姉様は確か他愛もない会話をしながら、海上を進航していたと思います。

 

航行中、辺りは本当に静かでした。海は凪ぎ、聞こえるのは私たちの声と海鳥の鳴き声、そして海面に泡立つ白波の音だけでした。

 

もう間もなく目的地に到着すると思われた時です。

 

突然、お姉様の声が響き渡りました。

 

「アレは…What?一体、なんでショウ?」

 

お姉様の声は戸惑いを孕んでいるようでした。

そしてお姉様は訝しい顔で、ある一点を指差しました。

 

私はお姉様の指先を目で追って、示された先を見遣りました。すると此処から遥か彼方の先に、何かが蠢いていたような気がしたのです。でもそれは今になっても、何であったか断言することは出来ません。

 

あの時の私は、ソレを海にかかる靄のようなもの、もしくは疲労からくる目の錯覚のようなものと考えていました。

 

でもお姉様は、鋭い目付きでそちらをずっと眺めていました。そして何かを警戒しているのか、囁くような声で私に言いました。

 

「…新種の深海棲艦かもしれないデース。榛名、警戒を怠ってはイケマセン」

 

さすがお姉様…と思いました。

海に出たら帰投するまで、お姉様は絶対に気を緩ませません。ですから私は、お姉様の発言を機に、ソレから目が離せなくなりました。

 

そしてお姉様はさらに言葉を継ぎました。

 

「…ここに雪風から借りた双眼鏡がアリマース。コレで確認してみまショウ」

 

お姉様はそう言って、双眼鏡を覗き込みました。

そして何かを呟きながら、ソレを確認しようと、双眼鏡のピントを調節しようとしていました。でもお姉様は不器用で、なかなかピントが合わないようでした。

 

「Shit!」と愚痴りながら、双眼鏡を覗くお姉様。

 

私はそんなお姉様とソレを交互に見ていたのですが、さっきまではよく見えなかったソレが何やらクネクネと動いているように見えたのです。

 

そこで私は何か嫌な予感がしたのです。何か不吉な。

ですから私はお姉様に声を掛けようとしました。ですがちょうどその時、お姉様が声高に「あ、見えマシタ♪」と言ったのが分かりました。

 

それでお姉様の様子を見ていたのですが…。

 

お姉様はその顔をみるみる内に青白く染めると、体を震わせていました。お姉様の歯がガチガチと鳴り、額に汗を滲ませています。

 

私はお姉様に声を掛けました。

 

するとお姉様は「分カらナいホうガいイ…」と呟いて、直後、まるで硬直してしまったかのようにその場に立ち尽くしてしまいました。

 

私は何が起きたのか分からず、とにかく必死でお姉様に呼び掛け続けました。

 

何度も何度も。

 

それで私がお姉様の名前を呼んで何度目かの時。

 

お姉様はこう言ったんです。

 

「我、弾雨硝煙を振り払い、勝利を以て祖国に威光栄誉をもたらす者なり――重○艦隊旗艦、弩級戦艦三○、推して参る!」

 

…私は悟りました。

 

お姉様は壊れてしまったのだと。

 

 




うーん、結構難産でした。

正直どうするか悩んでいたのですが、ガチホラーでは書けませんでした。すいません。

どうやら金剛さんと○笠さんは同じヴィッカース社生まれということで…こんな感じになりました。
ある意味で発狂しているのかな…という感じです笑。

アズールレーンとのクロスオーバーでした。

前アンケートの話を幾つか書けてきたので、次のアンケートを募集致します。お気軽にどうぞ。前回同様、作品投稿がいつになるかは分かりません。そして艦娘が主人公になるか、それとも怪異自体になってしまうかはこちらで決定します。ま、大体いつも思い付きですけど笑。それと思ってたのと違う…ってのはご容赦下さい。

  • 手紙×曙
  • 土砂降り×時雨
  • 人形×神通
  • トイレの花子さん×雪風
  • ターボばあちゃん×島風
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