デート・ア・ライブ 狂三リビルド   作:いかじゅん

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書き進めてて、もう数章やれば最終章突入って考えると積み重ねに震えてしまいました。私頑張ってる(自己肯定)




第百九話『行いの代償』

 

「狂三の様子はどう?」

 

 地下施設内の一室。病室のような作りながら大きく空間が取られたスペースの中、ベッドに寝かされ横たわる一人の少女――――――彼女が、かの有名な精霊・〈ナイトメア〉だとは誰も信じられないだろう。

 倒れた時崎狂三を緊急的に収容し、更に同時期に(・・・・)体調が急速に変化した士道も施設へ収容。いきなり瀬戸際に追い詰められた状況で、琴里は一先ず狂三の様子を見に病室を訪れていた。

 点滴を打たれ、電極を貼り付けられた彼女は完全に病人だ。その上、見たこともないほど苦しげに息を荒くしている。琴里と言えど、かなり焦りが生じてしまっていた。原因がわかり、正解があるなら、まだ対処のしようがある。だが、横に振られた令音の首がそうではないと言っている。

 

「……芳しくないね。病状自体はシンと似通っているが、同じというわけではない。狂三が本来完璧に制御している霊力を、誰かが無遠慮に荒らしている、とでもいうべきかな」

 

「誰かって……」

 

 言うまでもなく、偶然というには出来すぎている。苦々しい琴里の顔を見て、令音がその考えを首肯した。

 

「……シンの影響と見て間違いない。この状態になって、ようやく二人の間に経路(パス)の形成を確認できた。ただし、本当に見えるだけだがね」

 

「なんてこと……」

 

 口元を覆い、不測の事態に考えを巡らせる。

 

 士道と狂三。時折この二人が行っていた不可思議な現象は、琴里も〈デビル〉攻略戦において確定的な認識をする事となった。事件の後、念入りに士道の検査を行ったのだが、不思議なことに何もおかしな点は見当たらなかった。狂三は封印されておらず、士道の身体にもそれらしい形跡は見られないという結果だけが残された。

 だと言うのに、この状況だ。二人の間に謎の経路(パス)が発見され、狂三は倒れ、士道も万が一が考えられるほど危険な状態にある。

 

 そう。万が一の時は、本当にどうしようもなくなった時は、琴里が士道を――――――

 

「……琴里、気負いすぎだよ」

 

「っ!! ……平気よ。気を使ってくれてありがとう」

 

 令音が心配そうな声をかけてくれたことで、琴里はネガティブな考えを捨てられる。

 確かに、琴里は〝万が一〟を想定していなければならない立場にある。だが、琴里が唯一と言っていいほど〈ラタトスク〉上層部で信用するエリオット・ウッドマンが言っていた。琴里の大事な仕事は、万が一の時に手を下すことではない。〝万が一〟が起こらないよう努めることだ、と。そのために、司令官『五河琴里』はいるのだと。

 ならば、そのために行動を起こそう。常に最善を尽くし、精霊を――――――士道を救う。

 

「とにかく、士道が影響してるっていうなら、まずは士道の容態をどうにかしないとね。そしたら、自ずと道は開けるはずよ」

 

「……そうだね。十香たちに協力を仰ごう」

 

「ええ」

 

 士道の体調不良の原因は特定出来ている。治すためには、封印された精霊全員の協力が必要だ。士道さえ治れば、彼の影響を受けていると予想されている狂三の体調も良くなるはずである。

 令音と共に部屋の出口へ向かい、琴里がドアを閉める。

 

「――――士道、さん」

 

「…………」

 

 その直前、熱にうなされる狂三が呟いた、その前が聞こえてしまう。士道のことをどれだけ想っているか……その気持ちは、琴里も負けていない。

 しかし、もしも、もしもだ。〝万が一〟が起きてしまった時は――――――きっと、琴里と狂三の行動は違う。だからこれは、〝万が一〟を起こさないために動く琴里の、気の迷い(・・・・)

 

 

「もしもの時は――――――私を撃ち殺してくれても構わないわよ、狂三」

 

 

 それで死ねるなら――――――ああ、やはり気の迷いだ。だってそれは、逃げ(・・)なのだから。

 迷いを断ち切るように、琴里は振り返らずに扉を締め切った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

 

 

 

 士道が倒れた。それに動揺を見せない精霊は、いなかった。基本的に表情の起伏が少ない――それでも人格統合でマシにはなった――折紙と言えど、例外ではない。

 同じ学校に通う十香、八舞姉妹。駆けつけた四糸乃、七罪。仕事の都合でまだ来られない美九も、間違いなく同じ気持ちだろう。

 地下施設の一室で、全員がまちまちに琴里たちの一報を待っている。落ち着きのない者もいれば、折紙のように微動だにせず座して待つ者もいる。共通して、皆が士道を心配しているからこそだ。

 

「あら、あら。重苦しい空気ですわねぇ。まるで、誰かが亡くなってしまったようですわ」

 

 そんな中で、彼女だけは異質だった。優雅な微笑みの中に、隠し切れない毒々しさ。場違いなメイド服(・・・・)に身を包んだ彼女の名は、時崎狂三。彼女はいつの間にか、士道を案じる精霊たちの中に紛れ込んでいた。その上、重い空気を更に悪くするのだからタチが悪いと折紙は鋭く彼女を睨みつけた。

 

「余計なことを喋らないで」

 

「あら、重い空気を少しでも軽くして差し上げようと思ったのですが……ねぇ、七罪さん?」

 

「ひぃっ!?」

 

 ニコリと狂三に笑いかけられた七罪が、十秒限定加速のようなアクセルで添えられた観葉植物の影に隠れガタガタと身を震わせる。

 

「わ、私を食べても美味しくないわよ!?」

 

「あら、嫌われてしまいましたわ。わたくし、悲しいですわ、泣いてしまいますわ――――――つい、虐めたくなってしまいますわぁ」

 

「ひぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!」

 

「止めるのだ狂三。七罪を怖がらせるな!!」

 

 十香の一喝にも狂三は肩を竦めて、冗談ですわよとあくまで飄々とした立ち振る舞いを緩めるつもりはないらしい。

 見かねた、というのもあったが、折紙は明確な目的を持って彼女たちと狂三の間に割って入った。

 

「一体何の用、時崎狂三」

 

「うふふ、どうなさいましたの? わたくしも士道さんが心配で――――――」

 

「それは、あなたではないはず。それを言えるのは、時崎狂三(オリジナル)だけ」

 

 折紙の言葉にぴくりと狂三が眉を動かした。

 時崎狂三は一人ではない(・・・・・・)。数多くの分身を持ち、それぞれが彼女自身として動いている。その中で、一際特別な存在なのがオリジナルの時崎狂三だ。当然といえば、当然の話ではあるが。

 加えて、折紙は直に狂三と話をし、一度は意識を共有させる精神空間に導かれたことがある。肌感覚だけではなく、折紙も明確に狂三と『狂三』の区別くらいなら付けられるようになっていた。

 

「きひひひひ!! 随分『わたくし』を信頼なさっているのですねぇ。ですが、わたくしも『わたくし』ですよの?」

 

「見たもの、感じたものが違えばそれだけ違いが出る。あなたは『時崎狂三』であって、私の知る時崎狂三ではない」

 

「故に、信頼に値しない、と……ええ、ええ。正しい判断ですわ」

 

 流石は折紙さん。そう言ってパチパチとわざとらしい拍手をする狂三を折紙は冷ややかな目で見やる。

 見たもの、感じたもの。この場合は、士道。彼の存在が、折紙の知らぬ間に狂三へ影響を及ぼしていたのは間違いない。狂三は『狂三』。連鎖的に影響を受けた個体も存在すると予測はできるが――――――少なくとも、目の前の『狂三』はその影響が少ないと言動を通して判断を下した。

 何が目的でこの場に現れたのかは知らない。だが、士道の容態が判明するまでまだ時間があるのなら、折紙は聞いておきたいことがあった。

 

 

「時崎狂三――――――〈アンノウン〉の所在を教えて」

 

 

 その問いかけをした瞬間、場の空気が変わった(・・・・・・・・・)。あまりにわかりやすく、精霊たちが不安げな表情で折紙と『狂三』を見ている。平静なのは、当事者の折紙と『狂三』だけだ。

 

「あら、それを知ってどうなさいますの? あの子はわたくしと関わる精霊であって、折紙さんにはもう無関係ですわ」

 

「彼女には借りがある。そのために会いたい。それだけのこと」

 

「ふぅん、そうですの……けど残念。あの子なら他の『わたくし』と共にとある用事(・・・・・)で不在ですわ」

 

「その用事というのは」

 

「わたくしが素直に教えると?」

 

 火花が散りそうな視線の交差と探り合い。やはり、一筋縄ではいかない。彼女は『時崎狂三』だ。腹の探り合いにおいて、折紙といえど必要な情報を引き出すのは容易ではない。事実、彼女は楽々と会話の流れを別の方向へと持ち込んだ。

 

「あの子のことより、今は士道さんのことでしょう? 聞くところによると、異常な力(・・・・)を発揮していたという話だとか」

 

「う、うむ。あんなに辛そうなシドーは初めて見たのだ」

 

「首肯。力を制御できていない様子でした。あれではまるで……」

 

 誰もが思っていること。部屋にいる全員を巻き込んで話の流れを変えられ、それでも折紙にとってはそちらも重要なものだ。この流れには逆らわず、夕弦の言葉を引き継ぐように声を発した。

 

 

「――――――力を制御できていない、精霊」

 

 

 十香、八舞姉妹。共に士道の変容を直接見た彼女たちが息を呑む。

 身体測定の異常な結果から始まり、窓に手を当てただけでガラスを粉々に砕き、壁に手をつけば軽々と抉り取る。一度、手にしたことがある者ならわかる。あれは、精霊の力そのものだ。

 

「それは……シドーも精霊だったということか?」

 

「わからない。でも、士道が普通の人間だとは、到底思えない。そもそもの問題として、士道はなぜ精霊の力を封印することができるのか、それさえ私たちは説明されていない」

 

「……それって、士道や〈ラタトスク〉が私たちに隠し事をしてるってこと?」

 

「そうとまでは言わない。士道の能力の正体や、それが備わっている理由に関しては、本人も〈ラタトスク〉も完全には把握していない可能性がある」

 

「それとは別に――――――〈ラタトスク〉という組織全体が、何かを企んでいる。そう折紙さんはお考えですのね」

 

 頬に片手を当て、楽しげな微笑みを浮かべる『狂三』を一瞥し、折紙は言葉を続けた。

 

「私を救ってくれたことには感謝している。それこそ、言葉もないくらいに。けれど、そもそも一体なぜ〈ラタトスク〉は精霊を保護しようとするの? こんな危険な行動に、何の見返りもなく莫大な費用を投じているとはとても思えない」

 

「そこに関しては、わたくしたちも気になっていたことですわ。私利私欲に呑まれた俗物もいらっしゃるようですが、一枚岩ではない秘密主義組織……一体、何をお考えなのでしょうね?」

 

 ああ、ああ。胸が高鳴りますわ。と『狂三』が大仰に締め括る。

 彼女の大仰な仕草はともかく、〈ラタトスク〉という組織のあり方に疑問、延いては何かしらの疑いを持っていることは、ここにいる誰もが同じようだ。

 折紙は、否、折紙だけでなく『狂三』を除いたここにいる精霊の誰もが士道と〈ラタトスク〉に救われている。そのお陰で、平和な日常を手にすることができた――――――しかし、〈ラタトスク〉が莫大な費用を投じて、そんなことをする理由はなんだ? 士道、そして琴里が何かを企んでいるとは思えない。が、『狂三』の言うように〈ラタトスク〉という組織を折紙は信頼し切っていない。目的意識が、あまりにも漠然と不透明なのは、より一層の不信感を掻き立てる。

 

 その時、部屋の扉が開き、皆が待ち望んでいた人物たちが現れた。

 

「琴里!!」

 

「ハイ、十香。悪かったわね。うちの士道が迷惑かけちゃって」

 

 琴里が令音を伴い、明るい口調で言って部屋の中を見渡すと、一転して不可思議な顔で首を傾げた。

 

「……? どうかした――――――ちょっと『狂三』。あなた何か変なこと言ったんじゃないでしょうね?」

 

 言葉の途中で『狂三』に目を向けた琴里が、この奇妙な空気を彼女が起こしたものだと予想したのか半目で声を発する。

 『狂三』はやれやれと言うように肩を竦めて言葉を返した。

 

「あら、あら。何もかもをわたくしのせいにされるのは心外ですわ、困ってしまいますわ。これは琴里さんたちの――――――」

 

「――――――それより、士道の容態は?」

 

 また余計な事を口走ろうとした『狂三』の言葉を遮り、折紙は琴里へ話を進めるように促す。

 僅かに戸惑いを見せていたが、それでも士道が最優先だと判断したのだろう。上手く話が逸れてくれた……くすくすとわざとらしい笑みを浮かべる『狂三』には、かなり不愉快な気持ちにさせられたが。

 

 この後、関西圏からヘリをチャーターして戻ってきたという美九を加え――彼女の趣味(持病)で琴里と一悶着あったが――全員が適当な席に着き士道の容態を聞き取ることができた。

 結論を言えば――――――思わしくはない。だが、解決策は至極単純なものだった。

 

 士道が行う霊力封印とは、完璧に何もかもを封じ込めるということにイコールで繋がっているわけではない。霊力を目には見えない経路(パス)で繋ぎ、霊力の大半を士道へ譲渡する形で精霊たちとの間で循環させている。以前から折紙が見ていた、十香たちの限定霊装も精霊の精神状態が不安定になることで、一時的に霊力の比率が変わり部分的な力の行使が可能となる、という理屈だ。

 そして今、どういうわけかその循環するはずの霊力が士道の中に留まり続け、オーバーヒートのような状態を起こし、それが士道の異常な能力に繋がってしまった。放っておけば、八人分(・・・)の霊力が爆発し、取り返しのつかないことになってしまう。

 それを防ぐ単純かつ折紙も望むところ(・・・・・・・・)な解決法は――――――

 

 

「なるほど――――――キスをすることで経路(パス)を正常な形に繋ぎ直す、ということですわね。ああ、ああ。なんて素敵なのでしょう。胸が高鳴りますわぁ」

 

 

 そういうこと、である。キスで霊力を封印することを十香だけは知らなかったのか、何やら悩んで考え込んでいたが、直ぐに俄然やる気を見せていた。

 

「あなたには関係のない話」

 

 ただ、前述の言葉を彼女が放つのはおかしい、と折紙は槍のように言葉を投げつけた。

 時崎狂三は士道に霊力封印をされていない。それを成すためのことを、今も二人は続けているという話ではあったが、だとしても分身である『狂三』は尚のこと関係のないはずだ。

 折紙の鋭い指摘に、しかし『狂三』は煽るような笑みで声を返す。

 

「あら、そうとは限りませんわよ。『わたくし』にも何やらおかしなことが起こっているようですし……ねぇ、琴里さん?」

 

「……ええ。実は狂三が――――――」

 

 琴里が何かを告げようとした、まさにその瞬間、部屋の扉が不意に開いた。何事か、と全員がそちらに目を向け、大小の差はあれど全員が目を見開く。

 

「あ……っ」

 

「狂三!?」

 

 『狂三』と瓜二つの容姿を持つ狂三……常に優雅な立ち振る舞いを見せている彼女が、壁に身体の大半を寄りかからせて何とか部屋の入口付近に入り込んだ。

 彼女の異常な様子に一目散に反応した十香は、椅子を蹴り倒さんばかりに立ち上がり彼女の傍に寄って身体を支えた。続いて彼女の登場に一番の動揺を見せた琴里も、急ぎ彼女へ駆け寄る。

 

「どうしたのだ? 何があった!?」

 

「ちょっと、まだ起き上がったらダメよ!!」

 

「し、どう、さん……」

 

「士道なら今は部屋で眠ってるわ。あなたは自分の身体の心配をしてちょうだい」

 

 琴里の諭すような言葉を聞いて狂三は弱々しい動きで、しかし誰の目にも明らかな程に首を横に振った。

 それは、我儘を押し通すための動作ではない。折紙はそう直感的に判断した。恐らく彼女は――――――何かを、伝えようとしている。

 

 

「あの方――――――段々と、離れて……」

 

「――――――!!」

 

 

 その伝えようとしていることを察し、折紙は大きく目を見開いた。理屈ではない。彼女のその訴えが、間違いなく真実であるとわかる。同じ人を愛している者として、断言してもいい。そしてこれは、急を要するものだと折紙は迷いなく言葉を放った。

 

「十香、狂三を抱えて」

 

「む……?」

 

 急な指示に困惑した十香だが、真剣な様子の折紙にわかった、と既に崩れ落ちかけている狂三を背に抱える。折紙がそれを見終わる前に、今度は琴里へと視線を向けた。

 

「士道のもとへ行く。案内して」

 

「え……?」

 

「――――早く」

 

「っ、わかったわ。着いてきてちょうだい」

 

 言葉短く急かす折紙と狂三の訴えが効いたのか、琴里も頷いて部屋の外へ向かい、折紙を含めた全員がそれを早足で追いかけた。いや、早足というより、もはや全力の疾走に近い。

 長い廊下を抜け、とある扉の前に至った時、ようやく琴里は足を止める。

 

「っ……」

 

 了承を得る時間すら惜しい。折紙は躊躇わず扉を開けて部屋の中を確認する。

 

 その部屋には、病室にあるようなベッドが設置されている。そこに眠っているはずの五河士道は――――――いなかった。

 

 

 





Q.折紙さん狂三への理解度高くない? A.あれって意識〝共有〟領域なんで、それなりに影響があったりなかったり。

味方側に来るとめちゃくちゃ頼れるなぁって思う折紙さん。ここまで長かっただけあります。しれっと分身の見分けがつく数少ない人材。
デレない、隙を見せない、謎だらけ、がモットーの特殊個体。彼女を相手に本体と同じ対応ができるのって多分士道くらいです。

感想、評価、お気に入りなどなどを私のモチベ的なアレのためにください(直球) 今日は体調微妙で後書きもなかなか思い浮かびませんでした。くそぅ、くそぅ……それでは次回をお楽しみに!!

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