とある師弟のD×D   作:カツヲ武士

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戦闘描写?ハハッ

戦闘中の各勢力のお話。

原作キャラがエントリー!

オリ設定!
オリ展開!

嫌いな人は読み飛ばし!



第29話

 

ーーコカビエル視点ーー

 

ふむ・・・一見巫山戯ている様に見えるが

構え・残心・立ち振る舞いに隙はない。

 

こちらが何をしても即座に動けるような構え、

アレに下手な奇襲をかけても確実に反撃される。

 

さらに残ったケルベロスにも油断なく

気を向けているか。

 

ケルベロスも下手に動けば殺られることを理解している。

 

視線と雰囲気だけで地獄の門番に死を覚悟させる実力者。

 

ここで俺が気を抜けば瞬殺されている。

戦場で敵の隙を作り出すのも狙いか?

 

実際戦慣れしていない無能や赤龍帝は完全に

動きを止めたし、禁手も解除された。

 

殺そうと思えばいつでも殺せるだろう。

 

俺とてシロネ・オセに話を聞いていなければ

音楽や口上の最中に攻撃を仕掛けていた

かもしれん。で、その結果、カウンターで

沈んでいたわけだ。

 

場に登場する。ただそれだけで此処までやってくるか。

 

コレがオセの配下。そうだ!戦闘だけでは

無く、この盤外戦とも言えるような心理戦

にすら一切気を抜けないのが真の戦場っ!

 

頭巾も意味があるのだろう。恐らく

立場の問題なのだろうが・・・

 

コヤツはまさしく真の戦を知る漢。

 

眷属以外にもこれだけの配下を抱えて

いるとは。やはり戦争をすれば我々が

負けるのだろうな。

 

だが、俺の最期を飾る相手としては不足は無い!

 

「行くぞYOSHITUGU!この俺を倒してこの街を守って見せろぉぉ!」

 

それはそれとして、無能(お前の仲間)のせいで

溜まったフラストレーションの解消に

付き合ってもらうぞっ!!

 

「来やがれコカビエル!俺を無能(あんなの)と一緒だと思うなぁ!」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ーー兵藤一誠視点ーー

 

ドォォォォォォォォン!!

 

あ、ありのまま、今起こった事を話すぜ!

 

「俺はコカビエルの前で禁手をしていたと

思ったら頭巾した特攻服を着た男?が

現れて、いつのまにか禁手が終わっていた」

 

な、何を言っているのかわからねーと思うが、

俺も何をされたのかわからなかった・・・

 

頭がどうにかなりそうだった、催眠術だとか

超スピードだとか、変身ヒーローの変身シーン

だとか、そんなチャチなもんじゃ断じてねえ!

もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ!

 

そしてその頭巾がコカビエルと戦っている。

・・・戦っているんだと思う。

はっきり言って見えねぇんだよ。

 

ドゴーーンとかバーーーンとか音がしたと

思ったら一瞬だけお互いが拳を付き合わせて

たり、蹴りで相手を吹っ飛ばしてるんだ。

 

それにコカビエルから感じる圧力は、俺たち

に向けているモノでは無いと分かっている

のに、実際に重さを感じるくらいのモノだし

あのヨシツグ?からもコカビエルと同じ

くらいの圧力を感じる。

 

・・・声は変えてるみたいだけど、体つき

からすれば男だよな?

 

戦国鬼神。一体何者なんだ・・・。

 

「朱乃、さっきの貴女は彼について

何か知ってるみたいだったけど?」

 

部長?そ、そうだ。そういえば朱乃さんは

アイツについて何か知ってる風だったな!

 

「知っていると言っても個人的な

知り合いとかじゃなく・・・そう、

例えばペレとかジーコを知っていると

言う感じですわ」

 

ペレ?ジーコ?確かサッカー選手だよな?

サッカーを知らない俺でも知ってるくらい

の有名人ってことを言いたいのか?

 

「そう。とにかく今はどんな情報でも

欲しいわ。彼が何なのか教えて頂戴」

 

だ、だよな。あ、でもその前に!

 

「アーシア!」

 

ケルベロスはもう一匹・・・アレ?

 

「ハイ!部長さんと朱乃さんを回復します!」

 

いや、それで良いんだけど、アレ?

 

「もう一体のケルベロスならコカビエル

と彼が殴り合う前に消えたわ。

コカビエルにしてみたら余興はおしまいと

言ったところなのでしょうね」

 

クソっ!その余興にすら苦戦する俺たち

はもう構う価値もねぇってか?!

 

『そうだな。一見ふざけているがアノ頭巾

の実力は本物だ。頭巾は顔が見えんから

何とも言えんが、少なくともコカビエルに

遊んでいるような余裕は無い』

 

・・・そうかよっ!

 

『ふてくされるのは構わんが、まずは自分が

弱者であることを自覚しろ、そして目の前

で起こっている強者の戦闘を見ろ』

 

見ろったって・・・

 

「あぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

「おぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

 

相変わらずドォォォォォォォン!だの

バァァァァァァァン!だのと言った二人が

ぶつかり合う音と衝撃波しか見えねぇよ。

 

『今はそれでいい。近いうちに相棒にも

俺が見えてるモノを見せれる時が来る

だろう。アレは一流の力と技術、そして

駆け引きの応酬だ。その余波を感じる

だけでも全然違うぞ』

 

・・・そうか。

 

悔しいけど今の俺にはコカビエルの動き

も頭巾の動きもまったく見えねぇ。

 

こんなの相手に一時間稼ぐなんて言ってた

なんて、今更になって怖くなって来た。

 

禁手(いざという時の切り札)がなくなるだけでこんなに怖いのか。

みんなこの怖さの中で戦ってるのか。

 

「・・・セー!イッセー!聴いてるの?」

 

「あ、ぶ、部長?」

 

「ひどい顔してるけど、どこか怪我でも

したの?それならアーシアに・・・」

 

あぁ、部長は優しいなぁ。こんな馬鹿な

俺にもやさしくしてくれる。

 

そうだ。俺は最強の『兵士』になるんだ!

こんなところでへこたれてたまるかよっ!

 

「いえ、ちょっと考え事をしてまして。

それで朱乃さん、アイツは結局なんなんですか?」

 

そう言って上空に視線を移せば、見えはしない

が、コカビエルとアレがまだ戦ってるのがわかる。

 

「確証は無いんですけど、あんな頭巾を被って、

ヨシツグを名乗り、戦国の鬼神と言ってました

よね?そして天下分け目の関ヶ原・・・」

 

そういえば言ってたな。アレって何かの

暗号か何かだったのか?

 

「あっ!まさか彼は?!」

 

ん?部長も気付いた?

 

「えぇ、さらに日本を守るために冥府

の底から来たと言ってましたし・・・」

 

・・・言ってたな。

 

「そ、そんなことがあるわけ・・・い、いえ、

私たち悪魔がいるんですもの、彼が居ても

おかしくはないわね」

 

ん?部長も知ってる有名人なのか?

 

「えぇ、恐らく彼は豊臣家に仕えた戦国武将

大谷吉継・・・が祀られたか何かで土地神

に変異したモノのでしょう」

 

大谷吉継?誰だ?それに土地神?変異??

 

「そうね。それならこの駒王町を

吹き飛ばそうとするコカビエルから

日本を守ると言うのも説明がつくわね」

 

そ、そうなの?説明がつくの?

神様ってそういうもんなのか?!

 

「今回、コカビエルが用意した魔法陣が

彼を顕現させる為の魔力を供給したの

でしょう。

あの体は本来の彼のモノではなく、近くに

依代となる人間がいたんだと思います」

 

あぁ、だから特攻服なのか。そうだよな。

普通に考えたら戦国時代の人が特攻服

を着たりしないよな?

 

それに暴走族とかが着る特攻服には、

鬼神とか破壊神だとかって書いてるのも

テレビとかで見たことあるし。

 

今回はそういう偶然が重なったのか?

 

「なるほど・・・私たち悪魔に対して

攻撃を仕掛けず、コカビエルに対して

攻撃を仕掛けるのは、魔法陣の危険性を

理解したからかしら」

 

「可能性は高いですわね」

 

そ、そうなのか?そっち方面の知識は

ないからさっぱりわからないけど・・・

 

「リアス様。一時お引き下さい。ココに

いては彼の者の邪魔になります」

 

うわっ!い、いきなり現れたけど・・・

確かソーナ会長の家の人だよな?

 

「貴方はシトリー家の・・・そうね。

悔しいけどアノ戦闘に下手に手を出せば

彼の邪魔をしかねないわ」

 

ソレは・・・そうだ。今の俺は禁手も

使えないしな。

 

「ですわね。それに彼は日本を守る英霊。

我々が不利になるような真似はしないで

しょうけど、コカビエルを討った後、悪魔

である私たちを敵と見做す可能性もあります」

 

あ、そうだよな!その可能性も有るんだ!

 

まずは情報を整理して、あの戦いの

後でどっちが勝っても良いように準備

しとくんだよな。

 

一時間稼げば魔王様も来るって話

だったし・・・

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

ーーアジュカ視点ーー

 

うむ。リアスは戦場を脱したな。コレで

オセはリアスに関する依頼を全てクリア

したことになる。

 

いつもながら見事なモノだ。

 

あとはコカビエルか。だがあの戦国鬼神?

は予想以上に強いな。

 

正面から奴と戦って負けていない。

むしろ競り勝っているぞ。

 

「ぐぬぬ。なんていうの?戦い方に華があるわ!

かといって素人好みの派手さだけじゃなく、

玄人も唸らせる技術の応酬も。

そしてそれらをしっかり魅せる為の戦いを

してるのね。それでいて手を抜いてない。

正真正銘の全力戦闘よ。あんな子が居たなんて

・・・オセちゃんズルい!」

 

なにが「オセちゃんズルい」だ。確かに言う

通り見ていて熱くなる戦いかもしれんが、

それは互いの実力が拮抗していて、さらに

戦闘のタイプが正反対だからこそだろう。

 

動のYOSHITUGUに静のコカビエル。

相手の勢いを上手く受け流すコカビエルの

技量あってのモノだぞ。

 

まぁ彼が相当な実力者というのは否定

せんが、セラフォルーが創る作品とは

毛色が違うだろうが。

 

「あ~誰だっけなぁ~。いや、もう少しで

思い出せそうなんだけど・・・」

 

そっちは頑張って思い出してくれ。

スカウトとまではいかんが、アレだけの

実力者を遊ばせる余裕は無いからな。

 

後日名指しで何かを依頼しようにもYOSHITUGU

など居ませんと言われてしまえば終わりだし。

 

おそらくはその為の布頭巾なのだろう。

 

「あの戦い方もそうだがカメラワークが凄い。

アレはシロネ君か?それとも他の眷属か?

完璧に二人の動きを追っているし、自身も

周囲への警戒を怠っていない。

ただ見学するだけならそれなりの力が有れば

誰でも出来るが、見る者にまで配慮したあの

動きはもはや異常といっても良い。

いったいどれだけ鍛えたというのだ・・・」

 

うん。まぁマトモな意見ではある。

普通の使い魔や眷属の視点からの映像

なら当然視線はブレブレで、編集しな

ければ見れたモノではないからな。

 

こちらにあの映像を届けてる者は、完全に

二人の動きを見切っているのだろう。

 

と言うか、リアスとその女王の頭は

大丈夫か?

 

なんで大谷吉継がエギゾチックなジャパンとか

言うんだよ。日本で良いだろうが。

 

一体地元の何と合成されたらそうなる?

 

いや、実戦の空気と現場で感じる殺気やら

何やらで混乱しているのはわかるが、

明らかに魔力を身に纏ってるだろうが。

 

確かにそう誤認させるように動いていると

言うのも有るが・・・う~む。混乱している

子供に気付けと言うのが無理なのかもしれん。

 

我々(と言うかサーゼクス)とてオセの

部下が救援に入ると知っていなければ

もっと慌てていただろうし。

 

とりあえず今回の件で堕天使に味方したのは

ハーデスで確定した。

 

教会はわからんが、ソレでも現場を詳しく

調べれば何かしらの情報は手に入るだろう。

 

後はアレに他の誰かが介入してくるかどうかと

言ったところか。

 

アザゼルからの情報では白龍皇を現地に

送ったとのことだったな。

 

コカビエルがやり過ぎる前に止める為と言う

ことだが、あそこには赤龍帝も居るぞ?

 

今代の白龍皇は強者との戦闘を望むと言うから

赤龍帝の禁手が不発に終わった以上、アレを

敵とは見ないだろうし二天龍の戦闘にはならん

と思うが・・・

 

奴らには暴走や覇龍があるから油断は出来ん。

 

さて、これから現場はどう動く?

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ーーコカビエル視点ーー

 

「ほらほらほらほらほらほらほらぁ!」

 

ぐっ!拳や足は当たっていない、魔力の

弾丸でもない、コレはやはりっ!

 

「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

 

ドォォォォォォォォン!

 

ーー

 

音が弾けると同時に両者もが距離を取る。

 

この戦いが始まってから、初めて両者が

動きを止めた。

 

向き合う両者の姿にそれほど違いはない。

 

布頭巾もコカビエルも肩で息をしているが、

損傷はそれほどのモノではない。

古の戦場を生き抜いたコカビエルから見れば

まさしく多少の傷と言えるだろう。

 

ただその「多少の傷」を負っているのは

コカビエルただ一人。

布頭巾は衣類に乱れは有れど傷と言う

傷は見受けられないように見える。

 

両者の実力にそれほどの差は無い。

ならば何故片方だけが傷を負うのか。

 

それも老練なコカビエルが、一方的に。

 

ーー

 

・・・ようやく距離を取ることが出来たか。

 

近接戦闘は回転の早さがモノを言う。

10枚の翼を持ち光の槍を主体とする

俺では奴の回転に押し負けるのは必定。

 

さらに俺には見えんが、こやつ間違いなく

槍のようなモノを持っている!

 

そしてソレを魔力で隠蔽して蹴りや拳の

合間に打ち込んで来るから、間合いが

全く掴めんときた。

 

ソレがコヤツの能力なのだろうが・・・

 

「おいおいおいおいおいおいおい?

どぉしたどぉしたどしたぁ!コレが

大戦を生き抜いた堕天使幹部かぁ?!」

 

言ってくれるっ!声は変えているが、

この技の粗さや魔力の流れの未熟さ

を見れば、コイツは間違いなく若造!

 

未熟さを勢いで誤魔化しているのはわかる。

だがその勢いが尋常ではないっ!

 

近接戦闘技術は俺が上だが、この見えない

武器の間合いを捕まんことには・・・

 

「はっ!もしかしてテメェ。この次のこと

考えてやがるな?」

 

「・・・」

 

否定はせん。と言うか否定出来ん。 

 

「肝心な時に腰が引けてんだよ。行動の節々に

被弾をしねぇで一方的に当てようって虫の良い

考えが透けてやがる。俺とテメェにそこまでの

実力差はねぇよ。寝惚けてんのか?それとも

本物の痴呆かよ?」

 

「・・・」

 

イチイチ勘にさわるヤツだ。

 

しかしそうか。俺はこの次、さらに次に控える

ヤツのことを考えたペース配分をしていたが、

コヤツは全力で俺にあたって来ていたのだな。

 

道理で力が同等で技量では俺が勝ると言う

のに、此処まで押されるわけだ。

 

コヤツは、もし俺に負けたとしても

シロネ・オセやカンザシ・オセが後ろに

控えているからこそ全力戦闘ができる。

 

それは奴らに全てを丸投げすると言う

意味ではなく、自分の仕事を果たしたと

言う意味での引継ぎになるだろう。

 

対して俺はどうだ?そうか・・・仲間の差か。

 

「まったくシツレイな野郎だ。姉御や他の

皆さんが手前から技術やら何やらをしっかり

学べって言ってきたが、どうやらその必要は

ねぇらしい。帰ったら旦那に伝えてやるよ。

『旦那が褒めてた堕天使は、取るに足らない年寄りでした』ってなぁ!」

 

シツレイ。確かにそうだ。コヤツはあの

無能とは違い、俺の強さを正しく知り、

本当の意味で命懸けで俺に挑んでいるのだ。

 

それに対して俺はどこを見ていた?

 

コヤツを正面から見ていたか?

 

・・・それに旦那と言うのはオセだな?

 

ヤツが俺を褒めていた、か。シロネ・オセに

伝えていた評価と言いコヤツの態度と言い、

タダの戦争狂を随分と買ってくれたものだ。

 

だが、そこまで若造共に評価されていたと

言うなら、俺とて覚悟を決めよう!そもそも

コヤツに勝てねば次など無いのだからな!

 

今だけは堕天使幹部の矜持も何もない、

一人の男として生意気な若造を潰すのみ!

 

「小僧。今までシツレイしたな。これからが本番だ」

 

目は覚めた。経験の差が戦力の決定的な

違いになるということを教えてやろう!

 

「やっと俺を見たか。ま、とりあえず

今までのシツレイは貸しだ。キッチリ

返してもらうぜ!一括でな!」

 

ふっ。この俺をやたらと蹴る殴るしておいて

その物言い、悪魔にしておくには惜しい。

 

だがソレとコレとは別。

 

「すぐにカッとなるのが若造の悪い癖だ。

貴様の布頭巾を分捕り、その素顔を晒して

やろう!」

 

釣りはいらんぞ!

 

「やってみせろ、このくそジジぃが!俺の

後ろにはなぁ!てめえの悲鳴を待ちわびてる

ヒトがたくさん居るんだよぉ!」

 

知るかっ!

 

「若造がっ!年長者の恐ろしさを知れぃ!」

 

後のことなど知らん!とりあえず殴らせろぉ!

 

 

「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

「らぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ーーアザゼル視点ーー

 

「はっ楽しそうにしやがってよぉ」

 

一歩間違えばコレが最期だってのに

あの馬鹿野郎は・・・。

 

「彼は彼でずっと溜め込んでましたからね。

こんな状況でなければ、YOSHITUGU殿や

オセ殿に感謝したいところですよ」

 

だな。その気持ちはわかる。戦国鬼神とか

言って出てきたから日本地獄のアイツ関連

を疑ったが・・・アレだろ?コカビエルの

悲鳴を待ちわびてるヒト達ってのはそう

いうことだろ?

 

ヤれ!YOSHITUGU。俺が許す。ボコボコに

しても良い。思う存分殴りあえ。

 

とはいえ、だ。

 

「この戦いが終われば恐らくヤツが来る。

消耗したコカビエルやYOSHITUGUを殺しにな」

 

普通ならコカビエルの口封じをする為に

誰かを送り込んで来るくらいだろうが、

アソコにはサーゼクスの妹もいるしな。

 

ついでにYOSHITUGUも殺せば戦争の

理由には十分だ。

 

三大勢力の戦争再開。その最初の一撃には

絶好の舞台。

 

ソレを誰かに譲るような真似はしねぇだろ?

 

かといって俺たちが最初から警戒してる

とわかれば、ヤツは出てこねぇ。

 

ヤツは力で押しつぶすことも出来るが、

基本的には策を弄する。

何たってその方が楽しいからな。

 

ヤツはダムの壁に有るか無いかの細かい

罅を見つけて、ソレを広げて、穴にする。

 

でもってその穴をわざと見つけさせる

んだ。ソレを見て焦る俺たちを見て嗤う。

 

穴を塞ぐ段取りがついて「あと1分で作業が

終わる。コレで大丈夫だ」ってなったところ

に邪魔を入れ、一気にダムを崩壊させて、

目の前で呆然とする作業員を見てまた嗤う。

 

最後にダムの崩壊によって生まれた犠牲

や損害・そして生き延びたモノたちと、

ダムの作業員の争いを見てまた嗤うんだ。

 

今回、ヤツの干渉は防げねぇ。

 

だからこそ強者との戦いを望むヴァーリだ。

 

コカビエルもYOSHITUGUも疲弊している

状態ならヤツの欲は刺激されん。

 

あの場にヤツが現れたとしても、ヤツは

強者としてのタイプが違う。

 

ヴァーリならばそのままコカビエルを連れ

帰って来ることも可能だろう。

問題はコカビエルの口封じをしにくるヤツだ。

 

禍の団絡みかハーデスんとこの死神か。

ヤツが誰かを唆して無関係のヤツを送り込んで

来る可能性もある・・・その場合はヴァーリが

大人しく引いてくれるかどうか。

 

「アザゼルっ!」

 

状況が動いたか?!

 

『ふふふ、コカビエル、まさか貴方がこんな

アツい戦いを魅せてくれるとはね』

 

ヴァーリ?アイツ何してやがる?!

ヤロウ。まさかあの戦いに触発されたのか?!

 

『そして戦国鬼神YOSHITUGU。観るものを

アツくさせる見事な戦いぶりだ』

 

やっぱりか!アイツがあんな戦いを見て

動かねぇワケがねぇよな!

 

くそっ!人選ミスった!

 

『俺の望みは強者とのアツい戦いだ。今の

コカビエルも楽しめそうだが、俺としては

君に興味がある。だからYOSHITUGU』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『や ら な い か』

 




無能錯乱中。いや、コレがデフォか?

戦国鬼神、一体何者なんだ・・・
技術を持った柴千春みたいな感じ?(別人)

女に興味がなくて尻を追い求める男が参上。

彼に対する意見は基本的にネタバレに
なるから、ツッコミは厳禁だぞっ!

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