けものフレンズR ・君と歩く道・   作:yatagesi

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音楽祭で出会ったカラカルの案内で、守護けもさんに会うためにボスの縄張りに向かうともえ達一行。
最初に出会ったのはヘビクイワシ、彼女の持っている銃の音を聞いて錯乱、気を失うともえ。
目覚めた時には施設「クリーンセンター」の、フクロオオカミが管理する医務室、その後、コアラの案内で施設見学、怖い機械もたくさんあった。
見学の後はヤブワラビーとフクロギツネのおいしいスイーツで舌鼓。
そんななか、施設の過去を今に伝える映像に移る女性、カコ博士のことをともえは知っていた。
ただそれだけだったが、うれしかった。
そしてともえ達は守護けもさんとついに対面することになったが・・・。


第6話 守護けもさん

セーバル「私はセーバル、今は施設長で、守護けもさんの、元セルリアンのフレンズだよ」

イエイヌ「元、セルリアン?」

ロードランナー「なにが、どうなってんだよ・・・」

 

やっと会えた守護けもさん、セーバルが元セルリアン、イエイヌとロードランナーの二人は理解しきれなかった。

そしてそれはともえも・・・。

 

ともえ「めっ・・・」

イエイヌ「ともえさん」

ロードランナー「これは流石に」

ともえ「めっちゃ絵になる!」

イエイヌ&ロードランナー「「はぁ!?」」

セーバル「あれ?」

ともえ「綺麗な黄緑に頭の翼、それに凛々しさが加わって、今描かないと次はない!」

イエイヌ「お、落ち着いてください!」

ロードランナー「ともえ、冷静になれ!」

ラモリ「トモエ、オチツケ」

 

ともえは目を輝かせ、スケッチブックを取りだし、目に求まらぬ早さでセーバルをスケッチしていく。

ともえが落ち着いたのは、セーバルを書き上げてからだった。

 

ともえ「満足」

イエイヌ「ともえさん、セーバルさんが困った微笑みを浮かべてますよ」

ともえ「あ、ご、ごめんなさい、あたし、つい」

セーバル「いいよ、フレンズの好きなことは皆違うし、押さえきれないときもあるから」

ロードランナー「いいのか?」

セーバル「えぇ、そちらにどうぞ」

 

セーバルに促され、ともえ達はソファーに座り、セーバルが対面に座る。

その姿にも、どこか貴賓な感じがあった。

 

セーバル「貴女達の事は、カピバラから聴いてたよ、昔のパークが知りたいそうだね」

ともえ「は、はい、そうです」

イエイヌ「知ってるんですか?」

セーバル「少しだけど、私の昔ばなしも入るけど、いいかな?」

ロードランナー「抜きはできねぇのか?」

セーバル「できないよ、さて、今は昔の事だけど」

 

セーバルは目を閉じ、ゆっくりと昔の事を語り始めた。

 

セーバル「まだ人がいた頃、私はセルリアンとして輝きを奪い、フレンズににた姿になった、そしてある場所に向かい始め、それを当時のガイドと私が輝きを奪ったフレンズ、そしてその二人が信頼するヒトが仲間を増やしながら追いかけて、最後に私はフレンズになったけど、今は置いといて」

ともえ「なんか、大冒険してない?」

イエイヌ「してますよね、たぶん」

 

どうやってフレンズになったのかを省きながら、セーバルは話を続ける。

 

セーバル「女王事件が解決した後、パークは園長やガイドさん、それにフレンズ達の力で復興、制限は付いてたけど外からヒトも沢山来たんだよ」

ともえ「外から?」

ロードランナー「ヒトは飛べないし泳げないだろ」

セーバル「それを補う知恵がヒトにはあった」

ラモリ「船ヤ飛行機ト言ウ乗リ物ヲ使ッテイタンダ」

イエイヌ「今一解りません」

ともえ「あたしも」

セーバル「後で模型を見せてあげる」

 

模型もよくわからない三人だったが、セーバルは気にしていなかった。

 

セーバル「その頃は今と違って、外から来た娯楽、前からあった映画や漫画に加えて、カードゲームやテーブルゲームが人気で、パークの文化に取り込もうとしてた」

イエイヌ「カードゲーム?」

ともえ「トランプやかるたかな?」

ロードランナー「トランプならプロングホーン様もしてたぜ」

セーバル「遠くの地方、今はエリアだけど、今より簡単に行けた、カフェに行くためにホッカイドーエリア、パークの北の端まで行ったりもできたのよ」

イエイヌ「北の端まで!?」

ロードランナー「この島のじゃなくてか!?」

ともえ「こんなに広いのに!?」

セーバル「ゴマントリバー、バードガーデン、ジャパリ大図書館、オアシス01、クレイジービッグヒル、カブキ森、他には」

ともえ「な、なにがなんだか」

イエイヌ「聞いたことのない場所ばっかり」

ロードランナー「どんだけ広いんだよ」

 

三人は驚いていたが、セーバルはあまり気にしていなかった。

 

セーバル「皆で笑って、怒ったり喧嘩したり、泣いたりもあったけど、楽しかった、ずっと続いて欲しかった」

ともえ「セーバルさん」

 

今まで微笑みながら話していたセーバルの顔に、悲しみの色が少し、浮かんでいた。

 

セーバル「人が増えれば、よくないことも増える、人の中に自分の利益を優先する裏切り者が出始めた」

ともえ「裏切り者・・・!」

イエイヌ「ともえさん?」

セーバル「彼らは私達フレンズとの共存よりもパークの独占を考えた、ここもその一つ」

ロードランナー「カコってヒトが言ってたことか?」

セーバル「あれを見たんだね、その通りだよ」

 

さっき見た映像を思い出す、フレンズのための場所が後回しになっている、確かそうだったはずだったと。

 

セーバル「ここは彼等が自分達のために作ろうとした、カコ博士はそれに気がついてパークを離れたら」

ロードランナー「それで、とめたんだな」

セーバル「ううん、止められなかった」

イエイヌ「でも、ここは」

セーバル「その前に、あの日が来た」

ともえ「パークの閉鎖、ですよね」

 

ともえの言葉に、セーバルは静かに頷いた。

 

セーバル「カコ博士が離れてすぐに、新しい女王が現れて、セルリアンが今の姿に変化した、最初はそれだけだと思ってた、けどそれは違った」

イエイヌ「違う?」

セーバル「セルリアンの目的は、自分達の力の源をパークに作ることだった、思い当たること、あるよね?」

イエイヌ「もしかしなくても」

ロードランナー「あの火山だよな」

ともえ「火山?」

イエイヌ「パークのフレンズは、火山から出るサンドスターから生まれるんです」

ロードランナー「けど、セルリアンもあそこから生まれてくるんだ」

セーバル「そう、もし早くに判ってれば、パークには沢山のヒトがいたかも」

ともえ「でも・・・まさか!」

 

ともえは何かに気がついた、セーバルもそれを確認した。

 

セーバル「裏切り者達はそれを隠した、自分達がセルリアンの力を操れると信じていた、それは傲慢だった」

ともえ「そんな」

イエイヌ「ともえさん、しっかり」

ロードランナー「おめぇはそいつらと違うだろ」

セーバル「うん、貴女は私達の側、カコ博士、ミライさんやナナちゃん、園長みたいに」

 

セーバルはそういってともえの頭を優しく撫でる。

ともえが落ち着くと、話を再開した。

 

セーバル「気が付いたときには、セルリアンの火山がパークのあちこちにできていた、パークの守り神の四神獣を筆頭に、守護けも様達が各地で早い段階で封じ込めたけど、キョウシュウ、ここの火山は一筋縄ではいかなくなってた」

ともえ「四神獣?」

ラモリ「東西南北、ソレゾレヲツカサドル守護ケモノノ事ダ」

セーバル「私はその人達と一緒に何とかしようとした、自分を犠牲にしてでも」

ともえ「犠牲」

セーバル「そう、四神の力で蓋をして、私がセルリアンの力の源をサンドスターに作り替える部品になって、フィルターを作った」

 

暫しの静寂、それはとても重いこと、だから何も言えなかった。

それを崩したのは・・・。

 

セーバル「まぁ、上手くいったのを知ったのは、この体をいただいた後だけどね」

ともえ「はい?」

イエイヌ「えっと?」

ロードランナー「どういうことだ?」

セーバル「フィルターになり始めたところまでしか前の体の記憶がないの、てへッ」

ともえ「セーバルさん!?」

イエイヌ「のりが軽いですよね!?」

ロードランナー「てへッ、っですまねぇだろ! つか、じゃあ今はなんなんだよ!」

セーバル「ナイスツッコミ」

 

暗い空気はどこえやら、セーバルはころころと笑うと、ツッコミに答えていく。

 

セーバル「今の体は、四神様達が体の一部を分けてくれたの」

ともえ「分けて?」

セーバル「神様だから」

イエイヌ「?」

ロードランナー「考えたら負けか?」

セーバル「それで、目が覚めたら全部終わって、ヒトの居ないパークで、正直焦った」

ともえ「なんとなく、わかります」

イエイヌ「ともえさんも私と会うまで一人でしたもんね」

ロードランナー「フレンズに成り立てはなんもわかんないしな」

セーバル「暫くはヒトの居た施設を巡って、その途中でヘビクイワシと知り合って、最後にたどり着いたのがここ、ヒトが居ないことはわかったから、お世話になった人達のやり残しを終わらせようとしてたら、近くのジャパリ農園に避難してたエプロン愛好会の子達が来て、今に至るの」

ともえ「あの、セーバルさんが目覚めてから今日までどのくらい」

セーバル「正確にはわからないけど、5年くらいかな、どのくらい寝てたかはわからないけど」

ともえ「そうですか、5年」

イエイヌ「ともえさん」

ロードランナー「どうしたんだ?」

ともえ「そんなに、たってるんだなって」

 

ヒトが居た頃からどれだけか解らない、最低でも5年、ともえは眠って居たことになる。

大切なヒトが、まだいるのかどうか、不安になるのも無理はなかった。

 

イエイヌ「大丈夫ですよ、ちゃんと会えますよ」

ともえ「でも」

イエイヌ「セーバルさん、カコ博士ってヒトは、まだ戻って無いんですよね」

セーバル「うん、戻る前にあの日が来て、フレンズのために外で動いてたみたい」

イエイヌ「なら、次はそのカコ博士に会って聞きましょう、ともえさんが名前を知ってたんですから、きっと」

ともえ「イエイヌちゃん」

ロードランナー「いいじゃねえか、俺もついていくぜ」

 

盛り上がるイエイヌとロードランナー、次の目的が決まったかに思えたが。

 

セーバル「それは違う」

イエイヌ「えっ?」

セーバル「ともえちゃんと話してわかったこと、聞きたいことの答、なんとなくでてるはずよ」

イエイヌ「そうなんですか?」

ともえ「うん、たぶん」

ロードランナー「どういうことだよ」

 

ともえは言いにくそうだったが、確認するように答えた。

 

ともえ「いかないといけない場所、カコ博士に聞いてもわかんないと思う」

イエイヌ「そんな」

ロードランナー「何でだよ、名前思い出した相手だろ」

ともえ「その、何て言うか、カコ博士は知らないの、もっと曖昧で」

セーバル「行かないといけない場所じゃなくて、誰かといきたい場所、じゃないかしら」

ともえ「はい、そんな感じです」

 

ともえの言葉に、セーバルはやっぱりと言う感じの表情を浮かべた。

 

イエイヌ「セーバルさん、どういうことですか?」

セーバル「さっきパークの地名を上げたとき、ともえちゃんの反応が二人と一緒だったからね」

ともえ「うん、何も思い出さなかったから」

ロードランナー「知らないだけじゃないのか?」

セーバル「かもしれないけど、有名どころばかり、カコ博士を知ってるのに、全部知らないはよっぽど」

イエイヌ「それなら、どこにいけば」

ともえ「手掛かり、ないしね」

ロードランナー「どうすんだよ」

 

これからどうするか、悩み始めた三人、そこにセーバルが手を叩く。

 

セーバル「はいはい、手掛かりなら私の方で探すわ、カピバラからともえちゃんが最初に居た場所を聞くから、暫くはここに泊まりなさい」

ともえ「いいんですか?」

セーバル「いいよ、バイクの改造も時間がかかるし」

イエイヌ「ラモリさん、そうなんですか?」

ラモリ「点検モコミダカラナ」

ロードランナー「なら、世話になるしかないよな」

ともえ「うん、他にできることも、あまり無さそうだし」

セーバル「うんうん、だからね」

 

セーバルはウィンクして、クルリとその場で回る。

 

セーバル「さっき話した船の模型を含めて、色々見せてあげる」

ともえ「いいんですか?」

セーバル「もちろん、さっ、着いてきて」

イエイヌ「着いてきてと言われても・・・って、ともえさん!?」

ともえ「イエイヌちゃん、ゴマちゃん、早く早く」

イエイヌ「もう、元気なんですから」

ロードランナー「全くだな」

ラモリ「急ガナイト見失ウゾ」

 

今度はセーバルの後に着いていくともえ達、階段を降りて、さっきより明るい廊下に出ると、突き当たりにある窓からは、木組みで三角屋根の大きな建物が見えた。

 

ともえ「あれだけ、雰囲気が」

イエイヌ「他より暖かそうです」

ロードランナー「こはんで似たようなの見たような」

セーバル「あとから作ったからね、ここからわたれるよ」

 

そう言ってセーバルは窓から外に出る。

よく見れば吊り橋の様なものが木組みの建物まで続いている。

 

ともえ「すごい!秘密基地みたい!」

イエイヌ「け、結構揺れますね」

ロードランナー「こ、このくらい、へいき、へいきだかんな」

 

テンションアゲアゲのともえに対して、恐々進むイエイヌとロードランナー。

わたり終えると、そこは木組みの建物の天井のすぐちかくだった。

 

セーバル「そんなに怖い?」

ともえ「あたしは平気だったよ」

イエイヌ「いつもは地に足つけて生きてますので」

ロードランナー「飛ぶと揺れるは違うんだよ」

ラモリ「改善ノ必要アリダナ」

セーバル「それはあとで、今はまず」

 

セーバルは両腕を広げ、笑顔で告げた。

 

セーバル「ようこそ、セーバルコレクションへ」

ともえ「コレクション?」

イエイヌ「なんですか、それは?」

ロードランナー「どっかで聞いたような」

セーバル「私がパークで集めたお気に入りをここに保存してるの、さぁ、こっちへ」

 

セーバルに案内されなかに入る、そこは天井近くなので高い位置にあったが、そこからの眺めは、それ以上にすごかった。

 

イエイヌ「す、すごい!」

ロードランナー「なんだありゃ、でかいのがいっぱいあるぞ!」

ともえ「機関車にバスに、あれは飛行機にヘリコプター!」

ラモリ「他ニモアルヨウダナ」

セーバル「自慢のコレクションだからね」

 

バス停の横に止まるバス、黒く輝く機関車、透明な台に載せられまるで飛んでいるように見える飛行機。

それらが整然と並べられ、輝いていた。

その光景にテンションが上がる三人に、セーバルも満足げであった。

 

セーバル「もっと近くで見たいでしょ?」

ともえ「はい!」

イエイヌ「ぜひっ!」

ロードランナー「ロードランナー様もな!」

セーバル「うんうん、そうこなくちゃ」

ラモリ「アトラクショント判断、静カニシテオクヨ」

 

セーバルが手招きして、三人を連れて螺旋階段を降りていく。

上で見た機械が、本来の迫力で待っていた。

 

ともえ「おっきい、これは?」

イエイヌ「牛さんみたいな顔ですね」

セーバル「それはジャパリトラック、ヒトがパークの中で物を運ぶために使ってた乗り物よ」

ロードランナー「速いのか?」

セーバル「速くはないけど荷物をたくさん運べるから力持ちね」

イエイヌ「なんだか、バスににてる気が」

セーバル「バスはあっち」

 

セーバルが指差す先にあったのは、ヤマネコのような凛々しい顔のついた乗り物だった。

 

ロードランナー「なんか、噂で聞いたバスと違うような」

イエイヌ「はい、目はもっと下で、耳はもっと大きいような」

ともえ「そうなの?あたしはよく知らないから」

セーバル「二人が聞いたのはラッキービースト対応型、これはパーク開園時に造られた初期型だよ」

 

セーバルが言うには、これはその初期型の一台、かつとても貴重な物らしい。

 

ともえ「あれ、車内に何か書いてある?」

イエイヌ「ほんとです、でも読めませんね」

ロードランナー「絵じゃないのか?」

セーバル「それは落書き、このバスはパークを一週したから、その時に乗ったフレンズが書いたんだよ」

ともえ「そうなんだ、こんなに」

 

バスの座席や壁に書かれた落書きは読めないが、沢山ある。

このバスが特別なのは、それだけで充分理解できた。

 

セーバル「次は、飛行機とヘリコプターを」

ともえ「空を飛ぶ乗り物だよね」

イエイヌ「空を飛ぶ?これが?」

ロードランナー「羽もないし、固いし、こんなのが飛ぶのか?」

セーバル「飛んでいたのよ、こんな風に」

 

セーバルが手をパンパンと叩くと、突然空中にさっきカコ博士の時のような映像が映し出された。

そこには、ここに置かれている飛行機が空を自由に駆け回る姿が写っていた。

 

イエイヌ「す、すごい、自由に動き回ってる」

ロードランナー「まじかよ、あぁ、こっちは奥においてあるやつだよな!?」

ともえ「ヘリコプターって、こんな風に飛ぶんだよ」

セーバル「まぁ、パークの空は飛行機やヘリコプターに厳しかったから、あまり使われなかったけど」

 

セーバルの言葉に3人のテンションが下がったが、そんなことは気にせず、次の展示へと移動した。

それは他のと違い、青い箱がいくつも並んでいて、先頭には黒い機械が鎮座していた。

その機械からは、バイクににた臭いがしていた。

 

セーバル「これは蒸気機関車、パークがパークになる前に島にやって来たの」

ともえ「前?」

セーバル「この島だって、いきなりできた訳じゃないの、だいたい500年前にできて、400年前に最初の人がすみ始めたそうよ」

イエイヌ「500年前?400年前?」

ロードランナー「それってどんくらいだよ」

ともえ「実感が」

セーバル「そうね、苗木が巨木になるくらい、これでも驚異的な早さだとか」

 

そんなこと言われても三人には理解できなかった。

セーバルも気がつき話を戻す。

 

セーバル「と、とにかく、この機関車は古いものなの、パークができてからも使われてたの」

ともえ「働き者なんだ」

イエイヌ「この数字はなんですか?」

セーバル「それはこの機関車の名前が書いてあるの」

ロードランナー「何て書いてあるんだ?」

セーバル「C50 204、愛称はけものフレンズ号」

イエイヌ「この子もフレンズさんなんですか!」

セーバル「ち、違うよ、この子の名前にちなんだものなの」

イエイヌ「そうですか」

 

見るからにしょんぼりするイエイヌ、元気だしてとともえが肩を叩く。

 

ともえ「ところで、これはうごくんですか」

セーバル「動かせるけど、いまは動かせる子が居ないから」

ロードランナー「こいつ、フレンズだけでうごかせるのか」

セーバル「動かし方が記録として残ってたから」

 

セーバルは機関車にそっと手を触れる。

この機関車が大切にされているのは、それだけで充分に理解できた。

 

セーバル「さて、この機関車の後ろに繋がっているのは客車と言うの、この一纏まりはナイトサファリって名前なの」

ともえ「ナイト、夜?」

イエイヌ「夜がどうしたんですか?」

ロードランナー「なんか青いな」

セーバル「それはね」

ヘビクイワシ「この列車は夜行性のフレンズを観察するために始まり、その後は寝てる間に目的地に向かう列車になったのです」

ともえ「ヘビクイワシちゃん!」

イエイヌ「またいつのまに」

ロードランナー「また無音で」

 

再び、いつの間にかいたヘビクイワシ、セーバルは気にしていないようだった。

 

セーバル「ヘビクイワシ、どうしたの?」

ヘビクイワシ「施設長、カラカルがお待ちです、そろそろ」

セーバル「・・・わかった、向き合わないとね、ヘビクイワシ、ともえさん達をよろしくね」

ヘビクイワシ「解りました」

 

セーバルのまとう空気が変わり、ジャンプしたと思うと、そのまま飛んでいってしまった。

 

ともえ「飛べたんだ、すごい」

イエイヌ「ともえさん、落ち着いて」

 

飛び立つセーバルの姿を、ともえは記憶が薄れないうちにスケッチを始めていた。

終わる頃に、ヘビクイワシが声をかけた。

 

ヘビクイワシ「さて、施設長に変わり私が案内しますが、コレクションは一通り見て回ったようですね」

ともえ「はい、すごいですよね」

ヘビクイワシ「なら、私のコレクションも一部ですがお見せしましょう」

イエイヌ「いいんですか!?」

ヘビクイワシ「ともえ君には迷惑をかけましたし、此方です」

ロードランナー「おい、そいつは」

 

ヘビクイワシが案内したのは機関車のすぐ後ろに繋がれた四角い客車、大きな扉の鍵を開けてなかに入ると、外観からは想像できない光景が広がっていた。

 

ロードランナー「なんだよこれ、本だらけじゃねぇか」

イエイヌ「壁一面に本棚、これって」

ともえ「図書館みたい」

ヘビクイワシ「間違ってはいません、ここにある本はジャパリ大図書館から避難した本の一部ですから」

ともえ「これで一部」

 

両方の壁一面に天井まで届く本棚、そして隙間なく詰められた本、これだけでも多いのに、一部とは信じられなかった。

 

ヘビクイワシ「種類としてはパーク内で執筆、発行された各種小説、ライトノベル、情報紙、漫画、絵本が大半を占めます」

イエイヌ「?」

ともえ「つまり、楽しむための本がいっぱいなんだね」

ヘビクイワシ「その通りです」

 

眼鏡をクイッと動かしどや顔を決めるヘビクイワシ。

だが、イエイヌとロードランナーにはいまいちわからなかった。

 

ヘビクイワシ「まずは・・・此方、ジャパリカフェ物語、日常と細やかな友情を描いた作品です、これは・・・イエイヌ君に」

イエイヌ「私にですか?」

ヘビクイワシ「文字が読めることは把握ずみです」

イエイヌ「あ、その」

ヘビクイワシ「次はロードランナー君、君には此方のゼブラの伝説を」

ロードランナー「ちょっと待て、俺は字なんて読めねぇぞ!」

ヘビクイワシ「なら、私と出来るようになりましょう、楽しいことも増えますよ」

ロードランナー「うぅ・・・」

 

本棚から本を手にとってはオススメ攻勢を仕掛けるヘビクイワシ、どこか嬉しそうであった。

 

ヘビクイワシ「最後に、ともえ君には此方、パーク旅日記、正確な時期は不明ですが、蔵書の中では新しい物です」

ともえ「ありがとう、さっそく読んでみるね」

ヘビクイワシ「では、隣の車両へ」

 

書庫の隣に繋げた車両は入ってすぐに狭い通路、それに繋がる個室の用な座席が並んでいた。

 

ともえ「ここは?」

ヘビクイワシ「寝台車です、いまは座席ですが、上を開けるとベッドが4つ、最も、クリーンセンターにはゲストハウスが有りますので、ここは読書スペースです」

イエイヌ「でも、すごくきれいですよ」

ヘビクイワシ「掃除好きが沢山いますからね」

ロードランナー「納得だな」

 

座席に座り、本を開く。

イエイヌは窓際で静に、ロードランナーはヘビクイワシに教わりながら、本の世界へ進んでいく。

 

物語はフレンズのイエネコがもので溢れた倉庫のなかで、冷たい椅子に座る少女を見つけたところから始まり、ピノと言う名前を貰い、イエネコと自分を探す旅に出る。

 

ともえ「なんだか、あたしとイエイヌちゃんみたい」

 

サバンナを越え、ジャングルで砂漠を越えてきたオオミチバシリと出会い、高山では道なき山肌に道を刻む、様々なフレンズと出合い、ボスとも出会う、ピノは喋らなくてもボスと話せる。

 

ともえ「本当に、旅をしてるみたい」

 

図書館に着いたピノ達は長に尋ねる、ピノは何者か?

返ってきたのは、ヒトではない、でもセルリアンともフレンズとも違う。

落ち込むピノに二人は言う。

 

イエネコ『ピノはピノ、私はそれでいいよ』

オオミチバシリ『それでも知りたいなら、島の外へ、海の上だって道になるんですよ』

 

3人は船を作ると古い地図に書かれた海の道を進んでいく、物語はここで終わっていた。

 

イエイヌ「ともえさん、ともえさん」

ともえ「うぅん、あれ? イエイヌちゃん?」

イエイヌ「やっと起きてくれました」

ともえ「あたし寝てた?」

ヘビクイワシ「それはぐっすりと」

ロードランナー「可愛かったぜ」

イエイヌ「添い寝したかったくらいです」

ラモリ「撮影モシタゾ」

ともえ「や、やり過ぎだよ」

 

ともえは顔を真っ赤にして本で隠そうとする。

それもまた可愛らしいので皆笑ってしまう。

 

ヘビクイワシ「疲れも溜まっているようですので、ゲストハウスへ御案内します、こちらへ」

 

セーバルコレクションの正しい入り口と思われる一階の両開きの扉を抜け、施設を囲む森へ向かう。

 

ともえ「何もないよ?」

ヘビクイワシ「上をご覧ください」

ともえ「上? あっ」

イエイヌ「あれって、何でしたっけ?」

ロードランナー「ロッジだよな」

ヘビクイワシ「ツリーハウスです、ロッジが手本です」

 

木の上が家のようになっていて、窓から明かりが漏れていた。

ひときは大きな木についている螺旋階段を上り、建物のなかに入る。

中はこじんまりとしていて、正面に受付のカウンター、窓際には椅子がならび、その一つに、傍らに片手に収まるサイズの本を積み上げて、カラカルが座っていた。

 

カラカル「さっきぶりね」

ともえ「カラカルちゃん」

イエイヌ「お話は終わったんですか?」

カラカル「まぁ、そうね」

ロードランナー「どうした? 元気無さそうだな?」

カラカル「そんな日もあるわよ」

 

カラカルはどこか疲れたようすだった。

詳しく聞きたかったが、その前に彼女は奥に引っ込んでしまった。

 

ヘビクイワシ「ある意味で正常、さて、ともえ君達の部屋は此方です」

ともえ「あの、カラカルちゃんは」

ヘビクイワシ「そっとしておく、それも優しさです」

 

そう言われると、ともえ達もそうするしかなかった。

案内された部屋は扉をくぐって正面に窓があってその左にベッドが並んでいて、その反対側にテーブルがあるだけの、簡単な作りの部屋だった。

 

 

ヘビクイワシ「夕飯のジャパリまんは後程お届けします、洗濯はヤブワラビーに頼んでください」

ともえ「ありがとうございます」

ヘビクイワシ「では、ごゆっくり」

 

そういって、ヘビクイワシが出ていくと、ともえはベッドに倒れこんだ。

 

ともえ「あ、すっごいふかふか」

イエイヌ「ほんとです、ポカポカしていて」

ロードランナー「なんだか、眠くなってきちまった」

ラモリ「ミンナ、疲レテタンダナ」

 

ベッドの上で3人は少しの間起きていたが、すぐに夢の世界へ行ってしまった。

 

 

ともえ「うぅん、あれ?」

 

次に目を覚ましたときには真夜中で、月も高く昇っていた。

寝直そうとしたが、うまく寝付けなかった。

ともえはまだ眠っているイエイヌとロードランナーを起こさないようにベッドから出ると、窓を開けた。

 

ともえ「綺麗」

 

夜空に浮かぶ真ん丸からすこしかけた月は、静にパークを照らしていた。

ともえはスケッチブックと色鉛筆を取り出すと、心に任せて描き始める。

出来上がったのは、いつもと違う絵だった。

 

ともえ「ビースト・・・」

 

怖い存在のビースト、何故これを描いたのか、ともえ自身にも分からない、それに。

 

イエイヌ「なんだか、悲しい顔ですね」

ともえ「うん・・・って、イエイヌちゃん」

 

いつの間にか隣にいたイエイヌに驚くも、声を押さえることにともえは成功した。

イエイヌは何も言わず、隣にいる。

 

イエイヌ「この前のこと、気にしてるんですか?」

ともえ「わからない、何も考えずに描いてたから」

 

なぜビーストなのか、なぜ悲しい顔なのか、ともえ自身にも分からない。

でも、イエイヌはなんとなくがあった。

 

イエイヌ「きっと、ともえさんが優しいからですよ」

ともえ「あたしが?」

イエイヌ「はい、優しいから、あの時聴こえた声が、その絵になったんですよ、きっと」

ともえ「そうかな?」

イエイヌ「そうですよ」

 

音楽祭でビーストと対峙したとき、タスケテと声がした、それはともえとイエイヌにしか聴こえなかった、二人は確かに聴こえた。

 

イエイヌ「私も、ビーストの事何もわかりませんけど、ほっとけません」

ともえ「イエイヌちゃん・・・もう少し時間があるから、ビーストの事、調べてもいいかな?」

イエイヌ「勿論です、でも、今はゆっくり眠りましょ」

ともえ「そうだね」

 

二人はロードランナーを起こさないように静にベッドに入ると、また眠り始めた。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ともえ達がクリーンセンターについて三日がたった頃、ついにバイクの改造が完了した。

 

セーバル「バッテリーを使用回数が少ないものに、モーターもばらして作り直し、サイドカーを二人乗り大型仕様に付け替え、細かなところも点検ずみ」

ラモリ「コレナラ最大四人マデ安全ニ乗レルヨ」

ロードランナー「スピードも出せるんだな!」

ともえ「ピカピカだね」

イエイヌ「はい、とっても綺麗です」

 

バイクは塗り直され、側車が前より大きくなった。

速度は前と同じでも、重くなってるからすごい。

 

ヘビクイワシ「説明書はそちらのラッキービーストに転送ずみですので、すぐに出れます」

ラモリ「行先ハ未定ダガナ」

ともえ「まぁ、気長に回るしか」

イエイヌ「ないですもんね」

ロードランナー「手懸かりがねぇもんな」

 

現時点でともえに関する手がかりはない、最も、今までも似たようなものだったが。

ともえとイエイヌの場合もビーストに関する情報をてに入れることができてなかった。

 

セーバル「此方で調べて見ましたけど、めぼしいものはなかったわ」

ともえ「そうですか」

セーバル「ただ、何もなしではないですよ」

ともえ「え?」

 

セーバルは少し困った顔をしつつも、その手がかりを話し始めた。

 

セーバル「ともえちゃんが眠っていた施設なんだけど、私の古い知り合いが調べていた施設に似てるの」

ともえ「それって、その人なら何か知ってるかもって、ことですか?」

セーバル「そうなんだけど、今は簡単に会えない立場なの」

イエイヌ「セーバルさんみたいにですか?」

セーバル「私より厳しいかな、それだけ責任ある立場ってことなんだけど」

ロードランナー「またかよ、めんどくせぇな」

 

セーバルと会うだけでも苦労したのに、その上と聞くと、ともえもロードランナーと同じ気持ちになった。

 

イエイヌ「あの、どうすれば会えますか?」

セーバル「ともえちゃんが今のまま変わらなければ、そうすれば、ここでは分からないこともね」

ともえ「あたしが」

セーバル「貴女が善き友だとわかれば、彼女も説得しやすくなります」

ロードランナー「どうやってだ?」

セーバル「日頃の行い、としか」

 

セーバルはゆっくりとともえに近づくと、耳元でこっそり呟いた。

 

セーバル「心配要りません、ビーストを助けようとする貴女達なら」

ともえ「な、なんでそれを」

セーバル「守護けもさんですから」

 

セーバルは口に人差し指を当てて、ともえから離れた。

 

セーバル「普段の行いこそ、本質が現れますから」

ともえ「は、はい」

イエイヌ「ともえさん、さっきの」

ロードランナー「おい、何言われてたんだよ?」

イエイヌ「ゴマさん、聞こえてなかったんですか?」

ともえ「う、うん、心配してないよって」

セーバル「なかがよいですからね」

 

セーバルは微笑みながら、ともえ達を眺めていた。

そこに、もう一人やってきた。

 

カラカル「待たせたわねセーバル」

ともえ「カラカルちゃん、カラカルちゃんも出るの?」

カラカル「あたしも探し物をつづけないとだけど」

ともえ「?」

カラカル「もう少しだけ、あんた達と一緒に旅をするわ」

ともえ「いいの?」

イエイヌ「私達、行く当てなんてほとんどない旅ですよ?」

ロードランナー「ちょっと無謀だぜ」

 

三人の心配に対して、カラカルは心配ないといわんばかりに手を振る。

 

カラカル「あたしもにたようなもんよ、それに、これは依頼でもあるの」

ともえ「依頼?」

セーバル「私が頼んだんです、せめて手がかりが見つかるまでは、一緒にいてほしいと」

イエイヌ「でも、どうして」

 

イエイヌの言葉に、セーバルの顔が少し険しくなった。

 

セーバル「いま、この島にはよくない兆候がいくつも出ています、警戒するに越したことはないですから」

ともえ「よくない兆候」

セーバル「島の長達で解決できればいいのですが、そうでないことも考えなければいけません、無論、そうであれば私も動きますよ」

ロードランナー「まぁ、なんだかんだいってそういうことには全力だしな」

イエイヌ「はい、でも、それだけなんですか?」

セーバル「それだけじゃないですよ」

ヘビクイワシ「我々は施設の特性ゆえ締め切ってましたが、今後は島の一員として、共に暮らしていくことに決めました」

ともえ「えっと、それって」

セーバル「島の長達と話し合いながら、島での立場を決めていく、時間はかかりますけど、ゆっくりと」

 

クリーンセンターは危険な機械も多いので外のフレンズは基本追い返していたが、これからは入れるかどうかはその都度判断する、そしてゆくゆくは解放する。

時間はかかるが、実現させると。

バイクはゲートまで移動する間、セーバルはそう語った。

 

ともえ「なら、次に来るときは、もっと賑やかになってますね」

セーバル「そうしなければなりませんね」

イエイヌ「お世話になりました」

ロードランナー「また来るからな」

ヘビクイワシ「また来てください、エプロン愛好会と共に歓迎します」

カラカル「セーバル、元気でやりなさい」

セーバル「・・・カラカルもね」

ラモリ「出発スルヨ」

 

ともえはバイクのアクセルを回すと、前よりもスムーズに走り出す。

 

ともえ「すごい、前より運転しやすい」

イエイヌ「後ろも座りやすいですよ」

ロードランナー「こっちもふかふかだぜ」

カラカル「全く、それより、全く宛もなくさ迷うつもり?」

 

ともえ達は新しくなったバイクに喜んでいたが、カラカルはこれからを考えていた。

 

ともえ「取り敢えずは平原や砂漠にいってみたいなって」

カラカル「またなんで」

ともえ「いろんなフレンズちゃんにあえるかなって」

イエイヌ「ともえさんらしいですね」

ロードランナー「だな」

カラカル「まったく」

ラモリ「ナラ、ルートヲ設定スルヨ」

 

ラモリのナビに従い、ともえ達は旅を再開する。

わかったこと、わからなかったことはどちらも沢山あった、答えを知りたいなら前に進む。

振り返るより、そっちのほうがわかるから。

そんな彼女達の後ろ姿を、セーバルとヘビクイワシは見つめる。

見えなくなったところで、ヘビクイワシがセーバルに尋ねた。

 

ヘビクイワシ「よろしかったのですか?」

セーバル「何が?」

ヘビクイワシ「ともえ君達にご友人の事をお話しして、あそこは今、いつも以上に警戒しています、それにカラカル君もすぐに離れます、万が一があれば」

 

ヘビクイワシの懸念にセーバルは目を瞑りながらも答えた。

 

セーバル「あの子は浄炎の羽根を持ってたし、ダメならまず入らせない、カラカルがいても同じだよ」

ヘビクイワシ「なら何故、話されたのですか?」

セーバル「あそこは始まりの場所、それにともえちゃんの力は私が教えるのは難しいし、なにより」

 

セーバルは目を開き、空を見上げた。

 

セーバル「パークは変わる、だから変わっていかないと、あそこも、ここもね」

 

空は青く、晴れ渡っている。

セーバルは施設へ戻る、ヘビクイワシは何も言わずに、あとに続いた。





ーー
ーーー

しろげ「皆さん、喜んでいましたね」
くりげ「うんうん、やっぱり本場のジャパリまんのほうがおいしいもん」
あおかげ「向こうは缶詰に喜んでたな、あれはあんまりおいしくないが」
しろげ「栄養もサンドスターもとれますが、パークのジャパリまんを食べると」
くりげ「うんうん」
あおかげ「まぁ、これで沖のみんなも大丈夫だろ」
しろげ「あら、ラッキービーストに通信が」
くりげ「なんだろうね」
あおかげ「・・・なんだか嫌な予感がするぞ」

しろげ「え、えぇ」
くりげ「すこし、遅かった?」
あおかげ「まったく、なんでトップがお供を連れて勝手に上陸してるんだ」
しろげ「どうします? こっちで探します?」
くりげ「向こうで探せるの?」
あおかげ「こっちで探そう、あっちは人面魚にゴルゴプスカバがいるから大丈夫だ」
しろげ「探し物が増えましたわね」

ーーー
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