蒼の男は死神である   作:勝石

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どうも勝石です。

本日は夏凜ちゃんのお誕生日!なのに今回の話に全く出てこないのはいかがなものか…まあ話の内容が内容なだけにね…

さて今回のお話でついにラグナと東郷、というか須美が園子と再会!勇者の真実に触れて彼女たちはどうなるのか…それではどうぞ


Rebel33.乃木園子

「ソ…ノ…コ…」

「うん。久しぶりだね、ラッくん。元気そうでよかった~」

 

友奈と東郷が呆然とする中、ラグナは震えながら彼女の名前を呼んだ。目の前の女性は自分たちとほぼ年齢は変わらず、しかし他の同年代とは明らかに雰囲気が違っていた。しかしラグナは彼女を知っているようだ。

 

「綾月君…この娘を知っているの?」

「…ああ」

「あの娘、わっしーって言ったよね…私やラグナ君じゃないから、東郷さんのことかな?」

「…いえ、この娘とは初対面だわ」

「ッ!!ンなこと!!…くそッ!」

「…大丈夫だよ、ラッくん。分かってはいたから」

 

東郷の言葉を聞いて、ラグナはやるせない思いでいた。目の前の少女も少し悲しそうな眼をした後、微笑みながら東郷たちに語りかけた。

 

「ああ、ごめんね。紹介がまだだったよ。私は『乃木園子』、貴方たちの先輩になるかな~」

「讃州中学、結城友奈です」

「東郷美森です…」

「結城…友奈ちゃんに…東郷美森ちゃんか…」

「先輩というのは、乃木さんも…」

「うん…私も勇者だよ。四人の友達と一緒に戦っていたんだ~…今はこんな状態だけど」

「まさか、バーテックスが先輩をこんな酷い目に合わせたんですか!?」

「ううん、違うよ。何というかね…友奈ちゃんは満開をしたんだよね?」

「…まさか、後遺症で!!」

「知ってたの?」

「はい。ラグナ君や如月君たちが教えてくれました」

 

友奈の返答に少し驚いた顔をする園子だったが、やがてそれはどこか少し安心した表情になった。彼女はラグナの方へ眼をやる。ラグナは思わず目を下に向けることしかできなかった。

 

「ラッくん。どこまで話したの?」

「…使ったら大変なことになるってことだけだ。俺もお前の状態はあの時と師匠やウサギから聞いた話しか知らなかったから…」

「…『散華』の説明としてはそれだけでも十分だよ」

 

ラグナとの会話を終えると園子は友奈と東郷に散華について話し始めた。

 

「『満開』の後には、『散華』という隠された機能があるんだよ。神の力を振るった代償に、身体のどこかが不自由になる。それが散華。花一つ咲けば一つ散る…」

「そんな…」

「その代わり、勇者は決して死ぬことはないんだよ~。私も戦い続けて…今みたいになっちゃったんだ~」

「じゃあ…その体が満開を繰り返した結果…」

「うん…戦い続けると…みんなもいずれ私のようになるよ…」

「だからラグナ君はいつも前に出て戦おうとしたんだね…」

「如月君やレイチェルさんが警告したのも、これを知っていたからだったんですね」

「やっぱりそうなんだね…ラッくんたちが黙って貴女たちがこうなるのを見ているなんて…するわけないんだもん」

 

園子はあの時から変わらない友人たちの様子を聞いて少し嬉しそうにそう言う。

 

「でもどうして…なんで私たちが…そんな!!」

 

友奈の悲痛な声を聞いて園子は答える。

 

「神樹様の力を自然に使うことができるのは勇者だけ。そして、勇者になれるのは無垢な少女のみ。神の力を取り込んだ肉体は神へと近づいていき、その際に代償として体の一部を供物にする。つまり人間としての身体が死ぬ…これでも当時で出来る限りに代償を最小限に抑えたんだよね」

「うるさい。『ポンコツ』を使わせてしまったのは…事実だ」

 

九重は園子の言葉に対して冷たくもどこか自虐的にも聞こえる返事を返した。彼女なりにあのシステムに対して思うところはあったのだろう。それを聞いてラグナは一つ彼女たちに言い放った。

 

「おい…冗談じゃねーぞ…身体を供物にするだぁ?ふざけんな!!それってこいつと殆ど変わらねーじゃねーか!!」

 

そう言ってラグナは自身の右腕を出した。蒼の魔道書は周囲の力を取り込むことで強大な力を振るうことができる。そして自分はこれによって命もつながった。しかし、あの時の戦いのように黒き獣への変貌といった代償も存在するのだ。

 

「そうだね~…実際満開そのものはラッくんの蒼の魔道書…厳密にはソウルイーターを参考に設計されたものだよ。ね、ココちゃん?」

「…ああ、そうだ。事実、ラグナが生死を彷徨ったあの日の戦いでラグナが介入しなければお前たちから死者を出していた可能性があった…精霊バリアもなかったからな。これ以上の犠牲を出さないためにも…奴らを鎮花の儀で追い払うのではなく、倒せる力が必要だった。例えそれが最強にして最弱の魔道書のものだったとしてもな」

「そのときに貴方が設計したのが…満開システムだったんですね」

「恨みたければ私を恨め。最も、私は自分ができる限り最大の努力をしてきたつもりだ。謝るつもりはない」

 

東郷は九重の話を聞いて考えた。自分もラグナの戦いぶりを初めて樹海に来た時から見てきている。そしてあのスタークラスターとの戦いでの驚異的な戦闘能力も。

 

あれだけ強力な力があるなら、使いたがる理由もわかる。それで少しでも多くの人々を守り、ひいては勇者にとってもメリットになりうるものなら尚のことである。しかし、それでも納得は仕切れなかった。

 

「つまり私たちは生贄…それじゃあ私たちはこれからも体の機能を失い続けて!!」

「ならねー」

 

東郷が身体を震わせているとラグナは二人の前に出て強く言った。

 

「絶対にそんなことはさせねー…あと何体こようが、何度戦うことになろうが…そのたびに俺があいつらを叩き潰す!!」

「…ラッくんは相変わらず危なっかしいな~。でも無理しちゃだめだよ。貴方も犠牲になったら…悲しむ人がいっぱいいるからね」

「…分かってるよ、ンなこと…」

「そうだよ!それにバーテックスはみんな倒したわけだし!!」

「ユウナ…」

 

友奈の言葉に対してラグナは複雑な表情になると、園子は何かを察した後に友奈の話を肯定した。

 

「…うん、そうだね…ごめんね。こんな形でいろんなことを教えることになって。このシステムを隠したのは大赦なりの思いやりだと思うんだ~。でも、私たちはあの時に少しだけでも教えてもらえたから…覚悟を決めることが出来た」

「乃木…さん…」

 

東郷がそういうと園子はようやく、東郷の髪に結ばれているそれに気づいた。

 

「…そのリボン、似合ってるね」

「あ、ありがとう…」

「…こっちにきて、二人とも」

「ええ…」「ああ…」

 

園子に呼ばれてラグナと東郷は彼女の方へと寄った。東郷はリボンに触れながら枯れそうな声で言う。

 

「これは…とても大切なもので…それだけは覚えていて…ごめんなさい…私、覚えていなくて…」

「仕方がないよ~…」

 

涙を流しながらそういう東郷に園子も一筋の涙を落としながら優しい声で彼女が悪くないと伝えると今度はラグナの方が話しかけてきた。

 

「…ソノコ」

「な~に、ラッくん?」

 

園子が何か問題があるかと言いそうな顔をしていると、ラグナは彼女の手を取って苦痛に顔を歪めながら謝罪した。

 

「済まねえ、ソノコ…俺のせいで…こんなことに…」

「ううん。ラッくんは悪くないよ~」

「でも、お前!!」

「よく聞いて、ラッくん」

 

彼が言葉を紡ぐ前に園子はそれを制し、彼をまっすぐ見つめながらラグナを諭した。

 

「私はあの時に満開したこと自体は後悔していないよ。あの時頑張ったから、ラッくんはこうしてわっしーたちを助けることが出来ている。わっしーも大変なことはあったけど…元気に、生きている。それに…私はあの時に大事な友達を助けただけだよ〜」

「…すげーな、お前。俺ぁもうお前には一生敵いそうにねーよ。サヤのことから何やらまで…」

「ミノさんもきっと、私と同じことを言っていたよ〜」

「…あいつも元気か?」

「うん、ラッくんに会いたがっていたよ~」

「方法は…このシステムをどうにかできる方法は無いんですか!?」

 

友奈が勇者システムをどうにかできないかを園子に聞くと代わりに九重が返事した。

 

「…まだ出来ん。満開のエネルギー問題を解決する手段は見つかっていない。私も御魂の存在を知ってから最後に封印の儀のシステムを作った後、大赦の爺どもの命令にウンザリして退いたからな…今はやつらでなんとかするしかない」

「もう、それだけじゃないでしょ〜ココちゃん。大赦から出て行ったのは別のものを作るためだよね〜」

「別のもの?」

 

友奈が疑問を思っていると、九重は溜息を一つ吐きながらそれについて話し始めた。

 

「…実用として使うにはまだ時間が必要だが、確かに私は供物を捧げた勇者たちの機能を補うためのシステムを開発している」

「この前話していた『模倣事象兵器』と『イデア機関』か…」

「そうだ。模倣事象兵器は一度瀕死になったテイガーの件から身体の機能の回復に使えることは実証できたうえに、銀もイデア機関のテストに付き合ってもらったおかげで何とか戦闘もできるように開発できた。問題は小型化がまだできていない分、内臓の機能まではバックアップすることが出来ない点だがな」

「ギンまで協力していたのか…」

「あの赤鬼、そんなものを持っていたんですね…」

「まあ、あのときは『鬼の細胞』も使ったからな。確信ができたのは銀の一件からだ」

「じゃあ…身体の機能もなんとかなるかもしれないってことですね!!東郷さんの左耳も!!風先輩の左目も!!樹ちゃんの声も!!」

 

友奈は希望を見出したかのように元気にそう聞いてきた。

 

「そうだ。別に私はお前たちを諦めたつもりはない」

「よかった~…」

 

九重からの頼もしい言葉に友奈は安堵する。この情報があるなら風の心の重荷も少しは楽になれるだろうと考えたからだ。

 

しかし東郷は訝しむ。彼女たちの話を聞いている限り、やはりラグナや刃は初めから勇者の御役目の危険性も満開の代償も、そして自分の過去についても多く知っていたことになる。それでもまだなぜ彼らは直接初めから言わなかったのかが理解できなかった。

 

「綾月君。貴方と初めて一緒に戦ったとき、私について多くは話せないと言ったよね。あれは何故なの?」

「…ウサギから口止めされていた、としかいえねー」

 

ラグナの言葉を聞いて一瞬レイチェルのことを疑った東郷だがそこへ園子が割って入ってきた。

 

「レイチェンがそういうのも仕方ないよ~。ラッくんやジンジンが色々話しちゃうと『審判の羽』が動く事態になるからね」

「ッ!!!…その部隊、『ここ』にもあるのか?」

「…うん。あるよ」

「あの、『審判の羽』って?」

「あんまりこういうことは言いたくないけど…簡単に言うと粛清部隊。正式名称、第零師団。大赦や神樹様に反逆した者を処分するための部隊で、特に今『第一級危険人物』であるラッくんは日頃からマークされていたはずだよ」

 

処分や粛清といったどうあがいても穏やかには聞こえない単語が友奈たちの脳裏に焼き付く。つまり自分たちは、正確にはラグナは日頃から監視されながら生活していた可能性もあるということになる。もしかしたら…どこかでラグナや自分たちは知らぬ間に死んでいた可能性があっただろう。

 

そんなことを考えていると、白い装束と白い仮面に身を包んだ神官がラグナたちを取り囲んだ。そこには通常の衣装を着ている者に紛れて全身を覆いつくす白いローブを着た者もおり、その仮面には神樹の意匠の下に目のようなマークが印されたものもいた。

 

「その仮面…まさか審判の羽か!!」

「この人たちが!?」

 

ラグナは神官の前に立ちふさがって腰の大剣に手を掛けようとしたが、その前に園子が場を鎮めた。

 

「その子たちを傷つけたら許さないよ~。大切な私のお客さんだからね~」

 

穏やかな、しかし先ほどとは打って変わって威厳のある園子の鶴の一声で大赦の神官たちは平伏した。その中の一人は友奈たちの方を見ていて周りに気付かなかったのか、一人遅れて頭を下げた。園子はよろしいと一言言ってから三人の方へと顔を向けた。

 

「こうして会えた以上、大赦はもう二人の存在を曖昧にできないはずだよ。審判の羽も…必要以上に介入できない」

「…そうか」「…そう」

「もしできるなら…また会いたいな…」

「…分かったわ」「ああ…」

 

ラグナと東郷が園子と再会の約束を交わすと、ラグナは園子に質問を投げかけた。

 

「ソノコ、俺は様子を見れないから分からねーが…サヤは元気にしているか?」

「…」

 

ラグナの疑問に園子は思わず困った顔をしてしまった。その様子をラグナがどこかおかしく感じていると園子は神妙な顔でラグナに事実を告げた。

 

「ごめんね、ラッくん。サッちゃんとはここ最近全然会っていないんよ…あの戦いの後のあの娘は激しく取り乱していたみたいで…それからは部屋にこもって神託を受けながらひたすら精霊の研究や神樹様について勉強して供物を戻せないか調べてたみたいなんだ…」

「サヤ…!!」

 

自身の妹の状況について聞かされ、ラグナの拳に力が入ってしまう。自分がいない間に沙耶は想像以上に過酷な状況に置かれていたようだ。そして園子はさらにラグナだけに聞こえるように小声で質問を返した。

 

「そう言えばラッくん、結城峡真っていう人は知ってる?」

「…知ってるも何も」

 

ラグナは一度友奈の方へと目を向けるのを見て園子は理解し、そのまま話を続けた。

 

「…やっぱりそうなんだね。だけどラッくん、結城峡真には気を付けて。できれば心を許したりはしないで」

「…あいつがどうかしたのか?はっきり言って俺は野郎は嫌いだけど、一応『ただの人間』なんだろ?」

 

ラグナの一言に対して園子はううんと返す。

 

「私は一度だけ結城峡真と会ったことがあるんよ~。私にあるものについての文献を見せて~って言ったときの雰囲気が少しおかしかったんだよね。見せてって言ったものも危険だったからヤダ~っていって追い返したけど…」

「けどなんだよ?」

「笑顔で帰ったはずなのにすっごい殺意を感じたんよ~。普通の人間であれだったらおかしいよ~」

 

園子の話を聞いてラグナは思わず目が点になる。一気に不安は加速していく。心臓の鼓動が激しくなりながらラグナは恐る恐る園子に峡真が求めたものについて聞いてきた。

 

「教えてくれ、ソノコ…野郎は…ハザマは何を求めたんだ?」

「…蒼の魔道書についての資料だよ」

 

蒼の魔道書。そのキーワードだけでラグナの中の峡真への認識は危険人物となった。あんなものを自分から求めるのは余程強い願望がある人間くらいだろう。それにこの世界では蒼の魔道書は一般には知られていない。それを知っているなら全うな人間である可能性は低い。

 

「…ありがとな、ソノコ。それを聞けただけでも野郎が危険ってのは十分伝わった」

「戦おうなんて考えちゃだめだからね。貴方が強いのはよく知ってるつもりだけど…それでもやっぱり関わらない方がいい」

「自分から喧嘩なんざ吹っ掛けねーよ。だが野郎が売ってくんならその時は返り討ちにしてやる」

「同じなんだけどね~」

 

園子は昔と変わらないラグナの様子に苦笑いしながらも微笑んでいた。それを見て話を聞き取れなかった友奈と東郷は何が起きていたのかは分からず、頭に疑問符を浮かべていた。園子は次に他の部員たちにも話しかけた。

 

「そうだ。みんな、ジンジンは元気にやってるかな~?」

「えっと…ジンジンが如月君のことなら…はい!毎日ラグナ君と…その…遊んでいますけど」

「ああ、ユキアネサの影響だな…あれはアークエネミーの中でも特に凶暴だからああなったのだろう。刃じゃなければもっと大変なことになってたかもな」

「そうなんですか?」

「ああ。寧ろなぜ奴があれを振るっていながら精神を保てるのかが不思議なくらいだ…まさか『アレ』か?」

 

ここにはいない刃の話題について盛り上がり始めると大赦のリムジンが到着した。三人を讃州市に返すためだ。名残惜しそうに園子は彼女たちに別れを告げた。

 

「もうそろそろ帰さなきゃだめだね…じゃあね」

「さようなら、乃木さん」

「さようなら…」

「またな…」

 

それぞれが園子に別れを告げた後、三人はリムジンに乗って帰った。大赦の神官が帰っていく中、彼女たちを園子と九重は見送った。

 

「よかった…ジンジンもだいぶ調子が良くなったみたいだね~」

「そういえばやつに勇者候補たちの指導官や讃州市に向かうように指示したのはお前だったな」

「あのままだとジンジン、戦いしか知らない修羅みたいになりそうだったからね~。他の人たちと関わらせたのは正解だったよ~」

「そうか…悪いが私はもう帰るぞ…イデア機関の調整をもう少し進めておきたいし、なにより結城友奈のあのデータに気になる部分があるからな」

「…何かあったの?」

 

九重の話を聞いて園子は聞く。九重は真剣な面持ちでその疑問について語った。

 

「結城友奈が歴代の中でも最高の勇者適性を持っていたのは知っていた。しかしそれを差し引いてもおかしい点が何か所もあったんだ。他のこれまでの勇者のどれとも違う、そんなものが出てきたんだ」

「彼女は確か逆手を打って生まれた娘だよね?その時に生まれた子を『友奈』と名付ける…古いしきたりだったはずだよ」

「もしかしたら関係するやもしれんな。ちょうどこの場をテイガーが観測していたから一応奴の場に対するデータは回収できた。収穫はまあ、及第点としよう」

「なにしてるの、も~」

「拉致はしていないからいいだろ?研究への協力だと思え。それではな」

「行ってらっしゃいな~」

 

そう言って九重は無線をテイガーに繋げて転送の準備を進めるよう指示すると数秒後に転移した。その後、園子は大赦本庁へと運ばれていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リムジンの中で帰路に着く中、東郷は不安に駆られていた。乃木園子から明かされた勇者システムの真実。救済用の処置はあると言ったもののそれでも東郷の心から不安が消えることはなかった。

 

彼女の姿から自分や友奈たちがどんどんボロボロになっていく様を想像してしまう。それを考えてしまうと俯いてしまう。そんな彼女を見て、友奈は彼女を自分の方へと抱き寄せた。

 

「大丈夫だよ、東郷さん。私がずっと傍にいるからね」

「大丈夫だ、トウゴウ。やばくなったらいつでも頼ってくれ。俺たちが力になる」

「友奈ちゃん…綾月君…!!」

 

友奈の胸の中で泣き伏せる彼女を見て必ずみんなを守ると強く心に決める二人だった。




満開を続けて永遠に動かない身体のまま生き続けるのと戦い続けた果てに黒き獣になって世界全てを破壊しつくすのとどっちがマシなんだろうか…筆者はどっちも嫌です。

さて次回は風たちもまたこのシステムを知る。その時、勇者部は。となるかもしれないけど、また筆者の病気シリーズを先に書いてしまうかもしれません。主役は夏凜と同じ誕生月のあの娘ですかね。

それではまた
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