葉「おい、もっと地面に減り込ませろ。何をって?全身をだよ」
『ピィカ、ピィ、ピィカ、ピィ』
『ブイッ、ブイッ』
「うんうん、やっぱ準備運動は大切だよなライデン、ヨウカ。あ、こっち向いて〜。可愛い可愛い、もう最ッ高ッ!(カシャッ、カシャッ」
久しぶりのライデンの準備体操。これはしっかりとケータイに保存しとかなくては
帰ってバックアップとっとこう。姉さんに送ったら多分喜ぶだろうな
「おい、何してんだよてめぇ」
「黙れよハゲ、撮影の邪魔すんなよハゲ」
何やら坊主が言ってきたが知らない。俺の撮影タイムを邪魔すんじゃねえぜ
「んだとゴラァ!」
「バトルならもうちょっと待てっての。ほら、持ち場についたついた」
しっしっ、と手をふって坊主を追い払った。意外にも坊主は簡単に引き下がる。まあ、自分に負けはないと確信し切っているんだろ。そんな思いを無駄無駄ァ!と打ち破るだけだがな
「おい、サトシ。あいつ大丈夫なのかよ」
「問題は無いだろ。いきなり撮影し始めたのには俺も驚いた。と言っても、葉月はポケモン成長記録って名前のアルバムを作ってるくらいだからな。しょうがないのかもしれん。因みに今年で21冊目らしい」
サトシ達が何か話している。正直言って気にする必要も無いのだが、だがサトシよ。21冊じゃなく22冊目に入ったぞ、この前
「いきなりのカミングアウトだな。正直驚愕を隠せない。前々からポケモンLOVEなところは見ていたが流石にバトル前にやらなくともいいだろうに……」
……………ふむ
「どんな時でも我がマイポケモンの勇姿を、可愛い姿を収める。それが真のポケモン愛と言うものだろう?ナナよ」
「アッ、ハイ」
「可愛いなぁ。可愛いなぁ。可愛いなぁ!俺の手持ち達だけでも、俺でも知らない可愛いシーンがまだまだまだ溢れ、生まれ、思い出として収められる。これだから常にケータイやデジタルカメラは手放せない!ポケモン、ラブ!俺はポケモンが好きだ!愛してる!だからこそその姿を写真に収めないとねぇ」
「「「アッ、ハイ」」」
どうやらわかってくれたみたいだ。三人とも、良い返事だぞ。お兄さん感激
「…………んじゃ、始めましょっかね」
俺は腰に手を置きグッ、と伸びをする。こちら側のギャラリーに唯一座る椎乃と榊原さんの姿が視界に入る。俺頑張るよー、という意を込めて手を振ると榊原さんが振り返してくれた。椎乃はしてくれないのね………お兄さん悲しい
「早く着いてくれませんか?」
「あ、すいません」
先生がなんか不機嫌だ。そりゃそうだよな、だってもう終わった面倒事を再度引き受けてんだから。その仕事熱心なところ嫌いじゃないですよ。ところで名前なんだっけ?
「んじゃ始めますか〜」
首を鳴らしトレーナーフィールドに立つ。久しぶりの感覚に一瞬だが体が反応した
ここから見える景色、ここで始まるバトル。しかも本気だ
相手から伝わる気迫。それを通じて感じる気合
久しく味わってなかったこの感覚。久しぶりすぎてぶるっちまう
あぁ、最高だ。あぁ、堪らねえ
四年前からずっと、俺はバトルを遠ざけてきた
口でバトルは嫌いだと言いつつも、本気でバトルしてる皆が羨ましかった
「……………」
首だけを回し椎乃を見る。不安そうな瞳と目が合った
「ごめんな、椎乃」
一言、俺は謝る
この謝罪は、なんに対しての謝罪かは言った俺本人にもわからない。でも何故か、謝らなければいけない気がした
「学年順位12位、安井 武丸《やすい たけまる》。てめぇはブチのめす」
坊主が名乗りを上げる。こいつ、案外順位が高かったんだな
しかし………あぁ、いい気迫だ。そうでなくっちゃ。そうでなくっちゃなぁ
「学年最下位、天野 葉月。推して参る」
さぁ、楽しもうじゃないか!
「ポケモンは二体ずつのシングルバトルです。では………バトル、始めっ!」
「ワルビル!」
「行くぜ、ヨウカ!」
先生の合図で、俺達はそれぞれポケモンをフィールドへと出した
『グルゥア!』
『ブイッ!』
相手のワルビルとイーブイのヨウカが互いに威嚇する
「はっ!そんなちっせえ奴で俺のワルビルの相手になると思ってんのかよぉ!」
「おいおい、体の大きさで勝敗が決まるんなら、かの有名なプロトレーナー、アディール・テラーのパートナーポケモン、フラエッテはどうやってトミー・プレンティのカメックスから勝利を得たんだい?見た目で判断するのは良くねえぜ」
「…………誰だよその二人」
「俺の勝手な妄想。きっと次のポケリンピックにはこの二人が出てくるだろうぜ!」
ただまあ、完全なる妄想だけどな!
「んなわけあるか!デタラメ言ってんじゃねえぞ!!ワルビル、"かみつく"!」
『ワルゥァ!!』
おっと、喧嘩っぱやいねぇ
「まあそう焦りなさんな。"まもる"」
ワルビルの"かみつく"を"まもる"で防ぐ。ヨウカの出すバリアに弾かれてワルビルは若干怯んだ
「それに、見た目で判断するのは良くない、ってのはホントだぜ?ほら、この"つぶらなひとみ"を見てごらん?」
『キュゥ〜』
『グルッ!?』
ワルビルが後ろに引いた。どうやらヨウカのあの愛らしい瞳によって攻撃を下げられたようだ
「オッケィ、ナイスヨウカ。続けて"かみつく"をお返ししてあげな」
『ブイッ!』
ヨウカはワルビルの腕に噛み付いた。見た目がか弱く愛らしいと言えどやはり噛み付かれると痛いよな。ワルビルは必死に腕を振っている
「一度噛んだらなかなか放さないぜ?ヨウカはけっこうずぶとくてな。女の子の割りにはしっかりと芯が通ってる」
「ワルビル、地面に叩きつけろ!」
『ルアァァ!』
ワルビルは腕に噛み付いたヨウカを引き離すべく腕を大振りに振って地面へと落とす。だがうちのヨウカはそんな安直な攻撃は受けない。叩き落とされる前にヒラリと空中を跳び着地する
なんて野郎だ。あんなに可愛いうちのヨウカを地面に叩きつけようだなんて、許すまじだな
「くそが、舐めやがって!"ストーンエッジ"!」
『ワルゥァ!!』
雄叫びを上げると同時にワルビルの周りには尖った石が現れる
あれは当たったら痛そうだなぁ…………まあ守るんですけどね
「"まもる"」
ヨウカに再度バリアを張らせる。飛んできた石はバリアに当たり、弾かれて落ちていく
「…………おっ」
全て弾き終わった後ワルビルの方を見る。するとそこにワルビルの姿はなく、立っていた場所には大きな穴が空いている
"あなをほる"か………
「ヨウカ、周りに警戒。足元も気を付けろ、音がしたらすぐに行動だ」
『ブイッ!』
うむ、良い返事です。だけど周りに注意しようね?
「……………」
場は暫しの静寂に包まれる
「………そこだ!ワルビル!!」
坊主が叫ぶのと同時に、ヨウカの足元がボコりと膨らんだ
「!ヨウカ、跳べ!!」
「はっ、もう遅い!"かわらわり"で地面に叩きつけろ!!」
地面から現れたワルビルから逃げるように跳んだヨウカだったが、意外にもワルビルが高く跳躍し、その力の篭った右腕をヨウカへの振り下ろす
やばい、あれは少しマズイ!!
空中から重力に任せて振り下ろされる右腕、更にワルビルと言えば物理攻撃が得意なポケモンだ。それに比べるとヨウカの防御は紙と言ってもいい。あの一撃に耐えられるか………!
『ワッルァ!!』
ワルビルの"かわらわり"がヨウカへと直撃する。今のは痛い
そのまま地面へとヨウカは叩きつけられた
「ヨウカ、大丈夫か!?」
『ブ………ブイッ』
なんとか立ち上がったが、結構キテるなありゃ………
「もう一発"かわらわり"だ!」
やべっ!
「ヨウカ、"まもる"!」
すんでのところでワルビルの追撃を止める。今のをくらったら確実に危なかった
しかし、流石学年12位なだけある。なかなかやるな
「おいおい、あんだけ言っといてその程度かぁ?やっぱり最下位は口だけだなぁ!」
………あ?
「何言ってんだ?まだバトルは終わってねえぜ?」
「あぁ、確かにそうだな。お前にも俺にももう一匹いるんだからなぁ。………でも、そいつを見てみるに、二匹目も大したことなさそうだぜ」
なぁに言ってんだこいつ。さっきまで翻弄されてたくせに
「…………ふむ」
しかし、確かにヨウカはこう言ってしまえば悪いが、俺の手持ちの中では一番の新参者であり、一番実力が下だ。負けた時の口実とか、そんなのではなく、これは紛れもない事実であり、今の段階でのヨウカは確かに"大したことない"と言えるだろう。はっきり言うと今のヨウカでは負ける
…………今のヨウカでは、だ
「なあ坊主。ヨウカはなぁ、俺の手持ちの中では一番の新参者で、実力も下だ」
「坊主って言うのヤメロ。……なんだ、負けた時の口実か?」
だから違うっての
「まあ聞けよ。………俺、さっき言ったよな?ヨウカはずぶといって」
ボロボロの状態で、必死にワルビルの攻撃を避け続けるヨウカを見ながら、俺は言う
「確かにまだ強くないかもしれねえ。大したことないかもしれねえ。だけどな、俺はあいつのそのずぶとさに賭けたんだ。あいつならやってくれると俺は信じてるんだぜ」
ニヤリ、と笑いながら坊主に言ってやる
「それに俺はよぉ………勝てない賭けはしない主義だ」
俺は更に笑みを深める
「チッ………気持ち悪い野郎だ。ワルビル、トドメだ!」
『ルァァァァ!!』
アリーナに響くワルビルの雄叫び。ワルビルは周りに尖った石を纏い、その石と共に突進をする
「……………」
『ブ、ブイ………』
このままではヨウカに直撃してしまう。そうなると戦闘不能は確定だ
……………
「行くぜ、ヨウカ!」
ヨウカと、目があった
俺は叫ぶ
『ブイ………ブイッ!』
ヨウカも、それに応えるように叫ぶ
『ルァァァァ!!』
「これで終わりだ!」
ワルビルとヨウカの距離は、あと僅か………!
……………その時、その瞬間、ヨウカは光に包まれる
「来た…………!」
そうだ、俺はこの瞬間を待ってたんだぜ!!
「な、なんだ!?」
『ルァッ!?』
光に包まれたヨウカ。その光はワルビルの突進を受け止めている
「おい坊主。言ったろ?俺は………」
光が弾ける。そこにいたのは……
『フィア!』
「勝てない賭けはしない主義だ、ってな」
イーブイの進化系、フェアリータイプ
そう、ニンフィアだ
「"ムーンフォース"!!」
ヨウカに力が集まり、収束する
『フィアアァァァァァ!!』
そして収束されたそれは、外側へと力一杯放たれた
葉「いよっす!皆元気でしてたか?待たせてごめんな。作者がだらしないもんだからさ………。奴には眠ってもらったから!今回もいないぜ!」
陽「………少しサボりすぎだよね」
葉「だよな〜………てなわけで、あんな奴の話は置いといて。今回のゲストは七輪花こと榊原 陽菜さんだ。ではでは早速質問に答えてもらおうぜ」
陽「うん」
葉「えーと、ではまず家族構成から」
陽「両親はいない。中学三年生になってから一人暮らしを始めたけど、友達も沢山一緒だし、寂しくはないかな」
葉「ふむふむ成る程。そういやぁ榊原さんの家には一度行ったな。中には入ってないけど」
陽「そうだね」
葉「また今度皆で遊びに行こうぜ!」
陽「遊びに………?」
葉「おう。休みの日にさ、良いだろ?」
陽「…………う、うん!」
葉「んじゃ、約束約束。では次の質問いこうか。好きなことやもの、食べ物を教えてくれるかな?」
陽「私は好き嫌いはしない。なんでも食べる。好きなことは………友達といることかな」
葉「ほうほう、健康的ですな」
陽「好き嫌いしたら大きくなれない」
葉「…………うん、そうだね」
陽「……今、私のどこ見て頷いたの?」
葉「い、いぃやぁ!?どこも見てないけど!?」
陽「……………まだ、成長期だから大丈夫」
葉「あ、あはは………あ、あとこの紙はもう一つの質問の紙だから。後で書いて出してね」
陽「好きなタイプ?………わかった」
葉「ん。………よし、では最後の質問に入ろう。質問内容は確か………ハッチーとナナはどっちが強いか、だったっけ?」
陽「あの二人がバトルしてるところは実習で見たことあるけど、どっちもどっちって感じかな」
葉「マジにバトルしたら意外とハッチーが勝つかもなぁ」
陽「…………そう言えば、七瀬君の手持ちポケモンってコマタナ以外見ないけど……」
葉「あぁ、それは俺も見たことないんだ。あいつムラマサ以外出さないんだよなぁ。なんでも、ムラマサで充分なんだって」
陽「へぇ。じゃあ実はすごく強かったりするのかな」
葉「それはなさそうだけどな〜、なんとなく」
陽「なんとなくって………。でも、ホントにどっちの方が強いんだろう」
葉「フルバトルなんざ高校入って一度もやってないからな。でも順位的に見ればハッチーの方が上だし、ハッチーの方が強いんじゃないか?」
陽「うーん………」
葉「と言うわけで、ハッチーが今のところ強い!と言う結論に至ったぜ!」
陽「結構投げやりな気がする………」
葉「まあいいじゃん。てなわけで!今回はこれでお開きだぜ。ここまで読んでくれてありがとな!」
陽「次の更新がいつになるかわからないけど、次も読んでくれると嬉しい」
葉「次のゲストは日ノ丘 暦さんだぜ。………日ノ丘さんかぁ……」
陽「それじゃあ、また」
葉「バイバーイ…………」
葉「え?なんで俺呼び出されたの?…………なになに、俺の好きなタイプを言えだって?……………ん〜………率直に言うとだな、ポケモンを好きな人だ!見た目の好みで言えば髪が長い人よりはショートカットの方が好きだぜ!以上!
あ、こっから下は俺達の好きな食べ物や物、ことと榊原さんの好みのタイプ、恋人にするなら誰かを書いてるぜ」
榊原 陽菜
好きなタイプ:特に考えたことはない
恋人にするなら:どうでもいい
V:……………え、えぇ〜……
キャラの好きな食べ物、物やこと(聞かれて思い浮かんだ物)
(注)これは作者が独断と偏見とその場の思いつきで決めたモノです。ラノベのキャラを基にしているキャラの好みが違っても、どうぞ生易しい目でスルーしてください
天野 葉月
食べ物:ハンバーグ
物・こと:ブラッシング
暁 聡
食べ物:カレー
物・こと:ルービックキューブ
朝月 椎乃
食べ物:肉じゃが
物・こと:読書
赤崎 八幡
食べ物:寿司
物・こと:睡眠
七瀬 拓哉
食べ物:さんまの塩焼き
物・こと:レトロゲーム
日ノ丘 暦
食べ物:カロリーメイト
物・こと:青チャオ君
榊原 陽菜
食べ物:嫌いな物なんてない。全てが好き
物・こと:友達(ポケモン)といること
甘月 響歌
食べ物:ポトフ
物・こと:遊ぶこと
…………ここまでで良いかな?まだ幼馴染み勢とかいるけど、未だ出す予定は遥か彼方遠い先だからな………。それでもやはり、書いた方が良ければ活動報告の方へお申しください