とある師弟のD×D   作:カツヲ武士

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原作だと5・6ページで終わったんだけどなぁ。

くどい?いや、政治ってこういうモンですよ?

オリ設定!
オリ展開!

嫌いな人は読み飛ばし!


15話

ようやく式が始まったか。グレイフィアが居ない

のは釈然としないが、ココまで何も無かったこと

を考えれば「自分が恋愛結婚したのに家の為に

結婚するリアスに合わせる顔が無い」とか考え

ている可能性もあるかもな。

 

まぁソレはあくまで私事。本来ならしっかり

割り切って式に参列するべきだし、そもそも

『負けたリアスが悪い』と諭すべきだろう?

 

大体なんだリアスのあの表情は?表情を取り

繕うことも出来んのか?参列者やフェニックス

家の関係者にシツレイだろうが。

 

・・・サーゼクスがなんかキョロキョロしてる

んだが、アレだよな?妹のそんな顔を見るのが

辛くてどうしていいか分かって無いんだよな?

 

式を潰す為のナニかを待ってるわけじゃないよな!

 

「・・・なぁアジュカ?」

 

「どうした?」

 

ファルビウムが真顔で正装してるって言うのは

凄い違和感があるが・・・流石にシツレイだな。

 

「リアスの眷族がナニカした場合ってさぁ。

僕たちの管理不足になるのかな?」

 

・・・

 

・・・・・・

 

・・・・・・・・・

 

「どうなるんだろうな?」

 

いや、普通なら眷族の粗相は主の粗相なんだが

それはあくまでモラルや常識の問題だよな?

 

【契約】という形ならそう言う忖度は一切

無いはずなんだが・・・

 

「正直わからん。サーゼクスが彼とどんな

契約を結んだのかという情報も無いからな」

 

あの野郎。結婚式が終わってリアスが当主に

なったら見せるとか言って、契約書を絶対に

見せようとしなかったからな。

 

アレは絶対にナニかを隠してるぞ。

 

「そうかぁ。そうだよねぇ」

 

しかし今になってこんなことを聞いて

来るということは、何か気付いたか?

 

「ファルビウム。何に気付いた?」

 

ヤバいことなら情報は共有しておきたい。

 

「ん~?赤龍帝が居ないしグレイフィアも

居ないじゃん?」

 

・・・そうか。そう来るか。

 

「野郎。リアスに執着している赤龍帝を

使ってこの式を台無しにする気か?」

 

そんなことをしたら、この結婚に関して

譲歩しまくったフェニックス家を完全に

敵に回すぞ?

 

グレモリー家の連中はリアスの気分重視で

何とかなるかもしれんが、徹底的に顔に

泥を塗られたフェニックス家や参列者に

対する補填をどうする気だ?

 

「多分そうだねぇ。さっき眷族からいきなり

ドラゴンの気配が会場の近くに現れたって報告が来たし」

 

もう確定情報かよっ!

 

「・・・その気配に対して隔離結界か何かを

張ることは可能か?」

 

まだこの場に来ていないなら何とでもなる!

 

「ん~流石にこの会場で、両家に許可なく

眷属を動かしてリアスの眷属を隔離するのは

マズいかなぁ」

 

あぁそうか。眷属が祝いの言葉を述べに

来たとか、何かしらの余興と言われて

しまえば両家の面目を潰すことになるのか。

 

何せ赤龍帝がナニかするって言うのは

俺達が勝手に想像してることだからな。

 

さてこの場合、赤龍帝が式を台無しにする

わけだが、リアスもソレを望んでるよなぁ。

 

そうなるとコレはリアスの粗相になるのか?

 

そうなったらペナルティは・・・参列者に

対する補填?だがソレだけならば何とかなる。

 

「今回の件はあくまでグレモリー家と

フェニックス家の婚儀。他所に迷惑を

掛けるわけでも無いし、魔王が責任を取る

ことになったとしても・・・サーゼクス

一人に背負わせることが出来る案件だ」

 

我々4人が保護責任者と言うが、内々の

ことなら別に誰か一人が背負うことに

なっても文句はあるまい。

 

オセも居ないしな!

 

「あ~確かに。彼が居たら僕たち全員

シバかれていたかもしれないけど、彼は

先に帰ったもんねぇ」

 

そう言うことだ。

 

もしもこの場にヤツが残って居たら

「ちゃんと見ろって言ったろうが!」

と言われてシバかれても文句は言えんが、

ヤツとの契約を知ってるのは俺達だけだ。

 

なら対外的にも契約的にもサーゼクスの

責任で問題あるまい。

 

というか、そう思わないとやってられん。

 

「アジュカちゃん、ファルビウムちゃん」

 

ん?セラフォルー?こいつもマトモな格好

して真顔で居るのは違和感があるな。

 

それはさておき、かなり険しい顔を

しているが・・・

 

「・・・アレ見てよ」

 

アレ?入口付近に居る格下の連中か?

 

・・・そう思ってた時期が俺にもありました。

 

「「・・・おぉう」」

 

いやいやいや。何やってんだあの赤龍帝。

 

入口付近に居るのは下級貴族とはいえ、

この婚儀に呼ばれるだけの格が有る連中だぞ?

 

着飾った貴族たちの中であんな学生服のガキ

がコソコソしてたら・・・目立つだろう?

 

見ろ、警備や周囲の連中も何かの余興の

準備と思って見て見ぬふりしてるぞ。

 

「う~ん。あそこまで怪しいと逆に手を

出せないんだねぇ。

あんな潜入方法があるなんて思いもしなかったよ~」

 

まぁ、俺も考えもしなかったが・・・

いや待て、確か地上で有名な工作員は

段ボールを使って潜入ミッションを

すると聞いたことがある。

 

その際、周囲の人間は段ボールがあることに違和感を覚えないらしい。

 

認識を誤認させているというわけだ。

 

もしかしたらそれと同じ原理なのかもしれん。

 

だとしたら赤龍帝。あなどれんな。

 

「部長ォォォォォォォォ!」

 

おいィ?!

 

「「「ソコで声上げるのかよっ!」」」

 

今までの考察全否定かっ!

 

「ここに居る上級悪魔の皆さん!ならびに

部長のお兄さんの魔王さま!俺は

駒王学園オカルト研究部の兵藤一誠です!」

 

おいおいおいおい。

 

「・・・オセちゃんがココに居なくて良かったね」

 

「「全くだ」」

 

全面的に賛成だ。なんと言っても【不敬】は

彼の中で処刑案件だからな。

 

その責任なんか負えんぞ!

 

それに下僕の下級悪魔が上級悪魔の貴族に対し

上級悪魔の皆さん(・・・・・・・・)って・・・

 

最低でも跪いて【上級悪魔の皆様】だろう?

 

「お兄さんの魔王様って・・・せめて

サーゼクス限定にしてくれよぉ」

 

全くだ。お兄さんと魔王様が別に聞こえる

だろうが!ここで魔王(おれたち)を巻き込むなっ!

 

「部長のリアス・グレモリー様を

取り戻しに来ました!」

 

「「「いやいやいやいやいや」」」

 

取り戻すって・・・

 

「そもそもグレモリー家が認めて進めた結婚だよね?!」

 

その通り。ライザーの実力を知った今では

熱望していると言っても良いだろう。

 

「それにライザーは婿養子だろ~?」

 

持って行かれたのはフェニックス家だぞ?

 

「ついでに言えばアイツのモノではない」

 

強いて言えばグレモリー家の者でありモノだ。

 

「イッセー君!ここは僕たちに任せて!」

 

ん?アレはリアスの眷属の騎士だよな?

何やってんだアイツ?

 

「あらあら、やっときたんですね」

 

同じく女王だよな?

何やってんだアイツ?

 

「部長――リアス・グレモリー様の処女は俺のもんだ!」

 

「「「・・・」」」

 

・・・何言ってんだコイツ?

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

本当に来たか赤龍帝。いやオセ様からの

情報を疑ってたワケじゃねぇけどよ。

 

それでもサーゼクス様やリアスが契約を

守ると言うことを信じてたんだがな。

 

そもそも下級悪魔二人でプロの警備を

殺さずに足止め出来る状況を不思議に思わんのか?

 

ワザと通したことにすら気付かんのか?

 

「どういうことだ、ライザー?」

 

俺に聞くな。クソ親父。

犯人は目の前に居るだろうが。

 

「おい、リアス殿。これはいったい?」

 

『おい』の後にリアス殿って。まぁ混乱してる

んだろうな。

 

「あれは私が用意した余興ですよ」

 

・・・サーゼクス。

 

「さ、サーゼクスさま!そのような勝手は」

 

これは流石の親父も文句言うよなぁ。

 

「ふむ。サーゼクス様はグレモリー家の方と

してではなく、あくまで魔王としてお招きした

ハズですが・・・両家の関係者に無断で余興を

準備するのは些か無礼が過ぎませんか?」

 

・・・兄貴。そりゃそうだよな。

今回の横槍を利用することと無礼を見逃す

事は別問題だよな。

 

「あ、あぁ。確かにそれはルヴァル殿が

いう通りだ。無礼を謝罪したい」

 

謝罪はするが覆さねぇってか?

 

「私に謝罪されましてもね。父上と

ジオティクス殿はどうお考えで?」

 

まぁ、謝罪すべき相手は結婚式を混乱

させられた挙句、警備に穴が有るって

言われることになる親父とグレモリー家だからな。

 

あれがテロリストで、招待客が殺されていたらどうなっていたことか・・・

 

「・・・謝罪は受け入れましょう。ですが

ルヴァルが言うように両家の結婚式です。

折角サーゼクス様がご用意した余興では

有りますが、このような下品な言動をされては・・・」

 

だよなぁ。この状況でリアスの処女がどうとか

抜かす時点で、余興の域は超えてるよなぁ。

 

・・・オセ様なら何も言わせずに赤龍帝と

眷属どもを殺してサーゼクスの非を鳴らす

んだろうが、俺達にソコまでの力はない。

 

だがこの屈辱は絶対に忘れんぞ。

 

「うむ。フェニックス卿の言うことは

もっともだ。サーゼクス。お主は何を

どうしたかったのかな?」

 

ジオティクスは・・・半々か。

 

この結婚がリアスやグレモリー家の為に

なると言うことは理解しているが、当の

リアスがこれ見よがしに不満そうな顔を

隠そうともしていないからな。

 

リアスが望む相手と結婚をさせてやりたい

とでも思っているんだろうが・・・

 

俺はどんだけ舐められてるんだろうなぁ?

 

「父上。私は可愛い妹の婚約パーティーは

派手にやりたいと思うのですよ」

 

婚約(・・)パーティだぁ?本音が出てるぞ。

レーティングゲームでの契約は結婚だろうが!

 

「ドラゴン対フェニックス。

伝説の生物同士で会場を

盛り上げる。最高の催しだと思いませんか?」

 

思わねぇよ。俺たちの都合はどうなる?

 

「さぁドラゴン使い君。お許しが出たよ」

 

出てねぇよ。あんまりに無礼な申し出

だから場が固まったんだよ!

 

結婚式をぶち壊そうとしてるのは

分かるが、もうちょっと他の方法があるだろう?

 

「なるほど。サーゼクス様の仰りたいことはわかりました」

 

兄貴?

 

「ですが、ライザーはフェニックスを代表

するにはまだまだ未熟。来賓の方々に

未熟なフェニックスをお見せするわけにも

いきません。なにより結婚式の余興の演目に

新郎を担ぎ出すのもおかしな話でしょう?」

 

「む・・・」

 

まぁ、両家の結婚を言祝ぐ式だしな。

地域によっては新郎が余興に参加する

こともあるが、少なくともグレモリーも

ウチもそんな文化はねぇ。

 

「かといってせっかくサーゼクス様が

用意してくれた余興です。

それに赤龍帝に対してフェニックスが

怖れを成したと言われても困る」

 

だよな。サーゼクスはこの辺を突こうとしたんだろ?

 

「ではルヴァル・・・どうすると言うのだ?」

 

親父・・・本当に分かんねぇのか?

 

「無論、フェニックスを代表して私が

赤龍帝の相手をしましょう」

 

「な、何と!」

 

はっ。サーゼクスは完全に予想外みてぇだな?

 

そもそも俺相手なら勝てると思われてる

こと自体が不満なんだが・・・

俺の全力戦闘は見せたことは無いハズ

だが、この判断はグレイフィアか?

 

「私では神をも殺すと言われた赤龍帝を

相手にするには不足かもしれませんが、

弟の結婚式を派手にしたいと言うのは

私も一緒です。それにコレは龍と戦える

またとない機会とも言えますしね。是非お願いしたい」

 

上手い。俺が兄貴より弱いのは事実だし、

その俺をフェニックスを代表する存在と

言うのには無理がある。

 

口実はサーゼクスと一緒だが説得力が違う。

 

ソレに兄貴はレーティングゲームで

トップ10に入る実力者で有名人。

 

来賓とて兄貴の戦を見たいと思うだろう。

 

さぁサーゼクス。ここからどーするよ?

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ま、まずい。いくら何でも今の彼が

ルヴァル・フェニックスと一騎打ちして

勝てるはずが無いぞ!

 

ライザーくらいなら何とかなると思って

乱入させたが、言ってることは彼が正しいし・・・

 

あ、アジュカに意見を

 

「「「・・・」」」

 

ひぃ!や、ヤヴァい!アジュカだけ

じゃなく、他の2人も完全に殺る気だ!

 

そーだよな。結婚式が終わった後でリアス

がグレモリー家を継ぐって言ったもんな!

 

式を台無しにしようとしたら敵だよな?

 

いや、でもアレじゃないか?可愛い

リアスの保護者になれるんだぞ?

怒るところじゃなく喜ぶところだろう?

 

問題を起こすことが前提みたいに

言ってるが、そーゆーところも含めて

可愛いんだろうがっ!

 

あぁいや、今はリアスの可愛さを語る

場ではない。何とかしてライザーを引き摺り

出さねばならんのだ!

 

「さぁ、赤龍帝君。サーゼクス様の用意した

余興とは言え、弟の結婚式にいきなり下等で

無礼な下僕悪魔が乱入してきたのだ。新郎の

兄が腹を立てないとは思って無いだろうね?」

 

あ、コレはバレてるな。

 

「ら、ライザーのお兄さん!?」

 

「ライザー【様】だ。小僧が誰の許可を

取って我が弟を呼び捨てにしている?」

 

ごもっとも。もともとライザーは侯爵家の

直系の三男だ。今の彼の立場を考えれば

直接話し掛けることすら無礼で不敬。

 

・・・コレ、後でオセ君に殺されないか?

 

いや、後のことは後で考えよう。まずは

今だ!彼がコレ以上の無礼を重ねて余興の

域を超えてしまう前に何とかしなくては!

 

だがどうすればいいんだ?!

 

「兄貴。コイツは兄貴が相手するまでもねぇよ」

 

ら、ライザー?!よし、そうだ!

そのまま行けっ!

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「兄貴。コイツは兄貴が相手するまでもねぇよ」

 

駄目だこりゃ。兄貴の言うことが真っ当

すぎて、サーゼクスが冷や汗を流して

固まってるじゃねーか。

 

「ふむ?とはいえ折角の余興だぞ?

炎で焼き尽くした龍の丸焼きはお前の

門出を祝うに相応しいと思うのだがな」

 

おぉおぉ。あの兄貴がマジギレしてるよ。

まぁ気持ちはわかる。正直兄貴がキれて

無ければ俺がキれてるだろうし。

 

「こんなの丸焼きにされてもなぁ。

それにピエロに切れてもしょうがねぇ。

フェニックスの炎が穢れるだけだ」

 

コレはマジで。

 

「何だと?この鳥野郎?!」

 

おい、さっき兄貴が言ったこと聞いてたか?

 

「先ほどサーゼクス様はフェニックスが

どうこう言ってましたが・・・本音は

リアスの婿である私の全力戦闘が見た

かったのでしょう?」

 

ホレ、助け船だ。ちゃんと乗れよ?

 

「う、うむ。ルヴァル殿には申し訳ないが、

兄として妹の婿の力が見たいと言うのが

本当のところであったのだ!」

 

はぁ。こんなのが俺たちを束ねる魔王かよ。

 

「やはりそうでしたか。良いでしょう。

サーゼクス様に頼まれたのなら断れるわけもない」

 

とりあえずこの余興をさっさと終わらせよう。

 

「う、うむ。ではよろしく頼む。

さてドラゴン使い君。君が勝った場合の

対価は何が良い?」

 

やっと本題に入れたって顔してんな?

 

「サーゼクス様?」

 

「なんということを!」

 

ホントになぁ。そもそも下級悪魔が立って

俺達と会話することが異常だってのに。

 

リアスの眷属なら何しても良いってのが

通じるのはグレモリーの中だけだぞ。

 

「悪魔なのですから、何かをさせる以上は

コチラも相応のモノを払わねばならないでしょう」

 

・・・まぁソレがサーゼクスの本題だからな。

 

「さぁ、君。なんでもあげるよ。爵位かい?

それとも絶世の美女かな?」

 

俺は何を貰えるんですかねぇ?

 

しかし、ここで赤龍帝が「グレイフィア」

とか言ったらどーすんだろーな?

 

「リアス・グレモリー様を返してください」

 

返すって・・・誰に?どこに?俺はグレモリー家に婿入りするんだが。

 

「わかった。君が勝ったらリアスを連れて行けばいい」

 

何処に?つーか俺の意見は?前のゲームの契約はどうなった?

 

グレモリー家とフェニックス家の婚儀で魔王が勝手に新婦を賭けの対象にしたんですがそれは?

 

「ありがとうございます!」

 

いや、その前にお前は俺たちに謝罪しろよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こっちの事情も考えてよ(棒読み)




騎士気取りや半分堕天使や原作のシロネコに
止められる侯爵家と公爵家の警備って・・・

あと学生服のガキがうろついてたら
絶対目立ちますよね?警備は何してたの?

まぁ原作でここにルヴァルが居たら、
余興でライザーをフェニックス代表には
しないと思うんですよねぇ。

だって貴族で新郎ですよ?下級の下僕悪魔
と戦えって・・・シツレイ過ぎない?

その気になれば性犯罪者が何かを
言う前に殺せたけど、利用する為に
殺さなかったもよう。

次回、デュエルスタンバイ!
フェニックスは生き延びることができるか?(迫真)

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