けものフレンズR ・君と歩く道・   作:yatagesi

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ジャパリパークで目覚めた少女、イエイヌと出会いともえと名乗ることに。
セルリアンに襲われたりもして、そのあと二人は旅立つことに。
最初の目的地は、イエイヌちゃんが知ってるみたいだけど・・・。



第2話 おんせん

イエイヌちゃんの案内の元、雪山を進んでいくともえ。

風が少しあるくらいなのだが、結構寒い。

 

ともえ「綺麗だけど、少し寒いね、イエイヌちゃん」

イエイヌ「そうですか? でも、あそこにつけば関係ないですよ」

ともえ「あそこって、フレンズちゃん達がたくさんいる場所の事だよね」

イエイヌ「はい!」

 

声も尻尾も元気一杯に答えるイエイヌ。

寒いところが平気で羨ましと思うともえ。

二人は進んでいくが、次第に風が強くなり、雪も舞い始めた。

 

イエイヌ「吹雪いて来ましたね」

ともえ「どうしよう、吹雪になったら」

イエイヌ「任せてください、でも、急ぎます」

ともえ「うん」

 

足を早める二人、だが吹雪は徐々に強まり、視界も狭くなっていく。

ともえは不安でイエイヌの服の袖を握っていた。

 

ともえ「イエイヌちゃん」

イエイヌ「大丈夫です、もうすぐです」

 

そういって進むイエイヌ、その言葉の通り微かに雪と違う匂いがし始め、更に明かりも見える。

 

ともえ「灯り、あそこなんだね」

イエイヌ「はい! おんせんは匂いが独特なんで、このくらいなら鼻が効きますから」

ともえ「ありがとうイエイヌちゃん、速く行こうよ」

イエイヌ「あ、ともえさん、こけると危ないですよ」

 

明かりが見えて安心したともえは走りだし、イエイヌも追いかける。

着いたのは屋根のある平屋の建物で、不思議な匂いがしていた。

 

ともえ「ここは?」

イエイヌ「おやど、と言う建物だそうです、この辺りを通るフレンズの休息所にもなってるんですよ」

ともえ「それなら、フレンズさんがたくさんいそうだね」

 

期待して中に入ってみたものの、フレンズの気配はなく、静まり返っていた。

 

ともえ「あれ?」

イエイヌ「どうしたんでしょうか、いつもは狐さん達がいるのに」

ともえ「狐さん? 狐のフレンズさん?」

イエイヌ「そうですよ」

ともえ「・・・もふもふしたかった」

イエイヌ「ともえさん、何言ってるんですか?」

 

謎の言動は無視しつつ、イエイヌは知った素振りで奥へ。

布をくぐり、棚の沢山ある部屋を抜けると、そこには湯気が立ち込める池、そこに浸かる誰かがいた。

 

イエイヌ「カピバラさん、お元気そうですね」

カピバラ「イエイヌちゃん、久しぶりだねねね」

ともえ「カピバラ、ちゃん?」

イエイヌ「はい、いつもここに居るんですよ」

カピバラ「そっちの子は」

ともえ「ともえって言います、えっと、たしか」

 

ともえは図鑑を取り出すと、カピバラのページを開く。

そしてカピバラと図鑑を交互に見る。

 

イエイヌ「ともえさん?」

ともえ「イエイヌちゃん、ここゆきやまだよね?」

イエイヌ「そうですよ」

ともえ「図鑑だとカピバラちゃんはもっと暖かい場所に」

カピバラ「細かいことは気にしたら駄目だよ、それよに温泉に入りなよよよ」

イエイヌ「そうしましょう、さ、ともえさんも」

ともえ「へ、あ、うん」

 

取り敢えず考えるのをやめたともえは、イエイヌと一緒に服を脱いで、温泉にはいる。

 

ともえ「あったか~い」

イエイヌ「ぽかぽかしますね」

カピバラ「サンドスターが溶け込んでるんだよよよ」

 

温泉は温かく、体の疲れもとれていく。

ある程度暖まった所で、ともえがカピバラに尋ねる。

 

ともえ「カピバラちゃん、いつもは狐のフレンズさん達が居るって聞いたんだけど」

カピバラ「あの二人なら、てーきけんさ?に、行ってるよ、吹雪いてるから、帰ってこれないのかも」

イエイヌ「さっきより、吹雪いてまね」

 

外を見れば風が強くなっている、吹雪はやむ気配はない。

不安な顔のともえを、カピバラがじっと見つめていた。

 

カピバラ「・・・」

ともえ「え、えっと」

カピバラ「あぁ、ごめん、ヒトもフレンズみたいに髪の色がみんな違うんだなって」

ともえ「そうなんですか?」

カピバラ「この前会ったかばんさんは黒だったよ」

ともえ「そうなんだって、かばんさん!? あたしの他にヒトが居るの!?」

イエイヌ「ともえさん!?」

カピバラ「居たんだよ、でも友達と旅に出ちゃった」

ともえ「そう、ですか」

 

がっかりした様子のともえ、イエイヌは急ぎはげます。

 

イエイヌ「だ、大丈夫ですよ、みんな違うのがフレンズですし」

ともえ「違うの、イエイヌちゃん」

イエイヌ「ともえさん?」

ともえ「髪の色とか、爪とか、目とか、なんか違う気がしてたけど、今は違うし、目はイエイヌちゃんとお揃いだし」

イエイヌ「お揃い」

ともえ「うん、ただね、かばんさんと会えたら、最初は何処にいたのか、ヒトが何処に居るかとか、昔はどうだったのか、色々聴けたのにって、そしたら、イエイヌちゃんの大切なヒトもわかったかなって」

イエイヌ「ともえさん、そこまで」

カピバラ「かばんさんは最近のパークうまれだよよよ」

 

せっかくのいい空気がカピバラの一言でなんとも言えない空気になった。

 

カピバラ「二人とも、上がった方がいいよ、のぼせるから」

ともえ「はい、そうします」

イエイヌ「カピバラさんは」

ともえ「カピバラちゃんは水は慣れっこだし、温泉も慣れてるんだよ、たぶん」

カピバラ「そういうことだよ、よよよ」

 

温泉から上がり、服を着ようとする二人、だがともえがあるものに気がつきイエイヌを止める。

 

ともえ「待って、イエイヌちゃん」

イエイヌ「どうしました?」

ともえ「あのね、こっちの服をきて欲しいの」

イエイヌ「いいですけど」

 

イエイヌはともえから受け取った服に袖を通し、ともえに助けて貰いながら着る。

 

イエイヌ「ど、どうでしょうか?」

ともえ「イエイヌちゃん」

イエイヌ「えっと」

ともえ「めっちゃ絵になるー!」

イエイヌ「ともえさん!?」

ともえ「いい、いいよ、浴衣、浴衣イエイヌちゃん、凄く尊い、手が止まらない!」

 

目を輝かせ、素早い手捌きで色鉛筆を走らすともえの姿に、流石にイエイヌも引いていた。

絵を描き終えたところで、ともえもそれに気が付いた。

 

ともえ「ご、ごめんね、イエイヌちゃんがかわいかったからつい」

イエイヌ「いえ、いいんですよ、ただ、突然だったんで」

ともえ「本当にごめんね」

 

あやまるともえ、イエイヌとしてはこれから苦労しそうな予感があったが、悪い気はしなかった。

浴衣からいつもの服に着替えたイエイヌは、ともえとともに旅館の休息室へと移動した。

 

イエイヌ「いつもなら、温泉上がりの子がいるんですが」

ともえ「吹雪いてたから、誰も来てないのかな?」

イエイヌ「そんな、吹雪始めたらここへ避難するのに」

ともえ「別の理由があるのかな?」

イエイヌ「だと、いいんですが」

 

吹雪が止むまでの間、二人は横になり、いつしか眠っていた。

起きたときは朝日が昇り、吹雪もやんでいた。

 

イエイヌ「ともえさん、起きてください、吹雪が止みましたよ」

ともえ「うぅん・・・おはよう、イエイヌちゃん、もふもふ」

イエイヌ「ひゃあ! いきなりしっぽをモフモフしないでください!」

 

寝ぼけたともえはイエイヌのしっぽに顔をうずめるが、堪能すると目も覚めていた。

二人で休息室をでると、お宿の入り口でカピバラがきょろきょろとあたりを見回していた。

 

ともえ「カピバラちゃん、おはようございます、何かお探しですか?」

カピバラ「ともえちゃん、うん、ちょっと、ね」

イエイヌ「力になりますよ」

カピバラ「それなら、頼み事なんだけど」

 

カピバラは少し考えた後、頼みごとの内容を離し始めた。

 

カピバラ「実は、こういう吹雪の後、一番にくる子がいるんだけど、まだ来てないんだよ」

ともえ「そうなんですか?」

イエイヌ「その子は、いつも?」

カピバラ「うん、いつもはここから左に行った先の施設からやってくるんだけど、今日は来てないんだよ」

 

カピバラの指さす方向には、何があるかわからないが何かあるらしい。

 

カピバラ「だからさ、二人に、見てきてもらえないかな?」

ともえ「いいですよ、イエイヌちゃんもいいよね?」

イエイヌ「はい、カピバラさんにはお世話になってますし」

カピバラ「二人とも、ありがとうね、その子は赤いから入れ違いにはならないと思うよ」

 

カピバラに見送られ、二人は人探しに出発する。

積もった雪に足跡をつけるのは楽しいけど、いまは人探しのほうが先である。

 

ともえ「イエイヌちゃん、フレンズのにおいはする?」

イエイヌ「いえ、ただこっちからも、お宿と似たにおいがしてます」

ともえ「じゃあ、こっちにも温泉が?」

イエイヌ「わかりません、でも何かあります」

ともえ「ありがとう」

イエイヌ「いえ、これくらい・・・待ってください、かすかにフレンズのにおいがします」

ともえ「それって!」

イエイヌ「誰かがいるとは思いますけど、温泉のにおいのせいで」

 

イエイヌの鼻も温泉のにおいが混ざると効きが悪くなるようで、誰かがいるということしかわからなかった。

そうして慎重に進んでいくと、何かの建物が建っていた。

 

イエイヌ「あれは、何でしょうか?」

ともえ「あれって、建物だと思うよ、タンクとかあるから、工場かな?」

イエイヌ「たんく?」

ともえ「水の入れておく建物だよ」

 

工場と思われる場所は、白い建物とタンクが組み合わさってできていた。

だが近づいていくと、いろいろ壊れてたり、地面がえぐれていたり、壁がへこんでいたり、ボロボロであった。

 

ともえ「なにか、あったのかな?」

イエイヌ「私もお家とお宿しか知らないので、ほかの施設は」

ともえ「とにかく、手分けして探そうよ」

イエイヌ「そうですね、ともえさん、何かあったら目覚まし時計を」

ともえ「わかった」

 

ともえとイエイヌは別れ、施設の中でカピバラから頼まれたあの子を探す。

だが施設は意外と広く、あちこちで壊れたりしていた。

 

ともえ「なんだか、すごいことになってる」

 

配管が曲がっていたり、タンクが破けて中から温泉が漏れていたり。

こうなると、カピバラさんが言っていた子が無事かどうか不安になってきた。

そんな時、ともえの視界の端に、何かが映った。

 

ともえ「あれ、今のは」

 

ともえはその視界の端に移って物を確認するべく、奥へと進んでいった。

一方のイエイヌも鼻を頼りに探すが、こちらもうまくいってなかった。

 

イエイヌ「あちこちから温泉のにおいがするせいで、鼻が」

 

こちらでもタンクや配管から温泉が漏れていて、その匂いがイエイヌの鼻を鈍らせる。

そうして歩いていると、何かを蹴ってしまった、慌てて蹴った物を確認した時、イエイヌは驚愕した。

 

イエイヌ「セルリアンの残骸! もしかしてセルリアンが、ともえさんが危ない!」

 

イエイヌは必死に鼻を鳴らして、ともえのにおいをたどる。

彼女のにおいはなぜかわかる、そして、スケッチブックをひらいてなにかをスケッチしているともえを見つけた。

 

イエイヌ「ともえさん、大変です!」

ともえ「イエイヌちゃん、静かにして、今いいところだから」

イエイヌ「どうしたんですか、いった・・・」

ともえ「うん、めっちゃ絵になる」

 

ともえが何を熱心にスケッチしているのか、イエイヌがその視線の先を見たとき、思考が停止した。

そこにいたのは体にキラキラした光をまとう、虎のフレンズであった。

 

ともえ「はぁ、すっごくもふもふしてる」

 

ともえは心に従うままにスケッチしていたが、イエイヌは顔から血の気が引いていた。

あのフレンズはまずい、しかもこっちを見ている、相手も意味が解らず泊まってるだけ、そんな思考が相手にあるかわからないが、イエイヌのすべきことは一つだった。

 

イエイヌ「ともえちゃん!」

ともえ「うわぁ!」

 

イエイヌはともえの手をつかみ強引に連れて走り出す、次の瞬間。

 

虎のフレンズ「ぐがぁぁぁぁ!」

ともえ「うわぁ!」

イエイヌ「ひゃあ!」

 

虎のフレンズの咆哮が響き、さっきまでいた場所に拳を振り下ろしていた。

イエイヌとともえは必死に逃げるが、虎のフレンズは追ってくる。

 

ともえ「い、イエイヌちゃん、あの子は何なの!?」

イエイヌ「あれはビースト、なんでも壊すんです!」

ともえ「なんでも」

イエイヌ「さっきセルリアンの残骸もありました、きっとあいつとセルリアンがここで戦ってたんです!」

 

ビースト、初めて聞くが、ともえにもそれが危ない存在だと理解できた。

なぜなら、すぐ後ろでビーストの拳が振るわれるたびに、施設が壊れ、地面がえぐられるのだから。

二人は走って逃げるしかない、だが、ともえは何度か躓きそうになる。

 

イエイヌ「ともえさん・・・わたしが囮になりますから、その間に逃げてください」

ともえ「だめだよ! そんなことあたしにはできないよ!」

イエイヌ「ヒトを守るのは私の務め、だから」

ともえ「でも!」

 

一人でビーストの相手をするというイエイヌの提案を受け入れられないともえ、だが、このままでは二人ともビーストの一撃を食らうかもしれない。

ほかに方法は無いのか、でも、そう思っていた時だった。

 

???「コッチダヨ」

ともえ「! イエイヌちゃん、こっち!」

イエイヌ「ともえさん!?」

 

声が聞こえた、ともえの耳にはっきりと声が聞こえた。

その声のした方へ、こんどはともえがイエイヌを引っ張っていく。

そこはいくつかの配管が通ってる場所だった。

 

ともえ「こっち、こっちから声が」

イエイヌ「こえ? でも、私には」

ともえ「いいから」

 

ともえはイエイヌを引っ張って、小さな箱のような物の裏に身を隠す。

ビーストもすぐ近くまで来ている、その時だった、突如としてメキメキと何かこわす音と共に、大量の蒸気があたりに広がったのである。

 

ともえ「これ、温泉だよ!」

イエイヌ「すごいにおい、私の鼻が利きません」

 

イエイヌの鼻も利かないほど濃い温泉の蒸気は、二人の姿を包んで隠す。

ビーストもこれであきらめたのか、どこかへと去っていたようだ。

誰がしたのか、確認しようとしたとき、何かが二人の前に落ちてきた。

それは赤く、頭には耳があり、腕のようなしっぽが生えていて、サングラスをしていた。

 

ともえ「えっと、だれ?」

イエイヌ「ボス・・・に似てるけど」

???「ハジメマシテ、ボクハラッキービーストダヨ、ミンナカラハ「ラモリ」ヤ「ボス」トヨバレテルヨ、キミノナマエハナニカナ?」

ともえ「えっと、ともえです、ラモリさん」

イエイヌ「あ、あ・・・」

 

ラッキービーストの問いにすなおに答えるともに対し、イエイヌはまるでお化けでも見たような顔をしていた。

 

ともえ「イエイヌちゃん?」

イエイヌ「ボスがしゃべった! しかも赤いです! 普通は青いのに!」

ともえ「そうなの?」

ラモリ「ソウダネ、フツウノラッキービーストハアオイイロダケド、ボクハユキヤマミタイナバショデモメダツヨウニ、アカイイロヲシテルンダ」

ともえ「そうなんだ・・・ねぇ、イエイヌちゃん」

イエイヌ「なんですか、いま、すごく驚いてるんです」

ともえ「カピバラさんの言ってた子って、この子なんじゃない? 赤いよ」

イエイヌ「そういえば、赤い子って」

ラモリ「セルリアンニビーストガイタカラネ、オンセンヤドヘイケナカッタンダ、デモダイジョウブ、スグニジュンビスルカラマッテテ」

 

そういってラモリはどこかへ行ってしまう、少しすると袋に包まれた何かが入った籠を腕みたいなしっぽにつかんで帰ってきた。

 

ラモリ「ソラジャア、シュッパツスルヨ、ツイテキテ」

ともえ「はい、行こう、イエイヌちゃん」

イエイヌ「は、はい」

 

ラモリに道案内され、二人は宿に戻ってきた。

入り口にはカピバラがいて、ラモリと二人に気づいて駆け寄ってきた。

 

カピバラ「ボス、心配したんだよ」

ラモリ「ゴメンネ、デモダイジョウブ、ハイ、温泉ジャパリマンダヨ」

カピバラ「ありがとう、二人も食べるといいよ、おいしいよ」

ともえ「いただきます」

イエイヌ「私も」

 

ラモリからもらった温泉ジャパリまんは、いつも食べてるジャパリまんよりおいしかった。

 

ともえ「おいしいです!」

イエイヌ「はい、いつも食べてるのと違います」

ラモリ「温泉水ヲツカッテルシ、ナカミモソレニアワセテアルカラネ」

カピバラ「普通のもおいしいけど、温泉なら温泉ジャパリまんがさいこ~だよ」

 

温泉ジャパリまんに舌鼓を打つ3人、しばらくすると、カピバラが思い出したように口を開いた。

 

カピバラ「そうだった、お礼がまだだったね」

ともえ「お礼なんてそんな」

イエイヌ「そうですよ、フレンズなら助け合いは」

カピバラ「そうはいっても、そういえば、普段家から出ないイエイヌがどうしてここに?」

イエイヌ「実は」

 

イエイヌは、ともえと旅に出た経緯、そしてここへなぜ来たのかを話す。

 

カピバラ「人がいたころ、ねぇ」

ともえ「はい、それを知ってるフレンズさんがいればと思って」

イエイヌ「でも、ビーストが出てるなら、ほかのちほーのフレンズはこれませんよね」

カピバラ「そうだねぇ~ でも、私知ってるよ」

ともえ「本当ですか!」

イエイヌ「そ、そのフレンズはどこにいますか?」

カピバラ「どこにいるかは知らないけど、守護けもさんなら、ヒトのいたころにすごく詳しいよ」

ともえ&イエイヌ「「守護けもさん?」」

カピバラ「うん」

 

聞けば、守護けもさんは島のどこかにいて、人がいたころのことにとても詳しいらしい。

けど、カピバラは守護けもさんがどこにいるのかは知らなかった。

 

ともえ「そうですか、ありがとうございます、教えてくれて」

イエイヌ「はい、一歩前進です」

カピバラ「私は知らないけど、フレンズの集まるところに行けば、知ってる子がいるかも」

ともえ「でも、フレンズが集まる場所なんて」

イエイヌ「私も、ここくらいしか」

ラモリ「ソウイウコトナラ、ボクノデバンダネ」

ともえ「ラモリさん?」

イエイヌ「ボスさん?」

 

どこへ行けばいいのか悩む二人に、声をかけたのはラモリだった。

 

ラモリ「フレンズノアツマルバショニハ、ジャパリまんヲモッテイッテルカラ、アンナイデキルヨ」

ともえ「でも、それだとここにだれがジャパリまんを」

イエイヌ「それに、施設だってボロボロに」

ラモリ「ダイジョウブ、ナカマガヒキツグカラ、カピバラ、ソレデイイカナ」

カピバラ「大丈夫だよ、それなら、あれもつかうの?」

ラモリ「ソウダネ、アルイテパークヲマワルノハタイヘンダカラネ」

ともえ「あれ?」

イエイヌ「それって、なんですか?」

ラモリ「ツイテキテ」

 

ラモリの案内でお宿の裏手に、そこには大きな扉のついた建物があった。

そこを開けると、中には見慣れない機械があったが、ともえはそれがなぜかわかった。

 

ともえ「これ、バイク、だよね?」

イエイヌ「バイク?」

ともえ「うん、乗り物だよ、でも、右側に何かついてるね」

ラモリ「コレハ『ジャパリバイク』トイッテ、サイドカーガツイテルカラ二人カラ三人ノレルヨ、バッテリーモジュウブンダカラスグニシュッパツデキルヨ」

ともえ「でも、いいんですか? 勝手に持ち出して」

イエイヌ「そうですよ、あのお二人が」

カピバラ「あぁ、それはそのボスの持ち物だから」

ともえ「そうなんですか?」

ラモリ「温泉ジャパリまんノコウジョウヨリ、コッチノホウガホカンニテキシテルカラネ」

カピバラ「そういうことだよ」

 

問題ないということもわかり、ともえとイエイヌはラモリの指示のもと、ヘルメットをして、バイクを宿の一口まで移動させた。

ともえがバイクにまたがって、イエイヌはラモリを抱えてサイドカーに納まっている。

 

ラモリ「コマカナソウサハボクガスルケド、オオマカナソウサハトモエガシテネ」

ともえ「わかりました、かぴばらちゃん、お世話になりました」

イエイヌ「また来ますね」

カピバラ「気を付けてね」

ラモリ「ソレジャトモエ、エンジンヲカケテ」

ともえ「はい!」

 

ともえは足の部分の金具を押し込んでエンジンをスタートさせると、バイクはゆっくりと進み始める、サイドカーに乗ったイエイヌはカピバラが見えなくなるまで手を振っていた。

 

ともえ「カピバラさん、いい人でしたね」

イエイヌ「はい、で、次はどこに行くんですか?」

ともえ「そういえばそうですね、ラモリさん、どうするんですか?」

ラモリ「ソウダネ、トモエノバイクレンシュウモカネテ、ヤマヲイチドオリタラ、ハイウィエイニムカウヨ」

ともえ「ハイウェイ?」

ラモリ「ソウダヨ、ドンナバショカハツイテカラセツメイスルネ」

ともえ「わかりました」

イエイヌ「ハイウェイ、どこかで聞いたような・・・」

 

二人を乗せたバイクは雪にわだちを残しながら、山を下りていく。

次の目的、ハイウェイはどんなところなのか、二人は期待しつつ、風を楽しんでいた。

 





・・
・・・

カピバラ「二人とも、行っちゃったね」

カピバラ「それにしても、ヒトと会えるなんて」

カピバラ「なか、良さそうだったな」

カピバラ「これなら、あの人たちに伝えたほうがよさそう」

カピバラ「二人とも、喜ぶだろうねねね」

・・・
・・
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