ポケモンと俺達の学校生活は   作:クラッカーV

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調子にノるな

 

ハッチーとサトシが真剣な顔で向かい合い、二人のポケモンが技の構えをとる

 

「ブルー、"こおりのパンチ"!!」

 

「カゲボー避けろ!」

 

カゲボウズは得意技を当てられるのに対してグランブルはお得意のパワー技をタイプによれば当てれない。この時点ではハッチーの方が有利に見えるだろう

 

「…………けど、サトシは今のお前じゃあ、そんな戦い方で勝てる相手じゃねえぜ?」

 

俺は呟いた

 

「葉月、何か言ったか?」

 

「なんでもねえよ」

 

ナナに手を振って返す。ふと椎乃に目をやるとどうやら俺と同じことを考えてたようだ。やっぱり幼馴染ってのはわかるもんなんだねぇ

 

「"ほのおのパンチ"!」

 

「カゲボー、"かげぶんしん"で避けろ!そして"シャドーボール"!」

グランブルの技を避け、影分身を作りグランブルを囲み"シャドーボール"を撃ち込む。グランブルはそれを跳んで避ける

 

「空中じゃ技は避けれないよな?"おにび"でやけど状態にしろ!」

 

流石のグランブルも空中じゃかわせない。もろに"おにび"をくらってしまった

 

そう、カゲボウズ、もといゴーストタイプってのはこれが厄介だ。大体は"おにび"を使える上に空に浮かんでるから切り返しも速い奴が多い

 

…………だけど、サトシのグランブルに"おにび"は下策だぜ

 

「ごちゃごちゃ喋ってると大事なとこでミスするぞ。"かみなりパンチ"」

 

『グルァッ!』

 

『カゲボッ!?』

 

「カゲボー!?嘘だろ。速くなってやがる!」

 

サトシのグランブルの特性は"はやあし"、状態異常になればすばやさが上がる。カゲボウズとハッチーはさっきまでとの違いについていけなかったのか。ハッチーとカゲボウズがあのすばやさに慣れる前に畳み掛ければすぐに終わるが………展開としては面白くないのでハッチーには粘ってほしい。てか勝て、じゃないと俺が奢る羽目になる

 

「そのまま"こわいかお"」

 

『グルゥ……!』

 

『カゲッ!……』

 

うーわえげつねえ、向こうのすばやさ下げやがった。これで対処は難しくなるな

 

「一気に終わらせろ。"げきりん"だ」

 

『グルァァァァァァァァ!!』

 

おうおう、グランブルが荒ぶっている。カゲボウズを容赦無い程の連撃をお見舞いしている

 

「容赦無いな、サトシ」

 

「あれは、ちょっとやりすぎじゃないかしら……」

 

「しょうがねえよ、もう時間ねえし。ほら、時計見てみ」

 

俺が時計を指差す。時計はあと数分で授業の終わりを告げるチャイムが鳴る時間だ

 

「はい、ラスト」

 

ズガン!

 

最後の一撃がカゲボウズに振り下ろされる。カゲボウズは力尽きた

 

「葉月、俺の勝ちだな」

 

「くっそぉ!」

 

「何を買ってもらおうかしらねぇ」

 

「…………楽しみ」

 

あれ!?榊原さんは違うよね!?

 

 

 

 

「だあぁぁぁぁ!負けた!サトシ強過ぎだろ!?」

 

「ハッチーもなかなか良かったぞ。でも俺のブルーの特性を見極めれなかった時点で俺の勝ちは決まってたようなもんだったな」

 

更衣室で着替えながら二人がさっきのバトルの振り返りをしている

 

「あそこで"シャドーボール"の追撃からの"おにび"、あれは良かったけど少しタイミングが早かったかな」

 

「そうなのか。あと数秒遅らせた方が良かったか」

 

「いや、そういうわけじゃないんだが………」

 

タイミングの意味を間違えて捉えてるなあいつ。てかそれよりも

 

「ハッチーェ………、お前なんで負けてんだよぉ。そしてなんでサトシは本気出してんだよぉ」

 

「俺が本気出したら駄目なのか?」

 

「俺もカゲボーも精一杯やったんだよ!」

 

くっそぉ………

 

「賭けに負けたじゃねえか………」

 

「お前ら何してんの!?てか葉月、負けたってことは俺に賭けたってことか?」

 

「あ?ああ、そうだけど?」

 

「そ、そうか」

 

おい、やめろその少し嬉しそうな顔、気持ち悪いぞ

 

「だってよぉ、まさかサトシが本気出すとは思わなくて」

 

「俺はサトシに賭けたぞ」

 

「お前それでも親友か!?」

 

「親友だ」

 

「お、おぅふ、そうか」

 

だからその顔やめろ、気持ち悪いぞ

 

「そう言えば、俺達サトシの順位知らないよな?葉月は知ってるのか?」

 

「ああ、知ってるよ?サトシは3位だ」

 

「へぇ…………は!?」

 

「はぁ!?サトシが3位!?」

 

「おい馬鹿デカイ声出すな!葉月も軽く言うな!」

 

えぇ〜、別にいいじゃん。どうせそのうちバレるだろうし、それにもう遅い!

 

「サトシ、周りを見てみな」

 

「え?……………え」

 

『えええぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!?』

 

『嘘ぉ、マジで!?暁って学年3位なの!?』

 

『あれ?でもメガリングしてないよな』

 

『俺10位以内は榊原さん以外バトル科だと思ってた』

 

『お前、さりげなく榊原様をさん付けしてんじゃねえよ!』

 

「お、おい、お前ら落ち着け」

 

騒がしいな。てか榊原さんって普段様付けされてんのな、俺達まずくね?

 

「おいこら普通科ぁ!いつまで騒いでんだ、早く俺達に更衣室明け渡せゴラァ!」

 

……………シーン

 

わお、一気に場が静まったよ

 

大声を響かせながら入って来たのはバトル科の奴らだった

 

「あ、ああすまん。ほら皆!もう着替えたろ?早く行こうぜ」

 

サトシの声でゾロゾロと更衣室から出て行く

 

「んじゃあ、俺達も出ようぜ」

 

最後になった俺達は更衣室の外へと足を運ぶ

 

「おい、待てよ」

 

ん?どうやらサトシが話しかけられたみたいだ。もしかしてさっきの話聞かれてたのか?………まあいい、俺には関係無いだろ。外で待っとくか

 

「おい、無視してんじゃねえぜ」

 

おいおいサトシ、無視はよくな「お前だ学年最下位!」…………俺ぇ!?

 

「え、俺?」

 

「ああ、お前だ」

 

どうやらこの坊主頭は俺に話しかけていたらしい。なんだこいつ、野球部か?

 

てか俺の情報漏洩してんのな。誰かが興味本意で教師にでも聞いたんだろうなぁ、ここの教師緩いから

 

「んで、何か用?」

 

「お前………調子にノるなよ」

 

…………は?

 

「言ってる意味が良くわからねえな。ごめんな、俺指と指合わせて気持ちが通じ合ったりしないから」

 

「俺もしねえよ」

 

しないのか、どれ確かめてみよう

 

「ん」

 

「おいこら、何してんだ」

 

「何って、ホントに心が通じ合うか試してみようと思って」

 

「ふざけてんのか!」

 

「何ぃ!?お前馬鹿にしてんのか!謝れ!ちょっと諸事情で名前が出せるかわからないから出さないけど謝れ!」

 

「お、おい葉月。早く行こうぜ」

 

ハッチー、………そうだな、行くか

 

「用件無いなら行ってもいいか?」

 

「まあ待てや。おい学年最下位、俺とバトルしろ」

 

あぁん?バトルだぁ?

 

「嫌だね、俺はバトルしねえんだ。しかも理由がわからないとなりゃあ、下克上でもねえわけだし、まず教師が許可するかわからない。何よりメンドクサイ」

 

「おいおい、負けるのが怖えのかぁ?まあしゃあねえか、なんたって学年最下位だもんなぁ?」

 

あっはははは!と坊主頭を取り巻く数人が笑い出す

 

「アー、ソウダナー、負ケルノ怖イナー。イヤー、マジ怖イワー…………ふっ」

 

カタコトで返してやった。その後に鼻で笑うのも忘れない

 

「テメェ………、普通科のくせに調子ノってんのか!」

 

「え?調子ノッティンガム?何それ、新しいガム?」

 

「お前耳おかしいんじゃねえのか!?」

 

………ふぅん、成る程。要するにこいつらは普通科(俺達)を見下してるってわけね。ごく一部の奴らだろうけどな。その証拠に他の奴らはあまり良く思って無いような顔をしてる

 

「こんな奴らの話聞く必要無い。行くぞ葉月」

 

「へーい…………おいサトシ、行くぞ」

 

サトシに声をかける。サトシの顔は強張っていた

 

………こいつ、まさか何か言おうとしてるんじゃねえだろうな

 

「…………おう。おい、お前ら。てめえらも、調子にノってんじゃねえぞ………」

 

パシンッ!

 

「バーカ、余計なことすんな」

 

「でも………!」

 

「お前、今何しようとしてた?学校じゃやめろ、俺達は学生なんだから」

 

「………わかった」

 

「んじゃ、お騒がせしてすまんかったな」

 

まあお騒がせしたのはあっちだし、謝るのも癪に触るが…………ここは素直に引き下がっておいた方がいいd「だっせぇ、おい見たかよ?あいつだせぇな」「ホント、学年最下位に止められるとかマジだせぇ!」「どうせあいつも学年最下位から一つ上くらいの実力なんだろうよぉ!」…………あ?

 

「……………あぁ、すまんサトシ。やっぱいいわ」

 

「お、おい葉月?」

 

俺は坊主頭の目の前まで歩いていく

 

「あ?なんだよ、なんか文句あんのか?」

 

あるもある、大有りだぜ

 

俺を馬鹿にするのはいいがよぉ………サトシを馬鹿にするのは許さねえ

 

俺は坊主頭だけに聞こえるように小さな声で言った

 

「てめぇもあんまり調子にノってんじゃねえよ。潰すぞ…………めちゃめちゃになぁ」

 

「っ!……………」

 

ん、まあこれくらいでいいか

 

「行くぞお前ら」

 

「お、おう」

 

「…………」

 

「あっかんべー」

 

やれやれ、やっちまった。メンドクサイことになりそうだなぁ………

 

それに似合わないこともやっちまったし

 

キーンコーンカーンコーン♪

 

「やっべ!本鈴なった、走れ!」

 

…………まあ、いいか

 

 

 

 

 

 

「(クソ………!なんなんださっきのは!……あいつの声、心の底から冷たくなるような声だった……!実力のあるトレーナーは纏う雰囲気も強者のそれだと聞いたが………まさか、な)」

 

 




葉「は〜い、やって来たぜこのコーナー。今日のゲストは………げっ」

荒「げっ、とはなんだ天野」

葉「は、はははは!まさか荒島先生が来るとは思ってなかったっすから」

荒「ふむ、このコーナーはなかなか続いているようだな。だがそろそろネタ切れなんじゃないのか?」

葉「そうなんすよね。ネタがないんすよ」

荒「おいおい、そんなことでどうするんだ」

葉「どうしますかね〜…………ということで!色々と活動報告の方に返信くれると嬉しいぜ!今日はもう終わり!」

荒「出番はもう終わりか………」

葉「最近、投げやりになって来たなぁ」



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