とある師弟のD×D   作:カツヲ武士

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仕事が忙しかったのと、スマホの調子が
おかしかったのとウン・エイ=サンについて
考えてて更新が遅れております。

ソレがルールならシカタナイネ!

少し表現をマイルドにしなきゃダメかなぁと反省してみる。

オリ設定!
オリ展開!

嫌いな人は読み飛ばし!




48話

ーー兵藤一誠視点ーー

 

「てなわけで、今日からオカルト研究部の顧問と

なった。アザゼル先生、もしくは総督と呼べ」

 

一日の授業が終わり、これから部活を頑張ろう!

と思い部室のドアを開けたところ、何故か

着崩したスーツ姿のアザゼルがオカルト研究部の

部室にいた。

 

色々聞きたいことがあるんだけど、まずコモン

ってなんだ?☆1のことか?

 

それと、確かアザゼルは前回の戦いでかなりの

重傷を負い絶対安静のハズじゃなかったっけ?

 

「・・・どうして貴方がここに?」

 

額に手を当て困惑している様子の部長。

うん。気持ちはわかります。

 

「色々有るが、一番の理由はお前らの護衛だな」

 

護衛?確かサーゼクス様が眷属の方を回して

くれるって話だったよな?

 

それなのにわざわざ堕天使の総督様も部長の護衛をするってのか?

 

「貴方が居なくても、サーゼクス様からきちんと

した護衛が派遣されてくるわよ!」

 

当然部長もそのことを知ってるから、アザゼルの

護衛なんか不要と言って追い返そうとするけど、

それに対する返答は「はぁ」と言う、心底部長を

バカにするような溜め息。

 

その態度に怒りを覚えた俺が反論しようとするが

 

「お前さん。ちっとは現実を見ろや」

 

さっきまでのバカにしてた感じを無くし、むしろ

怒ってるかのような声色で部長を諭すアザゼルに

動きを止められてしまう。

 

「現実、ですって?」

 

怪訝そうに答える部長。

 

ソレを見てさらに深い溜め息を吐くアザゼル。

 

「まず、今回の件でリアス・グレモリーは

奴等に狙われることになっただろう?」

 

・・・それはそうだ。今の部長の評価は

テロリストを手玉にとった天才で、冥界の秘蔵っ子だ。

 

テロリストにしてみたら最優先で狙って来るだろう。

 

「つまるところ、今のお前さんの状況を包み隠さずに言えば、お前さんは奴らを釣る為の餌ってわけだ」

 

そう真顔で告げてくるアザゼルの言葉に、

部長も返す言葉を失ってしまう。

 

「餌?餌って・・・」

 

呆然とする俺たち。まさかサーゼクス様が

部長をそんな風に扱うなんて・・・

 

「そもそもがお前さんがやらかしたことに

対する罰なんだってことを忘れるな?

サーゼクスはお前さんを罪人として裁くか、

英雄として働かせるかを選ばされたんだ」

 

「罪人か英雄か・・・」

 

そしてサーゼクス様は部長に英雄として歩む事を求めたんだな。

 

そうか、目立つって言うのはそう言う意味も有るんだ。

 

だからこそ一度冥界に戻って鍛えろって言われた

んだろうし、サーゼクス様から護衛も送って来る

って言う話になったのか。

 

そうだよ、話の流れが急だったから忘れかけてた

けど、そもそも護衛の話だよな。

 

「だからこそサーゼクス様の眷属の方が来るって話だろ?」

 

それならアザゼルは要らないだろ?堂々巡りじゃないか。

 

「その先を考えろって言ってんだよ」

 

その先?

 

「いちいち回りくどいことを言わないでさっさと教えろよ!」

 

なんつーか、頭の良いヤツってこう言う話し方

するよな!

わざわざ含み?を持たせたり、隠語ってヤツ?

を交えたりよぉ。ハッキリ言えってんだッ!

 

憤慨する俺を見て、アザゼルは溜め息を一つ

吐いて言葉を続ける。

 

「リアス・グレモリー。最初に言っておくが、

俺はお前の兄貴じゃねぇし、親戚のオジサンでもねぇ」

 

はぁ?いきなり何言ってんだコイツ?

 

ハテナマークを浮かべる俺を余所に、アザゼルの言葉は続く。

 

「眷属の無礼は主の無礼。そして相手の立場を

踏まえた言動は礼儀の基本だ。そもそも俺は

学園内なら教師だし、学園外なら堕天使の総督。

悪魔と堕天使が正式に休戦協定を結んだ今、

お前さんが俺に対して取るべき態度はなんだ?」

 

いや、確かに先生か総督って呼べとは言ってたけどよぉ。

 

「・・・申し訳ございませんでした」

 

そう言ってアザゼルに頭を下げる部長。

な、なんでこんなヤツに?!

 

「今回はいきなりのことだから見逃すが、

いつまでも相手がお前らの無礼や不敬を

見逃すと思うなよ?」

 

完全に上から目線で説教をしてくるアザゼルに

頭を下げ続ける部長。

 

それもこれも俺が考えなしに噛みついたせい

なのか?

この前ベルゼブブ様も似たような事を言って

たけど、俺たちはコイツにまで頭を下げなきゃ

ダメなのかよ?!

 

「・・・とりあえず話の続きだ。サーゼクスから

送られてきた眷属がリアス・グレモリーを狙って

きた奴等を捕らえて殺したとしよう。その場合

俺達は悪魔だけに仕事を押し付けた形になるし、

当然情報は悪魔で独占することになるわけだ」

 

は?情報の独占?

 

「・・・なるほど、そう言うことですか」

 

部長は納得したようだか、俺にはさっぱりわからない。だ、誰か教えてくれ?!

 

「つまり今回総督がコチラに来たのは、リアス

を狙ってきた敵に対する処理の分担と情報の共有。

私たち悪魔が旧魔王派のテロリストに手心を

加えないかどうかの監視もありますわね。

さらには使われた技術の解析や意図の考察などを

目的とした配属と言うことですわ」

 

混乱している俺に朱乃さんが補足をしてくれた!

ありがとうございます!

 

「・・・今の状況で何かあったときに悪魔が

全部片付けてしまうと他の勢力に対する隠蔽を

疑われてしまう。そして水面下で旧魔王派に

味方する悪魔は予想以上に多いのも事実。

その為、他の勢力の人員を側に置いて相互監視

をする必要があると言うのはわかりました」

 

な、なるほど。前に部長がやったような修繕も

他の勢力の連中にしてみたら証拠隠滅になって

たんだもんな。

 

アレだって一歩間違えたら旧魔王派への援護って

言われちゃうことだったらしいし、そう言うのを

警戒するのと同時に、リアス部長を狙って来る

連中に対する警告って意味もあるのかな?

 

「ま、そーゆーこった。堕天使が絡むなら俺が

責任をもって殺す。悪魔に関しては状況次第。

天使は・・・暫く内側の調整に回るらしく、

下手な動きをするヤツは処分しても良いって

言う許可がミカエルから出てるから、コレも俺が

責任もって殺してやるよ」

 

な、なるほど。アザゼルもミカエル様も仲間を

殺す覚悟は決めてるってことか。

でもってアザゼルならコカビエルみたいな幹部が

来ても勝てるって言う信頼もあるみたいだ。

 

「それに物事ってのは直接現場で見ないと

わからねぇことは多々あるからな。

セラフォルーにその旨を伝えたら、この役職を

回されたってことだ」

 

「セラフォルー様が・・・」

 

セラフォルー・レヴィアタン様か。なんでも

外交を担当しててソーナ会長のお姉さんって

話らしいからな。

 

この決定は部長や俺たちの意見では覆らない

ってことだろう。

 

やっぱり今回の会談による休戦協定と、その会談

を襲撃されたことは、俺たち三大勢力にとって

わざわざこうしてアザゼルが出るほどの一大事

だったってことなんだよな!

 

「ついでにサーゼクスからはお前らの教育も

頼まれてる。正直悪魔陣営は一部を除き神器に

ついての理解が無いに等しいからな。

赤龍帝の籠手も停止結界の邪眼も、今のまま

じゃ宝の持ち腐れだ」

 

「ぐっ!」

 

アザゼルの言葉に思わず顔をしかめてしまう。

 

認めるのは悔しいけどアザゼルの言う通りだ。

 

俺やギャスパーが貰ったリングを見ればわかる

けど、魔力や筋肉を鍛えるならまだしも、神器に

関しては堕天使陣営が何歩も先に進んでる!

 

ならその教えを受けることが出来れば、もっと

効率よく強くなれるってことだよな?

 

「なるほど。私たちとしてはイッセー達を効率的

に鍛えることが出来るし、総督殿も私を狙った敵

から情報を得ることができます。

それならば、顧問の立場は両者が望むモノと言う

わけですか・・・流石はセラフォルー様」

 

うん。セラフォルー様は政治の都合ってヤツを

一方的に押し付けるんじゃなくて、俺たちにも

ちゃんと得があるように配慮してくれてる。

 

やっぱり会長と部長の仲が良いからかな?

家族ぐるみの付き合いってヤツ?

 

「納得できたところで、早速赤龍帝の鍛練だ。

正直言って今のコイツは弱すぎる。

神器を使いこなすとか、そう言う次元じゃねぇ」

 

「ぐっ!」

 

自覚はしてるけど、あまりにもハッキリと

指摘されたことで呻き声を出してしまった。

 

「同世代の白龍皇は未熟ながらも自分の能力

を理解して使いこなそうとしている。

さらにお前らの世代には格が違う強者と言って

良いヤツがいるだろ?」

 

あの白龍皇が未熟・・・魔法使いとの戦闘を

見ただけでも俺なんかとは明らかに格が違う

って思ったけど、アレでもアザゼルから見たら

未熟者なのか。

 

それに俺達の世代で格が違う強者って誰のことだ?

 

「えぇ・・・そうですね」

 

心当たりが有るのか、苦い顔でアザゼルの言を認める部長。

 

「何でも夏休み中に向こうで若手の会合が有るとか?」

 

そう言えばそんなこと言ってたな。

 

「来賓も呼ぶらしいし、それまでには最低限外に

出しても恥ずかしくないような力と礼儀作法を

身につけて貰わなきゃ、教育係としても困るんだよ」

 

勝手な言い分をっ!と言いたいところだけど、

アザゼルの配属はサーゼクス様やレヴィアタン様

が決めたことだ。

 

その決定に異を唱えるわけにはいかないし、

実際に俺に力が不足してるのも事実。

 

それに、所詮は一介の眷属悪魔に過ぎない俺や

ギャスパーが堕天使の総督に鍛えて貰えるって

言うのは、本来なら有り得ないほどの厚待遇だ。

 

そう思えばこの人事はサーゼクス様からの

激励であり、レヴィアタン様からの贈り物

と言ったところか?

 

うーむ。政治ってのはさっぱり分からない

けど、とりあえず部長の眷属として恥ずかしく

ない実力を身に着けるって言うのは必要だ。

 

・・・夏休みは冥界観光とか言ってる余裕

なんかなさそうだ。

 

そう思う俺にアザゼルは特大の爆弾を落としてきた。

 

「そもそもお前さん。ココで何やってんだ?

所領の運営に関する経験ってんなら地上に出る

必要なんかないだろうし、日本の文化に憧れて

の留学ってんなら管理者になったらダメだろ?」

 

アザゼルが何を言ってるのかよく理解できないんだけど・・・

 

実際部長って何で駒王町にいるんだろう?

 

「・・・日本の文化に憧れたのは事実です。

さらに所領を持つ経験を学ぶことが無意味

とは思えませんが?」

 

そうだよな。部長は日本の文化が大好きだし

いずれ家を継ぐならそう言う経験だって必要だろ?

 

「それは本来分けて考えるべきモノだ。

実務を知らない小娘が領地運営の経験を積む

なら、失敗したら余所に迷惑がかかるような場

ではなく、自領で補佐を付けてするべきだろう?

「失敗した」だのなんだので迷惑を被るのは

地元の人間だぞ?」

 

本心から呆れながらそう言うアザゼル。

 

言ってることはわかるけど、部長が

失敗なんかするはずないだろ!

実際これまでうまくやってきだんだし!

 

「初めてやることで失敗しねぇヤツはいねぇ。

そんで失敗は成長の元でもあるのは事実だ。

だからといって他人様に迷惑をかけても良い

ということにはならねぇのはわかるな?」

 

「・・・」

 

無言で頷く部長。

 

まぁ失敗するしないは別として、言ってる

ことはまともだからな。

 

 

「部下をまともに管理出来なかった俺が

言うのもなんだが、お前さん達が余りにも

考え無しに動いた結果、迷惑を被った連中が

たくさんいる。その筆頭がオセ・・・殿だ」

 

「「「は?」」」

 

さっき俺のせいで部長がコイツに謝ることに

なったから、出来るだけ声を出したりしない

ようにしてたけど・・・コレは無理だ。

 

この前の会談の件でサーゼクス様や悪魔陣営。

それに堕天使や天使に対しても迷惑をかけた

形になるのはわかってるんだけど、オセ?

 

部長も朱乃さんも意外な名前を挙げられたのか、呆然としていた。

 

「自覚無しかよ。まぁ、サーゼクスや実家が

謝罪やら何やらをしてるし、実際お前さんは

ヤツから見たら実家の臑を齧る小娘にすぎん。

お前さんに文句を言っても仕方ねぇと判断

してるが故の放置なんだろうがなぁ・・・」

 

頭を乱暴にガシガシとかきながらそうボヤくアザゼル。

 

いやいやいや、今まで我慢してたけどコレは

眷属としても、俺個人としても我慢出来ねぇ!

いくらなんでもこの言い方は部長にシツレイだろ?!

 

「実家の臑齧りだって!アンタに何がわかる

ってんだ!部長は今まで実家の力なんか一切

借りずに駒王町の管理を・・・」

 

してきたんだ!って言おうとしたけど、

アザゼルの眼光がソレ以上の反論を許さない。

 

「ガキ、目上に対する言葉遣いもロクに

出来ねぇなら喋るな。

つーか主と客の話に下僕が口を挟むな。

我慢が出来ねぇなら一礼して出て行け。

・・・姫島朱乃。女王として眷属の管理は

しっかりしろ。本来ならはお前がコイツを

黙らせて外に連れ出さなきゃダメだろうが」

 

そう言って俺には一瞥もくれずに朱乃さんを

見るアザゼル。なんか初対面って感じじゃ

ないけど・・・そうか、父親が堕天使幹部の

バラキエルだから、その縁で知り合ったのかも。

 

「・・・申し訳ございません」

 

俺がそんなことを考えてるうちに、

朱乃さんが反論することなく頭を下げてしまう。

 

くっ!部長だけじゃなく朱乃さんまでっ!

 

「悔しそうな面してるが大元の原因はてめぇだ。

これ以上迷惑かけたくねぇと思ったら出て行け」

 

一切俺を見ようとしないアザゼルに怒りを

覚えるが、コイツが言ってることは間違って

ないんだろう。

だからこそ部長も朱乃さんも一切反論せずに

頭を下げたんだ。

 

ココで怒りに任せて叫んだり掴みかかったり

したら部長にもっと迷惑がかかる。

かと言って今更コイツに頭を下げて出て

行くなんて死んでもゴメンだ!

 

そう思って俺は必死に怒りを我慢した!

 

「とにかくその無知無能はいい加減にしろ。

ヤツはともかく、ヤツの周りに殺されるぞ?」

 

む、無知無能?!ここまで部長を馬鹿に

されても我慢しなきゃならねぇってのか?!

 

だけど部長も朱乃さんも悔しそうに歯を食い

しばりながら我慢してるんだ!

 

俺だって我慢しなきゃダメだ!

 

そう思っても次から次へと部長に対するダメ出しが入る。

 

俺は我慢することに必死で、これ以上は何も

覚えてないが、後からギャスパーやアーシアに

聞いたところ相当ヤバイ殺気のようなものが

溢れ出てたらしい。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ーーアザゼル視点ーー

 

ダメだこいつら。

 

サーゼクスに頼まれた無能への教育を施すに

あたって、真っ先に目に付いたのが現状への無理解。

 

ついで礼儀知らずに実力不足だった。

 

実力に関しては、俺から見たらコイツらは

まだ生まれたばかりのガキだ。

 

それなら伸ばせば良いだけだが、この無礼はダメだろう。

 

最初に先生か総督と呼べと言ったにも関わらず、

俺に対して当たり前のように対等に口を利く

リアス・グレモリーも相当アレだと思ったが、

その眷属もまた酷い。特に赤龍帝がな。

 

調子に乗ったのかなんだか知らねぇが、何なんだアイツ?

 

マシなのは無言を貫く吸血鬼と元聖女か?

 

いや、実際は赤龍帝の後ろで震えてるだけで

何も言えないのが正しいのだろうが・・・

 

これも実力差を理解できてるとすれば、一介の

下僕悪魔が俺に対して取る態度として決して間違いではない。

 

だが魔王が認めた人事による配置である以上、

コイツらにとって俺は遇すべき客であり教師。

 

ソレを相手に茶の一杯も出さねぇって。

 

残る眷属の人狼は大学部に所属してるから

不在だが、前の会談の際に吸血鬼のことを

指摘したって言うから、常識はあるんだろうよ。

 

非常識連中の中に常識人を混ぜるのはもはや

虐めだと思うが、まぁ悪魔内部で眷属と主君

のことだから、その辺には触れねぇ。

 

それにしたってコイツらの無礼は酷い。

 

学園内に居るシロネ・オセは、その権限が無い

だろうからまだしも、カンザシ・オセや奥方が

居たら一瞬で塵にされるレベルだぞ。

 

こんなのと付き合うのは正直ゴメンだが、

俺の目的である赤龍帝がなぁ。

 

「とにかくその無知無能はいい加減にしろ。

ヤツはともかく、ヤツの周りに殺されるぞ?」

 

神野の目的を知った今、俺とて死ぬことは

覚悟してるがよ。

流石にこんなことで殺されてたまるかってんだ。

 

「・・・無知無能ですか」

 

蟀谷に#マークを作り目元と口元をヒクつかせる

リアス・グレモリー。

 

大貴族のお嬢様だ。今まで誰も面と向かって

こんなことを言ってきた奴はいねぇんだろう。

 

だからと言ってソレを許容する気もねぇ。

 

「現実がソレを物語ってるからな」

 

つーか夜の管理者が夜に当たり前に寝てるってなんだ?

 

日中の管理者であるセラフォルーの妹は、

実家の力を使ってしっかりと管理体制を

作って学校生活を送ってるって言うのに、

コイツときたら・・・何もしてねぇじゃねぇか。

 

そもそも力不足を実感しておきながら、

日中楽しくお勉強ってなんだ?

 

餌として働いてたって言うにしても、

こんなの怪しすぎて相手だって食いつかねぇよ。

 

「とにかくさっさと冥界に行く支度をしろ」

 

寿命のことを考えれば、今からでも遅くはねぇ。

 

こちとら神野の狙いを妨げるためにも、さっさと

赤龍帝の力を解析しねぇとダメなんだよ!

 

「は?いや、今から・・・ですか?」

 

リアス・グレモリーが心底不思議そうな顔を

しているが・・・コイツ、マジか?

 

「当たり前だろう。テロリストが時間と場所を

選ぶと思ってんのか?馬鹿じゃねぇの?

今このとき、自爆特攻で生徒や校舎ごと爆破

とかされたらどうする?俺はそこまで守らんぞ」

 

本来はテロじゃねぇが、コイツらが持つ

情報ではそうなってるから、こう言えば

納得しやすいだろ?

 

実際旧魔王派の連中はニンゲンなんか気に

しねぇからな。

むしろ喜んで殺ってくるだろうよ。

 

「「あっ?!」」

 

そのことに今気付いたって顔をする主と女王。

 

赤龍帝に至っては、なんか殺気っぽいのを

出して俺を睨んでるな。

 

アレも相当無礼で不敬なんだが・・・まぁ

ガキだしな。それに殺したら赤龍帝の解析ができん。

 

寿命の関係からも今回の宿主とは長い付き合いに

なるかもしれんし、しばらくは放置してやるよ。

 

・・・多分アジュカもこんな気持ちなんだろうなぁ。

 

「わかったらさっさと準備しろ。ちなみに、町の

管理に関しては元々お前さんにはまともに出来て

ねぇから心配するだけ無駄だ。

セラフォルーの妹がしてるみてぇに、実家の力を

きちんと使って最上級悪魔の警戒網を敷いてれば、

テロリストだってお前さんが不在の駒王町を

態々狙うような真似もしねぇだろ」

 

セラフォルーの妹の対応は俺から見ても満点に近い。

 

コカビエルの存在を知った時点で素直に自分の

力不足を認め、危険と判断して即座に実家を

頼りこれだけの管理体制を敷くんだ。

 

間違いなく無能でもなければ阿呆でもない。

 

つまりアレが阿呆とか言われてたのはその能力

じゃなく、学校がどうこうって言う主義思想に

問題があったってことだろ?

 

もしくはコイツ(リアス・グレモリー)の評判に引き摺られたか?

 

後者だとしたらかなり不憫なことだと思う。

 

もしその辺のミスリードを狙って、周囲に

油断させる為の擬態としていたならば、

若さに見合わず相当な強かさと評価できる。

 

・・・はぁ。なんで向こうに赤龍帝が行かなかったかねぇ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

現状はまさしく前途多難。

だからと言って諦める気はねぇ!

 

そよ風みてぇな殺気を向ける赤龍帝を視界の隅に

捉えながら、俺は何度目になるかもわからない

溜め息とともに決意を新たにした。

 

 

 




性犯罪者と無能に説教する総督。
厨二は趣味であって仕事はしてるからね。

というか、原作で堕天使と和平を結んだって
いうなら無能サンのアザゼルに対する態度は
ありえないんじゃない?

魔王や天使長と同格の対応をすべきでしょ?
家を頼らないとかお兄様は関係ないと
言っておきながらその態度は何?ってお話

まぁ現実を教えないと教育もクソもないですからねぇ。


表現?ハハッ。あとがきだから良いんじゃないっすか?

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