とある師弟のD×D   作:カツヲ武士

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アザゼルさん、爺さんと会談するの巻

そして原作主人公たちに救いの手が?!

オリ設定!
オリ展開!

嫌いな人は読み飛ばし!


65話

オーディン。北欧神話の主神にしてて戦争と死の神。詩文の神でもあり吟遊詩人のパトロンでもある。

 

魔術に長け、知識に対し非常に貪欲な神であり、自らの目や命を代償に差し出すこともあった。(wiki)

 

 

ーーアザゼル視点ーー

 

まぁこの知識に対して貪欲であるが故に

悪魔の駒に興味を持ったって可能性が高いか。

 

何せヴァルキリーが死した勇者を導いて半神

にするまでもなく眷属を作れるのだ。

 

勇者が減った昨今、戦力強化を考えれば

これほど都合の良いモノは無いだろう。

 

兎に角俺としてはこの知識に貪欲な神が

どのような知識を持っているか。

 

そしてソレがヤツに通用するようなモノ

なのかどうかが知りてぇんだ。

 

「久しいなオーディン」

 

本来ならエロ話やら悪態の一つでも付いて

場を和ませるべきなんだろうが、今の

俺にはそんな余裕はねぇ。

 

「ほっ悪ガキの堕天使が神妙な顔しおって。

長年敵対しとった悪魔連中と何やら探り合い

をしているようじゃが、何ぞ悪巧みかの?」

 

悪巧みか、まぁオーディンにしたら神殺しの

一撃を生む術式の開発と研究はソレを遥かに

越えるモノだろうが・・・この調子だと

気付いてねぇな。

 

つまり神野についても知らねぇ可能性が高い。

 

半分の安堵と半分の失望を感じるも

会談を無意味なモノにしない為に、俺は

溜息を堪えて話を進める。

 

「俺達が自己の発展向上を求めたなら、

アンタらには悪巧みとも言えるかもしれんな」

 

敵対勢力が発展するなら立派な悪巧みだろうよ。

 

「ふむ。所詮は親たる神を失い、親が

残した玩具に縋って迷走してるガキかと

思えば、一応ガキなりに前に進もうとは

しているようじゃな」

 

髭をしごきながらそう言うオーディン

からは、挑発ではなく本気で感心している

ような雰囲気が感じられた。

 

・・・俺の神器研究はそんな風に見られていたのか。

 

研究者として執着していると言う自覚は

あったが、ソッチ方向は全く自覚して

居なかった。

 

その視線で見れば神器に興味が無いと

言い切るアジュカの方がよっぽど

独り立ちしているように見えるだろう。

 

「正直今回の会談では、政治家気取りのガキ

のお遊戯を見せられるかと思っとたがな。

今の貴様なら多少は有意義な会話が出来そう

じゃわい」

 

この爺さんにしてみたら俺はどこまで

行ってもガキなんだろう。

だが、年長者としてガキの話を聞いてやる。

と言うなら遠慮なく行かせてもらう。

 

「そうかよ。そんじゃ早速有意義な会話って

ヤツをしようじゃねぇか」

 

こっちとしても無駄話をしてる余裕はねぇしな。

 

「よかろう。儂としても御主との会談

なんぞよりレーティングゲームを観戦

したいからのぉ」

 

まぁこの爺さんは元々その為に来たんだしな。

とりあえず余計な前置きがいらねぇのは助かる。

 

「なら最初の話題だ。禍の団から天界が

保持してるシステムの改良についての提案

が有ったと思うが・・・なぜ断った?」

 

俺の言葉に目を細めるオーディン。

 

情報が洩れてることに警戒をしたのか、

それとも他に何か理由があるのか・・・

 

この情報は俺達堕天使内部の裏切り者

を調査した際、浮かび上がって来た阿呆を

拷問して入手した情報だ。

 

元々連中はオーフィスを神とし、システム

を動かす為のキーとして利用しようとしてた。

 

しかし現在一番システムに詳しいミカエル

ですらシステムの全容は把握していない。

 

ならばどうするか?

 

知恵者を雇えばいい。

 

その結論に至ったヤツらは、知恵者であり

知識に貪欲なオーディンに目を付けた。

 

自分たちのバックにオーフィスが居る以上、

爺さんが下手な動きをしても潰せると

勘違いしていたのだろう。

 

オーディンとしてもシステムを解析

できれば、それと同様のモノか更に

発展させたモノを開発し、自分たちの

勢力に組み込むことも出来ただろう。

 

もしくはそのまま乗っ取るなりすること

だって出来たはずだ。

断る理由がわからねぇんだよな。

 

向こうは何やら考え込んでいるが、俺は

急かすことなくオーディンの言葉を待つ。

 

「・・・提案と言うよりは、オーフィスの

名を使った脅しじゃったがな」

 

どうやらどこまで話すかを決めたらしい。

 

実際黙秘しても向こうは痛くも痒くも

ないのだが、俺との会談に意味を見出した

以上、ココで終わらせる気は無いのだろう

 

黙って話を聞く俺を見てオーディンは更に話を続ける。

 

「正直システムの改造には興味が有った。

だがのぉ、オーフィスが背後に居るとは言え、

悪魔の一勢力の脅しに従ったとなれば・・・のぉ?」

 

そう言って、わかるだろ?と言わんばかりの視線を向けて来る。

 

「なるほど・・・」

 

そりゃそうだ。親父やら旧魔王がいて、

その配下として来たってんなら交渉の

余地が有るかもしれんが、今の旧魔王派は

まさしくガキの集まりだ。

 

そんな連中に、対等どころか格下の扱い

を受け、主神がソレを受け入れれば神話群

としての格が歪む程のダメージを受ける。

 

当然内部の反発も強くなるし、ロキ

辺りがラグナロクを起こす可能性も

有っただろうな。

 

頷く俺を見て理解が追いついたと判断

したか、向こうも結論を口にする。

 

「儂ら北欧神話群の格が落ちるし、

内部の反発もシャレにならんわい」

 

そりゃそうだ。

 

「まぁそれでも反発する連中を説得か

無視してあえて従い、システムに干渉

できるようにしてそのまま横取りする

と言うのも考えたがの」

 

そう、俺が警戒したのはソコだ。

 

この爺さんが大人しく従うはずも無いし、

オーフィスは爺さんが上手くシステムを

使えるのを見たら、旧魔王派連中なんか

よりも北欧神話と取引する可能性が高いと

踏んだんだ。

 

「お主の警戒は尤もじゃ。じゃがなぁ

その後のことを考えれば、流石に躊躇

せざるを得んよ」

 

溜息を吐きながら事情を説明されるが

良く分からねぇ。

 

システムを奪って、オーフィスとも敵対

しないってんなら何に躊躇するんだ?

 

コレは堕天使の長でしかない俺と神話群の

主神であるオーディンの差か?

 

「その後のこと?」

 

だからこそ聞いてみたが・・・

 

「・・・はぁ」

 

返事は失望と言うか何と言うか

微妙なリアクションだ。

 

「そのシステムを中に抱え込んだ場合、

いつのまにやらこちらが乗っ取られる

と言う可能性を考えたのじゃよ。

ソレが聖書の陣営の伝統的なやり方じゃし、

聞けば何やら神の意志が宿った神器も有る

と言う話ではないか」

 

・・・あぁ、ソレを警戒したか。そりゃ俺達は

ヤル方だから気付かねぇが、ヤられる方に

したら真っ先に警戒するよなぁ。

 

ソレに、その可能性が無いとは言い切れんし。

 

「わかったか?つまり関わらぬのが一番じゃ。

それに悪魔だ天使だ堕天使だとそれぞれの

動きが曖昧な状況な『禍の団』よりは

『聖書の陣営』として纏まってくれた方が

戦いやすいしの」

 

・・・なるほど。

 

「もしも旧魔王派と和解されて悪魔の戦力が

増えても面倒だし、システムが別の勢力に

奪われて妙なことになっても困る。

それなら数が少ない現魔王派に旧魔王派

を潰させ悪魔としての戦力を低下させる。

ついでに早期に協力関係を持つことで信頼関係

を構築し悪魔の駒の情報を得て、類似品の

作成や対抗策を練る方が建設的だ。

ついでのついでに悪魔が弱れば天使もわざわざ

システムを弄ろうとはしないってか?」

 

『禍の団』の連中は完全に不発弾扱いか。

爆発するなら身内で勝手にしてろと言う訳だ。

 

「ま、そんなところじゃよ。勝手に内乱

でも何でもしてくれるなら儂らとしては

大助かりじゃ。

悪魔の駒についての情報が得られると言う

なら、多少の面倒事は我慢できるしの」

 

流石は神話群の主神と言ったところか。

女に甘い好々爺どころじゃねぇ。

 

他にも色々思惑は有るだろうが、コレ以上は

有料になりそうだ。

 

今回はこれまでだな。

 

「了解だ。正直に答えてくれてあんがとよ」

 

何処までが本音かは知らんがな。

 

「ほっ。引き際まで心得たか。無駄に

情報を得ようと探りを入れてくると

思ったんじゃがのぉ」

 

今までの俺ならそうだったろうさ。

そうやって相手に無駄な警戒させたり、

無駄にコッチが情報を持ってないことを

暴露してんだろう。

 

どっかのサーゼクスみたいにな。

 

「ほっとけ。俺も成長するんだよ」

 

あの兄妹を見て自省出来ねぇようなら

組織の長なんか出来ねぇよ。

 

「言いよるわ。なら授業料の支払いを

求めても良かろうな?」

 

だよなぁ。タダで情報をまき散らすような

爺さんじゃねぇよなぁ。

 

「等価交換だ。授業の内容に見合った分

しか支払わねぇぞ」

 

何を知りたいか知らねぇがな。

 

「ふぉっふぉっふぉっ。ソレで良いわ。

聞きたいことは一つ。答えれんと言うなら

ソレでも良いぞ?」

 

成長した悪ガキに対するご祝儀ってか?

随分と太っ腹なことだ。

 

「ま、答えれるかどうかは聞かなきゃ

わからんからな。とりあえず言うだけ

言って見てくれや」

 

この様子なら神器についての情報か

禍の団に関する情報だろうな。

 

そう思ってた俺が甘かった。

 

 

 

 

「ならば問おう。貴様らが研究している、神を殺す術式は何の為じゃ?」

 

・・・空気が死んだ

 

 

 

 

今までの笑顔を消し、真顔で、かつ

殺気を込めた目で俺を見るオーディン。

 

爺さんにとって、俺は所詮悪巧みを

しているガキに過ぎなかったんだ。

 

ご祝儀?休戦協定を結んだ俺達の視察?

悪魔の駒の情報の入手?どれも違う。

 

すべてはこの問いをするために爺さんが張り巡らせた罠。

 

嘘や誤魔化しは一切許さんと言う意思が

込められた視線に、俺は今回の会談での

敗北を確信した。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

ーー兵藤一誠視点ーー

 

 

ま、まさかあのゼファードルがいきなり

蹴りを入れて吹っ飛ばしたのが、俺達に

敵対するテロ組織の一員だったなんて!

 

今回、パーティの途中でアイツが少女を連れて

会場から抜けたのを、アイツを睨んでた部長と

朱乃さんが見つけて、少女に無理やり碌でも

ねぇことをするんじゃないかって思って

心配して使い魔に後を追わせてたんだよな。

 

それで人気のない森に行ったんで、コレは

マズいと思って俺達を連れて森に入ったら、

ゼファードルが急に無抵抗の人を蹴り

飛ばして半殺しにしたのを見たんだ。

 

ソレを見た俺達は『凶児』として名高いヤツが

貴族の特権を利用して弱い者虐めをしていると

判断し、蹴られた人をアーシアに回復させて

アイツに正義の鉄槌を下そうとしたんだけど・・・

 

回復して貰った人は、猿?みたいな人

を連れてさっさと逃げてしまったんだ。

 

状況が分からない俺達は、ゼファードルの

横に居た少女が呼んだらしい警備の悪魔

のヒト達に連れられて、事情聴取を受けたんだけどさ。

 

その後でサーゼクス様からの使者として来た

グレイフィアさんが、頭痛を堪えるかの

ような仕草をしながら部長にお説教している

のを聞いて、俺や朱乃さんは自分たちが

やらかした事を知ったんだ。

 

「そもそも彼が自分の眷属と何をしても

お嬢様には関係ありません」

 

そんなことっ!と反論しようとするが、

グレイフィアさんに視線だけで黙らされた。

 

説教の邪魔するなってことだよな。

 

釈然としないが、結果的にとは言え、

今回ミスしたのは俺達だ。

お叱りを受けるのは当然だろう。

 

「戦闘の邪魔をしたばかりかテロリストの

回復までしてしまっては言い訳も出来ません。

今回の件でグレモリー家はグラシャラボラス家

に対して賠償金を支払うこととなりました」

 

ば、賠償金・・・俺達がやらかした

ことで、部長のお父さんやお母さんが

お金を支払うってのか?

 

「ただ、今回の件はお嬢様がテロリストを

逃がしたとするのではなく、テロリストが

悪さを働く前にお嬢様が発見し、ソレを撃退

したと言う筋書きになります。

対外的にはお嬢様の実績となるんですね。

その為、このグラシャラボラスへの賠償金も

大々的に告知されるものでは無く、当主同士

の了解と言う形となりますね」

 

はぁ?

 

「何ですって!?」

 

俺も驚くが、部長はもっと驚いている。

そりゃそうだ。俺達は撃退したどころか

その戦いの邪魔をしたんだもんな。

 

驚く俺達を余所にグレイフィアさんは

説明を続ける。

 

「悪魔の『英雄』がテロリストを逃がしたと

なればお嬢様の価値が落ちます。

以前アザゼル総督に言われたと思いますが、

この『英雄』の看板はお嬢様を守る為の

楯でもありますが、同時にテロリストを

おびき寄せる餌でもあるのです」

 

淡々と説明するグレイフィアさんだけど、

心なしか本気で怒ってるような気がする。

 

「その餌が実績を上げた後で断交すると

言うのはあまりにも不自然ですからね。

サーゼクス様やファルビウム様の配慮でも

ありますが、それ以上にジオティクス様が

グラシャラボラス家の当主様に誠心誠意

謝罪したこともあり、内々のモノとなりました」

 

ぶ、部長のお父さんが誠心誠意謝罪?!

いや、賠償金を支払うんだから当然の

ことかも知れないけど・・・

 

「お父様が・・・」

 

部長の顔色はもう真っ青だ。

 

前回の駒王学園ではギャスパーの件とか

で沢山ミスもあったけど、アレは英雄の

看板を背負うことでなぁなぁにしてもらった。

 

だけど今回は看板を担いだ上でお父さん

が謝ることになってしまったんだ。

 

家族を大事にする部長へのダメージは計り知れないだろう。

 

「本当ならゲームが終わった後で告知する

予定でしたが・・・」

 

そう言ってショックを受けている部長に

追撃をかけるグレイフィアさん。

 

「ジオティクス様及びヴェネラナ様より、

お嬢様は教育が終わるまで地上への移動を

禁じると言う命が下されました」

 

え!?地上への移動の禁止?!

ソレって駒王学園に行けないってことか?!

 

「何ですって?!」

 

またしても驚く部長、いくらなんでも

やり過ぎじゃ・・・

 

「『餌が餌として機能せず、しかも針に

掛かった敵を逃がすなど言語道断。

教育が終わるまで絶対に外に出すな』と

ファルビウム・アスモデウス様より勅命が

下り、サーゼクス様を始めとした御三方も

それに同意しました」

 

「お、お兄様まで?!」

 

そんな!お父さんやお母さんだけじゃ無く

サーゼクス様まで部長を責めるのかよっ!

 

「サーゼクス様としては今回や前回の件の

ほとぼりが冷めるまでお嬢様は冥界で

勉強と修行することを望んでおられます」

 

しゅ、修行って言うけどやってることは

軟禁だろ?そんなのって・・・

 

「お嬢様の行いは情報操作により民衆

には英雄として評価されていますが、

真実を知る上層部では胃痛と頭痛の源と

なっております。ソレを自覚して下さい」

 

ず、頭痛と胃痛って・・・一瞬冗談かと

思ったけどグレイフィアさんは真顔で

部長を見つめている。

 

コレはマジだな。

 

サーゼクス様も相当ダメージを受けているのだろう。

 

グレイフィアさんにはなぁなぁにして

許す気は無いようだ。

 

「コレを機にしっかりと自分を見つめ

なおし、グレモリー家の次期当主として

相応しいと言われるような方になって

もらわねば困ります」

 

そう一切の反論を許さないように言い切った。

 

貴族家の当主云々っていうのは、自分を

個人として見て欲しいと望む部長にとって

決して面白くない話題だ。

 

だけど決して避けて通れないと言うことも

部長は理解している。

俯いて悔し気に歯を食いしばる部長に

なんて声を掛けて良いのかわからない。

 

「ちなみに眷属の方々に関してですが、

ルー・ガルー殿は今まで通りに大学部で

学業に専念してくれて構いません」

 

俯く部長を放置して俺達眷属に指示を

出すグレイフィアさん。

 

本来なら俺達の主は部長だけど、今回の

指示は部長のお父さんか、サーゼクス様

から出てるのだろう。

 

無理に逆らえば部長の立場が悪くなる

と思えば、逆らう気にもならない。

 

ま、まぁあんまり理不尽な内容なら

流石に反対するけどなっ!

 

でもってルー・ガルーさんは今まで通りか。

 

「了解です」

 

自分への指示を聞いて安心したように了解

するルー・ガルーさん。まぁ大学でも色々

あるんだろうな。

 

「ギャスパー・ヴラディ殿も今まで通り

PCを使った契約業務を行ってください。

あぁアザゼル総督から渡されているはずの

訓練メニューは必ず消化してくださいね」

 

「わ、わかりましたぁ!」

 

ギャスパーも地上か・・・リングや俺の血

で神器の制御が出来てるからな。

元々PCを使った業務で若手の眷族悪魔の

中じゃ結構な利益を上げてるって言うし。

 

「アーシア・アルジェント殿は冥界で

自衛の為技術の習得と使い魔の捜索を」

 

「は、はいっ!」

 

アーシアは冥界か。いつも俺が守れれば

良いけど、俺が居ないときも自分の身を

守れるくらいにならないと不味いって話

だったもんな。

 

「姫島朱乃は女王としてお嬢様が不在の間、

地上で管理者の代行業務を行うように」

 

朱乃さんは地上か。女王だから王の部長が

いない間に代わりに働くのか

 

「・・・はい」

 

朱乃さんはさっきから元気がない。

 

主である部長が暴走したら抑えるのが

女王の仕事だって説教されたらしいもんな。

 

「ちなみに貴女が行うのは書類へのサイン

だけです。実際の管理業務は現在駒王町の

管理を代行しているグレモリー家の悪魔が

引き続き行いますので、口を出さないように」

 

え?それって、働くなってことかよ?!

 

「そんな!?」

 

俺と同じ結論に至ったのだろう、朱乃さん

も反論しようとするけど・・・

 

「黙れ」

 

グレイフィアさんの本気の威圧で、俺達は

動きを止められてしまう。

 

「勿論お嬢様の度重なる失態には私たちの

教育不足も有るでしょう。

ですが、そもそも普段から王を支えるのは

私たちでは無く女王である貴様だ。

貴様がマトモに女王としての仕事をして

いればここまでお嬢様の評価が落ちる

ことは無かったのだッ!!」

 

朱乃さんに対しては他の眷属に対する

遠慮のようなモノはない。

 

相当不満が溜まっているようだけど・・・

 

評価が落ちていると言う言葉に凹む

部長と項垂れる朱乃さんを無視して、

グレイフィアさんは最後に残った

俺に向き直る。

 

「兵藤さんは冥界で修行と勉強です」

 

「え?!」

 

その言葉は、夏休みが終わったら当たり前の

ように地上に戻って、当たり前のように

学校生活を送ると思っていた俺に、思った

以上の衝撃を与えた!

 

驚く俺に、さっきの朱乃さんに対する

モノとは違った、扱いに困る子供を見る

かのような目を向けて来るグレイフィア

さんに反論の言葉を探すが・・・

 

「今の貴方は知らないことが多すぎます。

それに修行も必要です。それなのに地上の

学校で、机に座って勉強などさせている

余裕はありません」

 

と言い切られてしまい、反論の言葉どころか

その機会すら潰されてしまう。

 

今の自分に悪魔としての常識が無いのは

事実だし、悪魔になったばかりだからって

言い訳は通用しないっていうのも匙に説教

されたばかりだ。

 

修行も必要なのは分かってる。

 

学校での授業も真剣に受けてるとは言えない。

 

「・・・はい。わかりました」

 

だから俺はその言葉に頷くことしかできなかったんだ。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

(ΦωΦ)ほほぅ。

 

 




オーディンも色々考えているもよう。
まぁ当然自勢力の繁栄が第一です。

エロギャクに可能性を見いだすほど馬鹿ではありません。

とうとう救いの手(説教)がッ!

ファルビウムやアジュカ、セラフォルーは
被害の拡大を抑える為に、サーゼクスは
ほとぼりを冷ます為に隔離に賛成してます。

説教しているグレイフィアさん。
自覚症状はあるので、厳しく接する模様。


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