「………………ふう、集合時間まであと10分か。早く着き過ぎたかな」
よっす葉月です。今学校に前に立ってます
今から山に行くわけだが、取り敢えず何があってもいいように道具は揃えて来た。腰のポーチに全部入ってる
別れた後、一応バネブーは学校側に引き取ってもらった。その後にハッチーとナナの様子を聞くとまあ重症という程でもなかったらしい
まあだからと言って連れては行かないが
「おっす葉月、早いな」
お、サトシが来たか
「皆が遅いだけだぜ。十分前集合って知ってる?」
「まあそう言うな、ハッチーを説得するのに時間がかかっただけだ。大変だったんだぞ?」
「そりゃお疲れさんで…………ん、あれって椎乃と榊原さんじゃないか?」
向こうに人影が二つ見える。多分間違いないだろ
「ホントだな。……………よし、気合入れて行こうぜ」
「おう!」
さあ、高校での初依頼の始まりだぜ!
そして山に来た俺達
「ん〜、この山………ポケモンがあまりいないな」
バネブーが学校まで来たのといい、やっぱ怪しい
「多分山の外から強いポケモンが来たんじゃないかな。そのポケモンがこの山を乗っ取ってるんだと思う」
成る程、だったらその親玉を倒せば解決ってことになるが………
「そんな強いポケモンが外から来るなんて、一体何があったのかしらね」
そうなんだよなぁ〜、そんな強い奴が来る理由ってのがな…………
「考えられるとしたら……外から何者かの手によって連れて来られたポケモン、か」
そう、こういう山には偶にろくでもない連中が元々居たポケモンじゃないポケモンを群れごと放すことがある
そしてもしくは………
「
「「「っ!!…………」」」
全員が一瞬息を飲む
「ま、まあ流石にそれは無いよな!」
無い無い、流石にそんな簡単に伝説級のポケモンが現れるわけないって
…………でも、一応可能性としては考えとかなければいけない
「もし………もし、原因が伝説級のポケモンだった場合。全員、逃げる事に集中しろよ」
「………了解」
「ええ…………わかったわ」
「うん………」
今の俺達の実力はまだ未知数だ。正直何処までかわかっていない
ただ言えるとしたら、少なくともここにいるメンバー全員は学年で言えば上位の方にあるだろう、俺も含め
それでも勝てるかどうかわからない、それが伝説級のポケモンだ
……………できればそうでないことを願うぜ
「っ!ねえ、あれ……」
椎乃が何か見つけたようだ。椎乃の指差す方向を見る
「あれは…………タツベイ?なんだか木の実を沢山持ってるね」
そこにいたのはタツベイだった
…………タツベイか、新の手持ちにボーマンダがいるが、昔は可愛いタツベイだった
「でもなんでタツベイが?この山に生息してたっけか」
木の実をせっせと集まているタツベイだが、何か慌ててるような感じもするんだよな
「どうだろうな。そこまで詳しくは知らないんだが……取り敢えず着いて行ってみよう」
サトシもそう感じたのか山の奥へ入っていくタツベイの後を着いて行く。俺達も後に続いた
「………どんどん奥へ行くわね」
「なに、帰りは空飛んで帰ればいいさ。乗せてやるぜ?」
「それじゃ、よろしくね」
確か椎乃は空飛べるポケモン持ってなかったよな。榊原さんは知らんけど
「………………私も頼める?」
「ああ、OK」
持ってなかったのか
「おい皆、ボーマンダだ」
サトシが驚いたような声をあげる。俺達もタツベイの方へ顔を向けると、確かにボーマンダがいた
……………但し
「………傷だらけのな」
「酷い…………一体何にやられたんだろう」
視線の先には打撲の跡や切り傷が体中にあるボーマンダ、そしてそのボーマンダに必死に木の実をあげようとしているタツベイの姿だった。親子なのか……?
その側には木の実が山盛りに積まれている。きっと数日かけて集めたんだろ
「それに見ろあのタツベイ、よく見たら頭に傷がある」
タツベイには頭にバツ印があった
「…………他のポケモン達がいない事も気になるけど、まずはあいつらだな」
「だな」
俺はゆっくりと茂みから出てタツベイとボーマンダに近寄った
「天野君!?不用意に近付いたら危ないんじゃ……」
「大丈夫よ。昔から葉月は野生のポケモンと触れ合うのが得意だから」
止めようとする榊原さんを椎乃が宥めてくれた
『っ!………グルァァ!!』
「まだタツベイの割りには気迫のある鳴き声じゃねえか。ここのポケモン達はどうだった?強かったか」
こいつの傷は見た感じまだ新しい、恐らくここのポケモン達とのバトルでついた傷だ。ボーマンダを守りながら戦ってたんだろうな
『グルゥゥゥゥ………』
「落ち着けよ。俺は何もしない、ちょっとお前らの傷を治すだけさ…………信じてくれよ」
そう言って少しずつ近づいていく。まだ何もしてこない
タツベイの目の前まで来た。俺はしゃがんでタツベイの目を見る
「いいかタツベイ。よく聞け、このままじゃボーマンダは死んでしまうかもしれない。そうなったら嫌だろ?……………俺に、応急処置だけだが、させてくれるか?」
『グルゥゥ……ゥゥ…』
途端にタツベイは大人しくなった
ポケモンってのは俺達が思ってるより頭の良い生き物だ。ちゃんと話をすれば理解してくれるし、心も通じ合う
「…………よし、いい子だ。少し染みるが、我慢しろよ」
俺はポーチから傷薬を取り出してタツベイの傷の悪化を防ぐために使った。タツベイのような深い傷は完全に治すことができない、病院に連れて行かないとな
「次にボーマンダだな」
ポーチからもう一つ、傷薬を取り出し使う。ボーマンダは目を瞑ったままだが、まだ息がある
「葉月、どうだ?」
「大分ヤバイ状況ってのには変わりないな……………」
どうするか…………
野生のポケモンとのバトルでここまでになるのはそう無い。だとしたら誰かの仕業であるということだ
「一旦モンスターボールに入れよう」
「タツベイなら大丈夫よ。この子大人しいし」
タツベイはいつの間にか椎乃が抱いていた。まあ大人しいのはホントだから気にする必要はないか
「……警察に連絡するべきじゃないかな?」
「ああ、その方がいいk「それは困るんだよねぇ」あ?誰だ」
突然女の人の声が木霊する
咄嗟に俺達は背中合わせになり周りを見渡した
「任せて………出てきて、ルカリオ」
『リオッ!』
椎乃のボールからルカリオが現れる
…………確か少し前までリオルだったはずなんだけどな、やっぱ強くなってんだな
そしてルカリオというポケモンは波動を感じ取ることができる。椎乃はそれを使って相手を見つけるつもりみたいだ
『…………………っ!』
「見つけたのね。ルカリオ、"はどうだん"!」
『グルァッ!』
ルカリオの"はどうだん"が俺の直線上の木に当たる
「おわっとぉ!?…………危ないことするねぇ、お嬢ちゃん」
"はどうだん"が命中する前に木から影が飛び出す
そして俺達の目の前に降り立った
「ど〜も、こんばんわ〜。突然なんだけど………そのボーマンダとタツベイは返してもらえないかな?あとバネブーも知ってたらね」
葉「さあ今回もやってきたぜこのコーナー、ゲストはまたもや七輪花の一人!榊原 陽菜さんだ!」
陽「よろしく…………今回のお話、なんか敵っぽい人出てきたね」
葉「そうだな。あの女の人、ボーマンダを狙ってるみたいだ」
陽「……………絶対守らなきゃ」
葉「ああ、頼りにしてるぜ?榊原さん」
陽「天野君もね」
葉「おう!…………それじゃあまた次回!次も読んでくれよな!」