デート・ア・ライブ 狂三リビルド   作:いかじゅん

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デート・ア・ライブ新作アニメ化決定おめでとうございます!!!! 祝え!!!!(開幕圧力)

それとお気に入り600件突破感謝感激ですありがとうございます。

それでは8巻決着編をどうぞー。


第六十四話『針が奏でる未来』

 

 

「ん……」

 

 部屋の外から、朝を告げるスズメの鳴き声が聞こえて来る。本来であれば(・・・・・・)、自分はその鳴き声で朝になったのを知り、霞む目を擦りながらパソコンの前で――――――

 

「あん……?」

 

 何を考えているんだ? 自分で自分が何を考えているのか、それが理解出来ずに士道はパッチリと開けた目を二、三度擦りながらベッドから起き上がった。彼の隣には――――――誰も、いない。

 

「……ありがとな」

 

 だが、夢なんかじゃない。それを確信しているから、僅かな温もりが残ったシーツに触れながら彼女へ届かない言葉を呟いた。自分を案じて、だからこそ叱責をしてくれた彼女へ。その愛に報いれるよう、その怒りに相応しいだけの男になれるよう、五河士道は歩み続ける必要がある。

 いつになく頭が冴えている。今なら、何かが視える(・・・・・・)。高揚感が身体を満たしている。ああ、ああ、ちょうどいい。こんなところで、止まっていられるものか。

 

 あの言葉の先を、士道が望むものを――――――狂三に言わせる未来を創らなければいけないのだから。

 

「士道……あら、ちゃんと休んだみたいね」

 

 決意を新たにしてベッドから降りた彼を出迎えるように扉が開き、琴里が部屋に入って来た。その顔は、眉を顰めるなどではなく純粋な安堵の表情だった――――――今、なぜ琴里が眉を顰めると思った?

 

「良かったわ。こっちの言うこと聞いてないなら拳の一つでも――――――って、どうしたのよその痣!?」

 

「……あざ?」

 

「首よ、首!!」

 

 意識はハッキリして高揚感が満たしている、と言ったが妙に変な意識が混じっている感覚。そんな中、琴里の指摘もなんの事だと首を傾げながら指を刺された首元を確かめるため、携帯端末の画面を鏡替わりに上手く首元を覗いてみると……琴里の言うように、数本線のような()が出来ていた。

 一瞬、一体いつこんな、まで思考してその線の細さと昨晩の出来事を思い返して合点がいく。強く、鋭く残る赤い充血。ともすればキスマークの代わりにも思えて――――――忘れるな(・・・・)。そう告げているように士道には思えた。

 

 忘れない、もう大丈夫だ。何を考えていても、何が起ころうとも時崎狂三という存在を身体の、細胞の隅まで刻みつける。昨晩のような醜態を、二度と晒すつもりはない。だからこれは。

 

 

「……平気だよ。〝戒め〟みたいなもん、かな」

 

「…………え、なに士道。そういう趣味あったの? ひくわー、神無月と仲良くやったらいいんじゃない」

 

「曲解が過ぎるだろ!!」

 

 

 愛する妹にすり足で後退りされるのは思っているより傷つくものだと思った。ついでに言えば、あの変態副司令と一緒くたにされるのは言い様のない苦痛を感じるのだと思い知る……一歩間違えたら死ぬかもしれなかった出来事を戒めと愛情で一括りする辺り、全く自覚がないとはこの事だった。恋は盲目、という言葉が適切かもしれない。

 

 冗談よ、と冗談には思えない表情でそう言った琴里が、はあと息を漏らして呆れ返った顔をしてから声を発した。

 

「……そんな重い女のどこが良いのかしら」

 

「む、どこが重いんだよ――――――あ」

 

 間抜けがすぎる。これではこの痣を誰が付けたか自白しているようなものだった。額に汗を滲ませる士道に、琴里は半目で彼を責めるような視線を投げつけていた。

 

「へぇー、昨晩はお楽しみでしたねぇ、って言えば良いのかしら」

 

「…………そ、そんな事より我が妹よ。俺に何か渡す物(・・・)があるんじゃないか?」

 

「――――――なんで士道がそれを知ってるのよ」

 

 苦し紛れで話を逸らそうとした言葉を琴里が受け取ると、一転して怪訝そうな表情で聞き返されてしまう。

 

「な、なんでってそりゃ――――――」

 

何故だ(・・・)。慌てて理由を選ぼうとして、その明確な理由を自らに問いかける羽目になった。何故、士道は今なんの躊躇いもなく琴里が何かを見せようとしている(・・・・・・・・・・・・・・・)、と口に出すことが出来た?

 微かに感じた頭痛に士道は軽く頭を抑える。まただ。知らないはずの〝何か〟を視て(・・)、理由が判らない彼は無様にも自身に訊くしか手段を持ち得ない。

 

「どうしたの? まさか、あなた何か――――――」

 

「っ!! あ、ああ大丈夫だ。それよりほら、そういう言い方するんだからあるんだろ?」

 

 琴里が異変に気づいて駆け寄ってくるのを慌てて手で制する。いけない。今はそんな事より優先すべきものがあるはずなのだ。雑な誤魔化しだったが、琴里が持ち込んだものも急を要するのか訝しげな表情は変わらないながらも、何とか目的の物を引き出すことが出来た。

 

「……まあ、いいわ。見せたいものは、これよ」

 

「白い、カード……」

 

 手渡された一枚のカード。初めに届いた、写真に同封されていたメッセージカード、ではなかった。その文面が違う。それをゆっくりと読み上げる。

 

 

「そろそろゲームも終わりにしましょう。今夜、私を捕まえて――――――でないと、みんな消えてしまう……!!」

 

 

 奥歯を噛み締め、カードがひしゃげるほど握り怒りを顕にする。なるほど、やってくれる。これは七罪が仕掛けたゲーム。制限を縮めるのも彼女の思うがまま――――――そのルールさえ、も。

 

「朝起きたら、ポストの中に入ってたわ。額面通りに受け取るなら、七罪は今夜勝負を決める気ね」

 

「…………」

 

「士道?」

 

 ルール。七罪が勝負で決めたルールは至極単純。送り付けられた写真、誰が私か当てられるか。そして、一日経つ事に写真の人物たちが消えていく。それだけ――――――それだけ(・・・・)

 口に手を当て、士道は思考に耽る。七罪が設けたルールは、それだけ。消えていく人物、絞られていく容疑者……本当に、絞られていたか?(・・・・・・・・)。士道の予測が正しければ、今ある前提の条件が全て覆る。否、前提の条件などなかったのだ。だってそれは、自分たちが勝手に認識してしまったルール外(・・・・)のものなのだから。

 

 これが恐らく、昨夜士道が掴みかけた掠めるような違和感の正体。しかし、彼が知りたいのは更にその先である。士道は既に視ている(・・・・)。それは、〝何か〟が視せるものではなく士道が視たもの。致命的な取りこぼしであり、それ故に完璧だった七罪すら犯してしまった不可能な事象(・・・・・・)

 

 囁く。勝負を制する絶対の言霊が蘇る。

 

 

『――――――除外するべき不可能なもの、起こりえない事象こそ〝偽り〟』

 

「――――――繋がった」

 

 

 視えた。パズルのピースが、盤上の外より投げ渡された言霊によって埋まる。七罪の正体。今の士道にはそれがハッキリと視える(・・・)。だが、まだ足りない。この真実を確実なものにするためには、士道だけでは足りないのだ。失敗は許されない……七罪が納得する形にまで持ち込み、完璧に追い詰める必要がある。そのために可能性は潰しておかねばならない。

 

「琴里。頼みがある」

 

「……気づいてる? 今の士道、あいつそっくりの顔してるわよ」

 

 大胆不敵で、凄絶な微笑み(・・・)。半年前の士道であれば絶対にしなかったであろう類の笑み。何が気に入らないのか、それを見た琴里がしかめっ面で指摘する。

彼女(・・)の微笑みというのは、誰もが知るように大胆かつ相手を威圧、平伏させてしまいかねない超越的なものだ。故に、大胆不敵と感じる。それにそっくりということは、つまり……。

 

「……悪い、怖がらせたか」

 

「ばっ、違うわよ!! 大体、私が士道を怖がるなんてそんなこと――――――」

 

 今度は何が気に入らなかったのか。アタフタと顔を赤くして反論する琴里に、士道は何なんだと頭を搔く。しかし、彼女そっくりというのは全く自覚がなかったので驚いた。言われなければ気づかないほど、自然な流れでそうなってしまっていた。逆に考えれば、人に太鼓判を押されるほど好きな人に似ていて――――――そんな狂三の微笑みを無意識に浮かべたということは、自分の中で確実な勝算を繋げた事に他ならない。

 

 だって、そうだろう。時崎狂三の必勝(微笑み)を使ったのだから、敗北は決して許されない。

 

「……で、何よ頼みって。可能な限り善処して上げるわ」

 

「ああ。それは――――――」

 

 まとめ上げた考えを伝わるように、そして士道が試したいことを含めて数分を要して琴里へ提案を口に出した。彼の提案をふむ、と少し考えながらもさしたる時間はかけずに琴里は了承の有無を口にする。

 

 これで、準備は整った。失敗は許されない。士道が間違えた瞬間、全ては崩壊する。白い少女が忠告したように、今の士道はあらゆる責任と重圧を背負った人間なのだ。

 

「ああ、判ってる。この程度(・・・・)、乗り越えてみせるさ」

 

 何故なら、五河士道はこんな謎解きより遥かに難しい難事件を抱え込んでいるのだ。乗り越えられなければ、士道が望む未来を創り出すなど夢のまた夢。

 拳を握りしめる。私を見つけられる? 愚問だ。

 

 

「見つけられるか、じゃない。見つけたぞ――――――七罪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

「これが最も簡潔、かつ速やかな確認方法」

 

「……おぉう」

 

 簡潔かつ速やかなのは認めるが、随分と過激な方法を取ってくれるものだと士道は玉のような汗を滲ませた。目の前には、十二枚の写真全てに(・・・・・・・・・)ナイフを突き立てる折紙の姿があった。それを一瞬の躊躇いも持たず、眉一つ動かさず実行に移せる行動力に驚かざるを得ない。

 

 〈ラタトスク〉が保有する地下施設の一室。そこには事件の当事者が残らず集まって、知恵を出し合っていた。琴里、耶倶矢、美九……少々危険ではあったが、精霊に敵意を持つ折紙も含めて。最も、士道自身は折紙が以前話した『精霊の力が観測出来ないのであればASTとしては攻撃出来ない』という言葉を信じているので問題はない……それより遥かに心配しなければならなそうな首筋の〝痣〟もしっかりと隠せる服装を着てきた。

 

 現在、たった今折紙がして見せたように可能性をしらみ潰しに当たっているところで――――――折紙がこの可能性を潰してくれたことで、かなり近づいたところだ。

 ……まあ、万が一にもこの写真に七罪が化けていたらと思うと冷や汗どころの話ではないのだが。なんか、凄く残念そうな声を出してるし。

 

「……どうやら、違ったらしい」

 

「ふん、また振り出しか」

 

「いや――――――折紙のお陰でかなり近づいた」

 

 驚愕と、訝しげな視線が士道へ集中する。当たり前だ。折紙が提示した七罪が無機物や体積の違うもの(・・・・・・・・・・・)に化けられる可能性。それは、士道が視た(・・)ものを決定的に確証にまで近づけてくれた。あと、残るは七罪本人への確認作業。だが、それを軽々しく行って良いのか。いや、こんな自信に満ちた士道を見て慎重な七罪が姿を表すのか――――――と。

 

「っ……?」

 

また(・・)、頭痛。朝から何かがおかしい……こんな時に、鬱陶しいと士道は軽く左目(・・)に手を当て――――――聞き慣れた無機質な音(・・・・・・・・・・)が、聞こえ始めた。

 

 

「ぁ――――――ガ」

 

 

 立っていられない。左目だけが、世界から切り離される。否、左目こそが(・・・・・)士道が視る世界となる。

 

「士道!!」

 

「だーりん!?」

 

 誰かが、叫んでいる。それさえも遠い。遠いのではない。叩きつけられる力で、聞き取るという機能を強制的に停止させられているのだ。

 

 視える。視える。みえる。ミエル――――――先が(・・)、視えてしまう。

 

 

「づ――――あ、ガ……ぁ」

 

 

 頭が割れる。痛い、痛い、怖い(・・)

 

 

 

 

 

 ――――――解析。

 

 

 

 

 

 ダメだ、ダメだ、一秒だって視ていられない。視えてはいけない。視ていたくない。数秒後に訪れるかもしれない自らの〝死〟。そんなものを際限なく視せつけられて、正気でいられるはずがない。遠くない未来に訪れる死は、否が応でも感じさせる。何を。自らが立つ場所が消えてしまう、そんな感覚。

 

 

 

 

 

 

 ――――――分析。

 

 

 

 

 

 

 視えるのは〝死〟だけではない。そんなこと理解している。しかし、誰しもが恐れる〝死〟の間際を。何十、何百、何千と訪れる連なる可能性を受けて、そんな常識は意味をなさない。こんなものに耐えられるのは狂人か、自らの死を幾度も視て(・・・・・・・・・・)知っている者(・・・・・・)だけだ――――――

 

 

「く、る、み」

 

 

 彼女の、ように。

 

 

 

 

 

 

 ――――――完了。

 

 

 

 

 

 

 ああ、そうだ。こんなものに、囚われる時間はない。こんなものに、足を止める時間はない。彼女を救うために、俺は一秒だって無駄にしない。全て受け止めるのではない、必要なものだけを取り揃え、選択しろ。出来るはずだ、彼女の力の本質を識り、見たのは他でもない五河士道だ。

 

 踏み外せば奈落へと墜ちる、恐怖を殺せ。選べ、選べ、選べ。本質を識り、仮初の主(共鳴者)となった五河士道なら出来るはずだ。出来なければ、この力を持ち得る資格などない。

 

 

 

 

 

 

 

 ――――――選出。

 

 

 

 

 

 

『――――――このゲームのルールは、この写真の中にあなたがいる。当てられなかった場合、一日につき一人が消されてしまう。犯人の指名を間違った場合、間違えられた人も消えてしまう……で合っているのよね?』

 

『――――――さあ、どうでしょう……と言いたいところだけれど、まあ、それくらいなら答えてあげる。あなたの認識に間違いはないわ』

 

『――――――だ、だって……私がつけてたら、消えたとき一緒になくなっちゃうじゃないですかぁ……っ!! だ、だーりんのもとに、私が何も残らなくなるなんて……嫌なんですぅっ!!』

 

『――――――お前が送ってきた写真は十二枚。でも容疑者の数は――――』

 

『――――――ふふ、さぁて、どうかしらねぇ』

 

 

 無限に並行する可能性。起り得る、起こるかもしれなかった(・・・・・・・・・・・)事象。人はそれを〝未来〟と呼ぶ。今は灰色となって消えていくだけの可能性を呼び起こす事が出来たこの力こそ、主のために研ぎ澄まされ続ける帝王の片鱗。超高次元の未来予測(・・・・)の本質。

 

 五河士道は――――――未来を、掴む。

 

 

 

 

 

 

「士道ッ!!」

 

「は――――ぁ」

 

 意識が回帰して、視界が急速に一つ(・・)に戻る。何を馬鹿な……人の視認できるものはせいぜいと一つだ、と思いたくなるほど士道が体験したものは桁外れだった。今の選択をもう一度しろ、と言われたら絶対に無理だと答えてしまうだろう。

 息を吸って、吐き出す。未だにうるさい鼓動を収めるにはこれが一番適している。そうして、士道は見つめる視線を一心に受けながら身体を起こした。

 

「……みんな」

 

「――――――はあああああ、もう!! 急に倒れてびっくりしたんだからぁ!!」

 

「良かったぁ……心配させないでくださいよぉ」

 

「士道。服を脱いで。異常があるかもしれない。今すぐ診察を――――――」

 

「あんたは医者じゃないんだから大人しくしてなさい、鳶一折紙」

 

 このような状況で倒れてしまったからだろう。目に涙を貯めて士道の無事に安堵の息をこぼす耶倶矢と美九。そして、どさくさ紛れに士道の服を脱がそうとする折紙の肩を掴んで力ずくで止める琴里。それぞれに心配をかけすぎたようだ。ごめんな、と頭を下げて無事を知らせる。

 

 しかし、心配をかけた甲斐はあった。どうしてこの力を使えたのか。それ自体の説明は出来そうにない。が、この力が視せた光景は説明できる。

 恐らくは、有り得た可能性の先。士道が正規の手順で辿るべき道のり――――――いいや、別の士道にとっては正規であろうと、今の士道(・・・・)にとっては正規ではない。

 

 と、皆が士道の無事に安堵の息を漏らす中、折紙だけはジッと彼を見つめていた。無言の圧力に少し後退りながら声を発する。

 

「お、折紙? 俺はもう大丈夫だぞ」

 

「士道。何故、時崎狂三の名を呟いたのか(・・・・・・・・・・・・)。説明を求む」

 

「え゛」

 

「説明を、求む」

 

 ……ニュアンス的には、色々含んでいる。直球に、なぜ士道が狂三の名を呟いたのか。あと多分、なぜ自分ではないのか、という折紙らしい理由もあったりする気しかしない。そもそもな話、倒れていた時間において現実で士道が行った事など、士道自身覚えていないので答えようがない。つまり、まあ、やはり返答のしようがない。適当な誤魔化しが通用するとも思えないし、琴里に視線で助けを求めても知らないわよ、と同じく視線だけで返されフォローは期待出来そうにない。

 

「――――――そ、それより!! 今はこんなことしてる場合じゃないだろ!?」

 

「…………」

 

 誤魔化し方が下手な自覚はあるし、これが問題の先送りという指摘は最もだ。痛いほど突き刺さる折紙の視線がそれを物語っている。けど、こんなことをしている場合ではないのは、誤魔化しでもなんでもなく事実だ。

 表情を引き締め、立ち上がった士道が四人を見据えて〝答え〟を出した。

 

 

「みんな、聞いてくれ――――――七罪の正体が、わかった」

 

『!?』

 

 

 四人が息を呑む。それは、当然の反応。何せ突然倒れ込んだ士道が、今度は今の今まで正体の影すら見えなかった七罪が誰なのか、それをわかったなどと言っている。普通であれば正気を疑うし、錯乱したか考えてしまう。何せ、士道の行動には順序もへったくれもない――――――なくて、当然。士道がしたのは推理ではなく、ある種ゲームに置ける〝裏技〟であり推理物としては禁じ手(・・・)だ。順序に沿った正規の道筋を辿り、答えを導くのが謎解きというものだが……それがどうした、と笑う。

 

 

「……見てるんだろ、七罪!! 出てこいよ――――――答え合わせをしよう(・・・・・・・・・)

 

 

 部屋中に響き渡る士道の〝挑発〟。七罪が乗らないわけがない。自分の能力に絶対の自信を持つ彼女は、そのプライドに賭けてこんなことをほざく士道を放って置けるはずがないのだ。

 

 士道の声から時を置かず、部屋の中心が歪み、光が溢れ――――――〈贋造魔女(ハニエル)〉が姿を見せた。同時に、天使が鏡を映し出し――――――折紙を鏡へと吸い込んだ。

 

「っ!!」

 

「折紙ッ!!」

 

 咄嗟に手を伸ばすが、天使の力に抗える筈もない。無常にも鏡に吸い込まれる折紙――――――その先にいる、七罪の姿を士道は鋭く睨みつけた。

 

「七罪、お前……!!」

 

『ペナルティ。わざわざ私を呼び出したんだから、このくらいは当然でしょ?』

 

 七罪がこちらを挑発する笑い顔で鏡越しに語る。それを見てカッとなり血が上りかけた頭を……士道は、冷静に抑え込む。

 

「この、よくも……!!」

 

「耶倶矢、落ち着け」

 

「士道!! なんで止めるの!!」

 

 思わず、と言った様子で殴りかかろうとする耶倶矢を手で制した。この〝挑発〟に乗ってはいけない。冷静さを失わせようとするのは、勝負の世界では常套手段――――――つまり、七罪は今士道を恐れている。だからこそ、ペナルティなどと言い勝負を早めたのだ。

 

「……必要ないからだ。俺を信じろ(・・・・・)

 

「っ……う、うん……」

 

 不安げな表情の耶倶矢を安心させるように笑いかけてやる。

 冷静になれ、集中しろ。弱気な五河士道は、捨て置け。切り替えろ。今必要なのは、七罪という強力なゲームプレイヤーと戦える精神を持った五河士道だ。

 

「待たせたな、七罪。俺に口説かれる覚悟は良いか?」

 

『……ふーん、なんだか別人みたいな自信ね。そんなに自信があるなら……次の答えを、最後(・・)にしても良いのかしら?』

 

 唇の端を歪め、七罪が挑発的な笑みを浮かべる。次の答えが最後……士道が答えを間違えた時点で全員が消え、敗北が決まる。囚われた者たちの存在は消えたまま、士道は絶望の淵に沈んでいく――――――そんな脅しが、今更通じるものか。

 

「……みんな、俺を信じてくれるか?」

 

 だが、これは士道一人だけの問題ではない。残った人達の命を預かるに足る人間であるのかどうか。耶倶矢、美九、琴里。それぞれ不安な表情は隠しきれていない。それでも(・・・・)

 

 

「信じるに、決まってるじゃん。お願い士道……夕弦を、助けて」

 

「当たり前ですよー。だーりんは、私を残して消えたりしないって、信じてます」

 

「ふん……やっちゃいなさい、士道!!」

 

 

 全員が、五河士道を信じてくれていた。僅かに残された恐怖と重圧を消すには、十分すぎる。頷いた士道が振り返り、七罪と対峙した。

 

 返してもらう、全てを。そして必ず――――――七罪を攻略する。

 

 

「わかった、良いぜ。このゲームを、終わりにしよう」

 

『そうね、終わりにしましょう。誰が私に――――――』

 

「――――――よしのんだ」

 

 

 それで、勝負は決した。

 

『……は?』

 

 翠玉の双眸が、士道の言葉を理解出来ないという風に揺らいだ。この勝負が始まって以来、彼女が初めて見せた動揺らしい動揺に、士道は会心の手応えを感じた。逃がさない、ここで完璧にペースを握らなければ意味がない。

 

「お前が化けたのは、四糸乃の大事な友達のよしのんだ。写真の中に潜んでいた――――――十三番目の存在(・・・・・・・)。それが、七罪だ」

 

『な……ぁ』

 

「――――――本当に、すげぇよお前は」

 

 十香達を拐われた怒りを抜きにすれば、その言葉は士道が世辞抜きに感じた物だった。七罪が張り巡らせたいくつもの策、テクニック。士道には到底真似出来るものではない。彼女の知略に純粋な賞賛を送る。

 

「俺一人だったら、絶対に辿り着けなかった。誰に真似できる物でもない。こんなのお前にしか出来ない大胆なトリックだ。それでいて、自分の力に自信があるお前は、ちゃんと辿り着く真実も用意してくれてた」

 

『ど……う、して』

 

「お前は初めから、容疑者が十二人しかいない(・・・・・・・・)だなんて、言ってなかったからな」

 

 ミスディレクション。マジシャンが手品に使うテクニックの一つ。人の注意を逸らして真実を隠す、という技法だ。七罪はそれを行い、まんまと士道たちの目から真実を遠ざけていた。数々のルール追加、それを士道たちに推理させるという手段そのものが、〝よしのん〟という人間ならざる者を隠し通すトリック。

 

「調査の一日目。こんな初めから答えがあったなんて驚いたよ――――――四糸乃と五感を共有しているよしのんが、壁越しに投げた俺の携帯を躱せるはずがないんだ(・・・・・・・・・・)

 

 あの日、ハロウィンの仮装をした四糸乃とよしのんが訪ねてきた初日。ドアを開ける直前で驚かされた士道は、思わず持っていた携帯を放り投げてしまい、それがよしのん目掛けて飛んで行った。よしのんは、四糸乃に見えていない携帯を(・・・・・・・・・・・・・)躱した。躱してしまった(・・・・・・・)。 

 躱すべきではなかった。ほぼ完璧に近いトレースを行った七罪の、数少ないミスだ。四糸乃に見えていないものは、よしのんにも見えない。よしのんはもう一人の四糸乃、と言うべき存在なのだから。

 

『たった、それだけで……?』

 

「いいや、それだけじゃない。これだけなら決定打に欠けて、俺もこんな自信は持てなかったさ……お前が犯したミスは、もう一つある」

 

 驚愕を隠すことなく顔を歪ませる七罪に、不敵な笑みで言葉を続ける。順序立てた推理を必要としなかった理由にして、七罪がしてしまった致命的なミス。よりにもよって、あの瞬間にそのミスを犯してしまったのは最大の不幸だと言えた。

 

 

「あの時、俺は四糸乃にこう質問した。『そういえば、前にもこんなことあったよな。ほら、四糸乃が初めて狂三と(・・・)家に来たとき。ええと、あのときは俺、何を作ったんだっけ?』……ってな。そして、四糸乃とよしのん(七罪)はこう答えたよな」

 

『はい……あのときは確か……親子丼を、作ってもらいました』

 

『えぇー、何それ士道くーん。よしのん知らないんですけどぉー。それってもしかして――――――よしのんが折紙ちゃん家にいた時のこと?(・・・・・・・・・・・・・・)

 

「七罪。お前の余裕だったのか、慢心だったのか。それはわからない……だがな、よしのんは四糸乃の手を離れてしまえば、ただの人形になる。だから、よしのんが知ってるはずがないんだよ(・・・・・・・・・・・・)

 

『ッ!!』

 

 

 たった数秒の会話に秘められた、僅かな食い違い。逆に言えば付け入る隙はそこにしかなく、士道がこの会話を焦りの余り忘却し見逃していたら、どうにもならなかった。しかし士道は真っ先に気づいた。気づいてしまった、気づかないはずがなかった。彼の中の〝何か〟の囁き、それは――――――

 

 

「普通なら見逃したままなんだろうけど……運が悪かったな。俺は狂三が関わる事は――――――なんであれ一語一句忘れるつもりがないんだよ!!」

 

 

 狂三への愛、という事だ。

 

 

「…………士道。ちょっとキモイわよ」

 

「……マジか?」

 

 

 心の底から大真面目だったのだが、後方から聞こえた妹の声に振り向いてしまった。うんうん、と頷く琴里にぐっ、と呻き声を漏らすも再び七罪を見遣る。

 時崎狂三が僅かでも関わっていなければ、きっと順序は正規だったのだ。折紙や別の未来(・・・・)での美九のヒントを糧に、士道はこの真実に辿り着いていた筈だった。狂三が関わってしまった一種の〝バグ〟が、全てを狂わせた。

 

 

「ありえないものを除外して残ったものが事件の真相。って言うのが普通の推理だけど……これは俺とお前の勝負だ。逆に、ありえないものを探す(・・・・・・・・・・)のがこのゲームだったってわけだ」

 

 

 これは推理物ではなくマジシャンが見せるトリックに近い。〈贋造魔女(ハニエル)〉という反則手を使った、擬似的な推理ゲームと言ってもいい。同時に、士道がした事も反則手に近い〝裏技〟だ。それがなんだ、五河士道は攻略者であって決して読み解く者ではない。

 

 

「ついでに言えば、俺は探偵じゃない。自慢じゃないが、順序立てた綺麗な推理は苦手でね――――――」

 

 

 〈贋造魔女(ハニエル)〉が映し出す七罪に向かって、指を突き付ける。今度は探偵紛いの物ではなく、ゲームの正当な勝利者として士道は叫んだ。

 

 

「俺の――――――俺たちの勝ちだ、七罪ッ!!」

 

 

 七罪が悪足掻きをする……暇もなかった。勝利者を認めた(・・・・・・・)贋造魔女(ハニエル)〉が蠢動し、光を放つ。強烈な輝きに一同が目を塞ぐ。視界が焼かれてしまうのではないかと思える輝きの先――――――

 

「……みんな!!」

 

 天使によって連れ去られた人達が、全員残らず生還した姿があった。真っ先に動き出したのは耶倶矢だ。いち早く夕弦の姿を見つけ出し、風も驚くスピードで駆け寄り抱き起こした。

 

「夕弦!! 夕弦!!」

 

「朦朧。耶俱……矢。相変わらず……騒々しいです」

 

「夕弦……っ!! よ、良がっだああああああああああ――――!!」

 

 涙で顔をぐちゃぐちゃにしながら抱き着く耶倶矢に、寝起きの夕弦は驚きながらも事情を察したのはすぐに優しく抱き返した。その光景を見届けた士道は……全身から身体の力が抜け落ちて、勢いよく尻もちを付きながら座り込んだ。

 

「士道!!」

 

「だーりん!! 大丈夫ですかぁ!?」

 

「…………ああ、平気平気。気が抜けちまっただけだ」

 

 駆け寄る琴里と美九にひらひらと手を振って無事だとアピールする。普段とは違う自分(見栄張り)を全力で行ったがための反動が来た。霊力に耐性を持たない人間は気絶したままだったが、全員の無事を確かめられて完全に緊張の糸が解けてしまった。

 そんな彼の姿にホッと息を吐いた琴里は、労わるように肩に手を置いた。

 

「お疲れ様……って言うには早いけど。良くやってくれたわ。殆ど一人で解決しちゃったじゃない」

 

「……俺一人じゃない。お前や、それに美九のお陰だ。ありがとな」

 

「私も、ですかー? でも、私はなんの力にもなれなかったと思うんですけど……」

 

「――――――いや、なってくれたよ。こっち(・・・)の話だけどな」

 

 疑問符を浮かべて首を傾げる美九へ気にしないでくれ、と声をかける。美九は美九でも、別の未来の美九のこと。士道が声をかけることすら出来ない可能性の先だが、だとしても美九に助けられたことには変わりなかった。

 ふと、緩んだ襟首に手を当てる。予想通り、というべきか。今朝からあった〝痣〟が綺麗に消え去っていた。役目を終えたかのように、その〝加護〟は何も語る事はなく姿を消していた。その事に一抹の寂しさを感じると同時に、深い感謝を示す。

 

 

「また――――――お前に、助けられたな」

 

 

 ――――――狂三。

 

 無意識下で彼女自身が行ったことなのか、はたまた、主想いの〝天使〟が士道へお節介を寄越したのか。どちらにしろ、また(・・)士道は彼女に救われてしまったらしい。狂三の見惚れてしまう優雅な微笑みを思い出し、釣られて士道も微笑みを浮かべた。

 

「シドー!! 何があったのだ!! ここはどこなのだ!!」

 

「………………あー、気力が戻ったら説明する。とにかく――――――おかえり、十香」

 

「む……ただいま、だ……?」

 

 駆け寄ってきた怪訝な表情の十香の頭を撫で、彼女が帰ってきた事に安堵する。説明してやるだけの気力はないが、今は十香たちが帰ってきた事が何よりも涙が出てしまうくらい嬉しい。

 

「さて……」

 

 ゲームはクリアした。勝利者は士道。敗者は七罪。取って食おうとは思わないが、それ相応に説明してもらわねば納得がいかない。十香の手を借りて大きな魔女の帽子を被った少女の元へ歩き、それに気づいた琴里達も七罪を取り囲むように移動した。

 

「ゲームは終わりだ。こんな事をした事情を話して――――――え?」

 

「っ……」

 

 士道の声に恐る恐る顔を上げた七罪……の、顔を見て彼は素っ頓狂な声を上げた。

 驚いたのは、少女の顔だけではない。体格。小柄で細く、そんな印象を更に加速させる猫背。自信に満ち溢れていた七罪の表情とはまるで持って真逆の印象を抱かせる卑屈な表情。ナイスバディのお姉さん、という七罪からは想像も出来ないような幼子(・・)が、そこにいた。

 

「……七罪、なのか?」

 

「あ、ああ……ああああッ!!!!」

 

 士道の言葉で自分の現状に気がついたのか、この世の終わりにするような絶望的な表情で大きな帽子を深く被って背を丸める。その仕草、表情、リアクション、せいぜい中学生ほどの体格……何もかもが、士道の記憶にある七罪と食い違っている。

 その食い違い、七罪の反応……琴里と目を合わせて、二人同時に彼女の真実に辿り着いた。

 

「……なるほど、ね」

 

「七罪……お前、〈贋造魔女(ハニエル)〉を使って――――――」

 

「ああああああああ――――――ッ!!!!」

 

 最後まで言わせない。そんな絶叫と共に七罪は〈贋造魔女(ハニエル)〉を高々に掲げる。すると、割れたはずの鏡が高速で修復されていき、淡く輝いた七罪が再び大人の姿へと変貌していた。それだけではない。士道がたじろいしまうほど憎しみの篭った眼光で、周囲の皆を睨みつける。その様は、物語に出てくる悪い魔女そのもの。

 

 

「一度ならず二度までも……私の秘密を見たな……ッ!! ゆ、ゆゆ許さない。絶対に許さない。全員――――――全員タダじゃ済まさなィィィィ!!」

 

「なっ、待て七罪――――――」

 

「〈贋造魔女(ハニエル)〉――――!!」

 

 

 制止は無意味に終わり、〈贋造魔女(ハニエル)〉が部屋の中を眩い光で埋め尽くす。

 

「――――――士道、無事!?」

 

「っ、俺は大丈夫だ!!」

 

 幸い、光は長く続くことなく視界は数秒待たずして戻ってきた。目を瞬かせ、琴里の呼び声にすぐさま返事を返す。少なくとも琴里は無事だ……なら今の光はなんの――――――

 

「シドー!! シドー!!」

 

「十香!! 無事だっ……た、か……」

 

 言葉にキレはない。その光景に身体を硬直させられたからだ。それは隣にいる琴里も同じらしく、辺りの光景を見て呆気に取られていた。

小学三年生くらいの体格になった十香(・・・・・・・・・・・・・・・・・)が、ダボダボの服を着て手足をばたつかせていた。

 

「シドー、なんだこれは。身体が思うように動かんぞ……!?」

 

 十香だけではない。士道と琴里、残りの意識が戻らない人達を除いた全員が、みな一様に幼い姿に変貌してしまっていたのである。幼児退行……とまでは行かないが十香が違和感を感じるのは当たり前だ。急に身体が縮んで対応できる人はそういない。

 

「な、な……っ!!」

 

「――――――あんた、なにしたのよ!!」

 

 士道が驚きで固まってしまった変わりに、琴里が七罪へ掴みかからんばかりの怒声を上げた。が、彼女は意に介す様子はなく深い深い魔女の笑い声を発した。

 

「ふふ、ふふふふふふっ!! いいザマだわ……っ!! あんたたちはみぃーんな、ずっとちびすけのままでいればいいのよ……っ!!」

 

「ま――――待て、七罪!!」

 

 止まらない。止まるわけがないと言わんばかりに、七罪は士道の叫びを鼻で笑い〈贋造魔女(ハニエル)〉に跨り、天井に穴を開けて飛び去った――――――残されたのは、手を伸ばすも掴む先が存在しない士道と、憎々しげに空を見つめる琴里……そして、身体を変えられたみんなだけだった。

 

「……普通のゲームなら、クリアしたら報酬が貰えるものだけど――――――とんだ報酬(災難)を押し付けられたわね、士道」

 

 

 手を下ろして、倒れそうになる身体に力を入れる。勘弁してくれ、とか。もう慣れたよ、とか。言いたくなる気持ちは多々あったが――――――

 

 

「…………らしいな」

 

 

今は、琴里一人へそんな在り来りな返事を絞り出す気力しか、なかった。

 

 

 






Q.仕込んだのくるみんとざふちゃんどっちなの? A.もちろんざふちゃん。主思いだよね(主の思い人への負担を配慮するとは言ってない)

やだこの主人公カッコよく書いたつもりなのにちょっとキモい…(褒めてる) 話してくれなそうなら話してくれた未来を視ればいいよね!!推理の道中を蹴り飛ばして答えを当てるとかいう推理物のタブー突き進みました。真っ当な推理しないっていうのはそういうことです。答え自体は士道が自分で気づいてるからルール的にはセーフ、気づき方の異質さはともかく。

一秒先の保証さえない世界の全てが崩れ去る感覚。それを幾つもぶつけられて正気でいられるはずがない。それが〈刻々帝〉の未来予測の正体です。単純に狂三だから冷静に扱えてますけど正気じゃないですこんなの。その狂三ですら士道の死のビジョンには動揺を示したんですからそりゃあ他人に扱えるわけがない。じゃあなんで渡したかってそらざふちゃんスパルタだし…そのうち予測した未来を巻き戻せるようになったりしてねHAHAHA

冗談(?)はさておき、次回からはいよいよ9巻の展開に入っていきます。ネガネガ娘がようやく本格登場……は、まだなんでしょうね。長いよナツーミ。
感想、評価などなどどしどしお待ちしておりますー。次回をお楽しみに!
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