城下町のダンデライオン ~エターナル・オブ・ドラグニスト~ 作:Dorakuro
プロローグの投稿から期間が空いてしまい、申し訳ありません。
色々あったんです......色々と(白目)
それでは第1話です。どうぞ。
現時刻は6時。太陽が新しい朝が来たことを知らせるかのように昇っていた。一方、とある家の一つの部屋から時計からアラームが鳴り、寝ている俺を起きるように促す。
アラームの音で目を覚ました俺は起き上がり、背伸びする。俺の名は櫻田蓮、この家に住む櫻田家の次男である。
アラームによって起こされた俺は起き上がり、寝てるときに固まった体を伸ばす。本当はもうちょっと寝たかったが、その考えは頭の中に留めておこう。どうしてかというとこの時間に起きて支度しないと、面倒なことになるのだ。その面倒なことというのは後に分かる。ベッドから出た俺は眠いのを堪えながら学校の制服に着替え、1階のリビングに向かった。
リビングに着くと、キッチンに誰かいたのでとりあえず挨拶をする。
「おはよう、母さん、葵姉さん」
リビングには、母である五月と俺たち姉弟の長女である葵姉さんが朝食の準備をしていた。
「おはよう、蓮」「おはよう、蓮君」
それに気付いた二人は、俺の方に振り返って挨拶を返す。
「毎日早起きするのはいいけど、まだ眠気が・・・・・・・二度寝したい」
「二度寝は駄目よ。早く顔を洗ってきなさい」
「は~~~い、ふあぁ~」
母さんの言われたとおりに顔を洗い、完全に目を覚ました。そしてリビングに戻ると、朝食はできており、テーブルに並べられるところだった。
「母さん、手伝うおうか?」
「ありがとう、でももうすぐ終わるからいいわ。あなたは葵と一緒に他のみんなを起こしてきてちょうだい。」
「了解」
俺と葵姉さんはばだ寝ている姉弟のところへ起こしに行った。次々と起こした後、最後の二人を起こしにまだ寝ているであろう二人の部屋に入る。まずは赤髪の方にいき、布団の上から手で揺すりながら起こそうと試みる。
「おい、茜。もう朝だぞ。そろそろ起きろ」
「・・・・・・あと十分・・・・・・」
と言い、また眠りにつこうとしている彼女は三女の茜。俺の双子の妹だ。
このまま寝かせたらいけないので、もう一度、布団を揺する。
「起きないと学校に間に合わないぞ。」
「間に合わない?・・・・・・・え、ウソっ、もうそんな時間!?」
間に合わないという言葉に反応した茜は完全に目を覚まし、勢いよく起き上がる。茜を起こすことに成功した俺はもう一人の妹の方に行き、起きるように声を掛ける。
「光、朝だぞ!」
すると目を閉じたままゆっくりと上体を起こしてきた。今起きたのが五女の光である。
「う~~ん・・・・・・あっ蓮くんおはよぅ・・・・・・」
光は俺の方を向くと眠そうにおはようを言ってきた。
「まだ寝ていたいだろうが、起きないと学校に遅刻するぞ。早く着替えて下に降りてこい」
「ふぁ~~い」
光の力のない返事を聞いた後、部屋を出る。その際、茜が着替えの途中で俺がいることに気付き何か言っていたが、無視した。
リビングに戻ろうとすると、起きてきたみんなが洗面所で髪を整えたり、トイレに行ってたりと騒々しかった。自分の家族は12人という大家族のために朝はこのように洗面所やトイレは戦場という取り合いになっている。そのため、自分はみんなよりも早く起きている。
数分後、茜と光も支度が終わり、リビングに家族全員がそろったとこで朝食が始まる。
「今日はママ特製野菜オムレツでーす。みんな残さず食べるように」
『いただきまーす』
「げぇ、やっぱりグリンピース入ってる」
と光はグリンピースを見て嫌な顔をする。
「好き嫌い言ってると身長伸びないわよ」
光に言い返しているのは次女の奏。
「母上、僕は好き嫌いないので大きくなれますよね?」
と母さんに言う四男の輝。
「ええ、そうね。栞、よく噛んで食べてね」
「うん」
末っ子の栞が返事する。
「そういえば、トイレットペーパーのストックなかったけど」
と言う三男の遥。
「今週の買い物当番誰だっけ?」
と四女の岬が聞く。ちなみに遥と岬は双子だ。
「修兄だろ?」
「ああ、俺か・・・・・・今日帰りにでも買ってくるよ」
と長男の修が答える。ここでもだが、修と奏は双子だ。
「お願いね修君」
と葵姉さんが答える。
朝食を食べていると、隣に座っている茜がちらちらとこちらを見てくる。
「どうした茜?ちらちらと俺を見て?」
「別に、何でもないよ」
一見普通の大家族に思われるが、俺の家族は他のところと大きく異なる点がある。それは
「あなた、食事中ですよ!」
と母さんが父さんから新聞を取り上げると父さんの頭には王冠が乗っていた。
「父さんなんで王冠をのせてるの・・・・・・」
「いや、間違って持って帰って来ちゃったから、せっかくなんで」
いや、なんでだよ。
「すごい、パパ!王様みたい!」
「いや、一応本物だから・・・・・・」
そう、父である櫻田総一郎はこの国の国王である。つまり俺たち家族は王族ということなのだ。
以上で第1話でした。
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