ウサギでカラスな転生記   作:音無 帝人

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今年初投下、第五話です。
正月ってあんまりやることないですよね、人によって。
でわでわ、どうぞ。


STAGE5~狐の転生者と二度目の接触~

 ~第97管理外世界 日本 海鳴市~

 

 

次の日、俺は海狸を家に招待するために一緒に歩いている。

聞いたところ海狸には両親や一緒に暮らしている人はいないらしい。

今までは一人旅をしていたとか。

大変じゃなかったのかと聞くと、

 

「転生した時にはもう四歳でその時から一人だし、前世では世界中を旅して回ってたからなれてるんだ」

 

と答えて、お前の方が大変そうだけどな、と付け加えた。

ちなみに俺は、実は鬼なんだと言うと、そうか俺は人狼なんだぜ、と返された、納得。

とまぁそんなことを話しながら歩いていると、突然変な感じがしたので海狸の方を見てみると同じく感じ取っているようだった。

 

「おい、今の感じたか?」

 

「ああ、行って確かめよう」

 

俺たちは変な感じがした方へ走った。

 

 

 

~□□□~

 

 

 

「ここか」

 

たどり着いたのは町で一番大きなデパートだった。

変な気配は屋上からだ。

 

「よし、行こう」

 

俺たちはデパートの中に入った。

屋上に着くのはそんなにかからなかった、エレベーターって早いな。

変な気配は俺たちが着くのと同時に消えた。

ぱっと見、人は一人もいない。

異常がないなら帰ろうとして調べていたら奥の方から声が聞こえた。

 

「いてて、着地失敗だぁ~」

 

…とりあえず近づいてみよう。、

 

「ん?ウサギ君とタヌキ君がすぐ近くにいるじゃないか、探す手間が省けた。出ておいでよ」

 

っ、気づかれた!?

俺が物陰から出ると、ちょうど反対側から海狸も出てきた。

そこにいたのは同い年くらいの少女だった。

 

「お前は何者だ」

 

「私は春華 優狐《ハルカ ユウコ》。そういう君たちは兎烏 雪兎君に神威 海狸君だね、よろしく」

 

コイツなぜ俺達の名前を知っていやがるんだ。

 

「どうして名前が分かるって顔してるよ。まぁ一度経験してるんじゃない?ユッキーは」

 

うっ、顔に出てたかな。

そういえば海狸の時も俺の名前を知っていた。

ハッ!まさかコイツ…

 

「君の次の台詞は「お前、転生者か」だよ」

 

「お前、転生者か…ハッ!」

 

「くぅ~一度やってみたかったんだ、これ。ちなみに私はコン様の所の転生者だよ」

 

…なんか負けた気がする。

 

 

 

~□□□~

 

 

 

しばらく話をして打ち解けてきたので海狸のついでに優狐も家に招待することになって、さぁ出発だというところで突然背後から声が聞こえた。

 

「おや?ユキト君に用事があって来てみたらなにやら勢ぞろいじゃないか、運命のネジ曲がった者達」

 

振り返ってみるとそこにはあの時の不思議少年、音無 帝人、ミカド君がいた。

 

「お前、どこから来たんだ?」

 

「どこからって、そこからだよ」

 

そういってミカド君が指したのは柵の向こうだった。

 

「そっちなにもないよ」

 

「そんなことはどうでもいいのさ。会いに来たのは危険が迫っているのを知らせる為さ」

 

「危険?」

 

「そう。もうすぐって行っても二年後だけど、君たち以外の転生者がわんさか此処、海鳴に」

 

「二年後?あぁ、原作開始か。ん?何でそんなことを知ってるんだ。まさかお前も…」

 

「いや違うよ。そもそも僕は死なないからね。まぁ気をつけなよ。じゃあね、ユキト君」

 

そういってミカド君は音もなく消えた。

 

「消えた…」

 

俺達はしばらく放心していた。

 

 

 

~□□□~

 

 

 

 ~転生の間 遠見の瓶前 神、栗夜 瑠狐《クリヤ ルコ》~

 

「今の少年はいったい…」

 

そう呟いたのは狐耳の女性。

彼女の名は栗夜 瑠狐、転生神三柱最後の一人である。

 

「瑠狐様、お客様がお見えです」

 

「そう、通していいわよ」

 

「かしこまりました」

 

彼は夜傘 雀《ヨガサ スズメ》、瑠狐の従者だ。

 

「よっ、遊びにきたで」

 

「来ちゃったよー」

 

瑠狐の所に来たのは宇佐美と茶釜だった。

 

「何のようですか?こんな時に」

 

「こんな時だからだよ」

 

「さっきの少年、神かどうかは分からないけど、確実に言えるのは私たちより高位の存在ってこと」

 

「しかも一回、雪やんと接触してるってことや」

 

「それも私の知らないところで」

 

「そうなの美香?」

 

「うん。そろそろ彼らの所に行かないといけないかな、状況が状況だし」

 

「せやな、ほな善は急げや」

 

彼らは会話を終えると早速行動に移した。

 




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