とある師弟のD×D   作:カツヲ武士

80 / 103
ディオドラ君は仕事中

オリ設定!
オリ展開!

今日も一話っ!

嫌いな人は読み飛ばしっ!


79話

ーー兵藤一誠視点ーー

 

アーシアが「お久しぶりです」と挨拶した

ことで、コイツが知り合いなのは確実だ。

 

そして、目の前に居るコイツが言った言葉を

信じるなら、アーシアはコイツを癒したから

教会から追放させられたってことだよな?

 

しかしこの場合俺は怒れば良いのか?それとも

アーシアと会うきっかけを貰ったと思って感謝

するべきなのか?

 

そもそもアーシアはナニかを求めてコイツを

治療したわけじゃない。

コイツが傷付いていたから癒しただけだ。

 

そうなると・・・流石に傷付いたことを責める

ってのは筋違いだよな?

 

部長もどんなリアクションを取れば良いのか

わかってないみたいで、二人の会話を見守る

ことにしたらしい。

 

俺は・・・もしコイツがアーシアに変な事をしようとしたら止めるけど、問題はどうやって止めるかだ。

 

礼儀とか作法の件で散々叱られたから、流石に

すぐに殴ったりはしないけど、それでも

無理やりナニかをするようなら、殴ってでも

止めるって覚悟は有る。

 

鳥野郎の時は決闘までしたんだ。今さらコイツを

殴ることに躊躇はしない!

 

それに、アレはゲームに負けた俺達が我儘を

言ったのが悪いって話だったけど、今回は違う。

 

仲間を、アーシアを守るためだ。

確実に止めて見せるぜ!

 

いやまぁ、あくまで変な事をしたときだ。

その場合は部長もフォローしてくれるだろうし!

 

て言うか、コイツって何しに来たんだ?いや、

アーシアに会いに来たんだろうけど、その後だ。

 

普通なら挨拶して、お土産か何か渡して、軽く

世間話とかして帰るんだろうけど・・・貴族で

部長の同期ってことは、ゲームの準備とか色々

有るはずだよな?

 

いずれは俺達とレーティングゲームで対戦する

ことが決まってる以上、選手同士の下手な接触は

出来ないはず。

 

なのにこうして来たのは、ソレだけアーシアに

会いたかったからか?

 

さっきみたいに、手の甲にキスとかしようと

したら直ぐに止めるつもりでディオドラと言う

悪魔を観察してるんだけど、普通にソファーに

座って話をしてるだけなんだよなぁ。

 

さっきのは余りにも感極まったってヤツだったのか?

 

正直コイツが何を考えてるのかわからない。

少なくとも貴族にしてはマトモって言うか、

無駄に偉ぶった感じはしない。

 

前のゲームで退場したアーシアの事も気遣って

るみたいだし、まぁ悪いヤツじゃないのかも。

 

「アーシアさんが教会から放逐させられること

になったのは僕のせいだ。

だからこそ僕はアーシアさんを護りたいと思う」

 

責任を取るってことか?その言葉を聞いて、

そんな風に思ってた俺が馬鹿だった。

 

コイツが言った言葉はそんなに軽いものじゃ

なかったんだ・・・。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

ーーディオドラ視点ーー

 

話せば話すほど、未だに現実を理解して無いんじゃないか?と疑わしくなるくらい楽天的なお嬢さんだ。

 

まぁ教会の管理してる聖女なんて、基本的には箱入りで世間知らず。

 

管理する連中が馬鹿だから、どうしても頭が悪く

なるし自分で考えるって事をしなくなるんだよね。

 

あえてそう言う教育をしているってのもあるけど。

 

もし自分で物事を考えるようになったら、教会の在り方に疑問を覚えるのが普通だからね。

 

ソレ故に、連中は信仰と言う名を使った洗脳教育により、個人の考える力を育成させないようにするのが普通だ。

 

そしてコイツはその中でも一際駄目な部類の女。

 

自分の行為が善意から来るものであり、自分は間違ったことをしていないから後悔はしないだと?

 

その結果がどのようになろうと受け入れる?

 

駄目だ。少し前まではこう言った世間知らずを

堕とすことに生き甲斐を感じてたけど、どうやら

僕は自分を理解していなかったらしい。

 

僕が汚して喜んで居たのは教会のお人形じゃない。

 

ソレを管理していた教会の連中の顔に泥を塗るのが好きだったんだ。

 

中途半端な力をもつ上級悪魔を殺し、少なくない

被害を出してきた連中が掲げる大切なモノを踏み

にじることが好きだ。

 

馬鹿な教会を手玉に取った結果、いきなり教会

に捨てられた聖女を保護し、真実を教えて絶望

させることが好きなんじゃない。

 

結果的にはソレが一番効率が良いからそうして

ただけで、結局は洗脳教育により盲信や狂信

の域に達した馬鹿な連中を見るのが嫌いだから

真実を教えてただけだ。

 

絶望するってことは現実を理解したってことだろう?

 

神の死を知り、絶望した彼女らが教会に恨み持つようにするのが好きなんだ。

 

聖女を切り捨てた馬鹿どもが、聖女に復讐される

のを見るのが好きだ。

 

神が居ないことを知りながら、聖女として己を

持ち上げ、散々良いように利用してきたのに、

いきなり手のひらを返して追放したり、殺そうと

する教会の連中の変節に対して、怒りを覚える

様子を見るのが好きだ。

 

いつまで経っても僕に騙されたと言う現実を

理解出来ず、教会や天界にとって間違いなく

貴重な人材である彼女たちを訳のわからない

理屈で魔女扱いし、自ら投げ捨てて己の仇敵に

する連中を馬鹿にするのが好きだったんだ。

 

我が事ながら倒錯しているとは思う。

だが、ソレが正しい悪魔と言うものだろう?

 

目の前に居る中途半端に人間の価値観を持った

英雄殿や、中途半端な貴族としての誇りを持つ

無能殿のように意味がわからないナマモノより

よっぽどマシだろう。

 

大体、なんでこの場に赤龍帝が居るんだよ。

グレモリーではアーシアと英雄殿に用が有ると

伝えたらコイツもセットでついてくるのか?

 

普通は当人だけで話すもんだろ?

 

アポも取らずにいきなり転移陣で押し掛けた

とかならまだしも、しっかり先触れも出した

上での正式な客だぞ?

 

当たり前のように対等な目線だし、言葉遣いも

なってない。

 

さらに、さっきからジロジロと観察してくる

視線がうざすぎる。

 

挑発に来たつもりが挑発されてるんだけど。

 

英雄殿はコイツに執着してるらしいし、変に

聖女を絡めなくても「無礼だ」って言って

いきなりコイツをぶん殴ったらソレだけで

十分な気がしてきたんだけど。

 

いや、僕の実績と絡めた方が作戦の成功率が

上がるのは確かなんだけどさ。

 

事前調査の結果、現在の英雄殿やその眷属どもは

赤龍帝の価値観に追従するようなんだよな。

 

元々ソーナ殿や無能殿は我々とは価値観が違うと

言われてたが、無能殿のソレは最近かなり顕著に

なってきたらしい。

 

ライザー殿とのレーティングゲームや、ソレ

からの婚約破棄はもはや伝説だからな。

 

さらにアーシア・アルジェントの在り方を矯正

しないと言うのもわからない。

僕たちは人間じゃない。悪魔だぞ?

こんな連中だから貴族に愛想をつかされるんだ。

 

最終的にコイツらを理解することを諦めて、僕は僕の価値観で動くべきだろうって判断した。

 

ソレが一番自然で、かつ成功率が高いから。

 

それに、少なくともコイツらと違って、僕のソレに恥ずべきモノはない。

 

小龍姫様やゼファードルもその実績を確かに

評価してくれてるし、その上に立つオセ様も

僕に多少なりとも価値が有ると判断したんだ。

 

今時珍しい悪魔らしい悪魔だって言ってくれてたらしい。

 

・・・正直嬉しかったよ。

 

この気持ちが有るからこそ、旧魔王派による

オーフィスの蛇を使った誘惑にも勝てたし、

今もこうして落ち着いて周りを見ることが

出来るようになった。

 

その結果、慢性的な頭痛と胃痛が出てくることに

なったけどな!

 

現実を見ずに夢の中で暮らしてたら、こんな

ストレスに悩まされることは無かっただろうな。

 

・・・夢を見たまま死ぬと言うのも有る意味

幸せかも知れないけどね。

 

まぁいいや()

 

さっさと挑発を終わらせて帰ろう。

 

「アーシアさんが教会から放逐されることに

なったのは僕のせいだ。

だからこそ僕はアーシアさんを護りたいと思う」

 

きっかけは僕だけど、僕が何もしなくても

コイツは自分の意思で悪魔や堕天使を癒して

放逐されていたと思うけどね。

 

教会や天界も勝手に自滅する馬鹿しか居ない。

 

こんなのと長年戦ってたって・・・老害どもは

一体ナニをしてたんだろう?

 

はぁ。溜め息を我慢するのが辛い。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ーー兵藤一誠視点ーー

 

ディオドラの話を聞きフリーズしてた俺の思考は、部長の声を聞いて再起動した。

 

「アーシアを護りたい?ソレはどう言う意味かしら?」

 

部長がやや不満げにディオドラに対して問いかける。

 

そりゃそうだよ。アーシアは部長の眷属だ。

態々ディオドラに護って貰う必要なんか無い。

 

そう言う意味を込めた問いかけに対して、

ディオドラは部長の不満なんか関係ないと

言わんばかりに話し出した。

 

「そのままの意味ですよ英雄殿。そうですね、

一番良いのはトレードで私の眷属になって貰う

ことですが、希少な神器を持つアーシアさんを

放出することは無いでしょう?

ですので、ウチに出向して頂くと言うのが

一番現実的かと思いますが如何でしょう?」

 

聞かれた質問には答えてるけど、ある意味では

完全に無視した言いようだ。

 

ディオドラの言葉を聞いた部長は更に不満を募らせる。

 

「なるほど、私の質問の仕方が悪かったようね。

ならば言い換えましょう」

 

口元をヒクつかせながらもこうして会話を

してるのは、向こうが失礼な事をしている

わけでは無いからだ。

 

「トレードしてくれ!」とか言って来たなら

アーシアを大事にしている部長はアッサリと

断るだろうけど、出向?って形にするなら

有り得ないことでは無いんだろう。

 

実際アーシアの神器は治療に使えばこれ以上

無いくらい優秀な神器だからな。

 

手を貸してほしいって気になるのはわかるぜ。

 

だけど、ソレだと護るって言うのとは違うだろ?

部長はソコを聞きたいんだろうな。

 

「さっきの話を聞く限りだと、貴方のところに

行くことがアーシアを護ることになると確信

してるみたいね?ソレはどういう意味かしら?」

 

そうだよ。まるで俺達じゃアーシアを護れない、

いやソレ以前に、アーシアにナニか危険が訪れ

ようとしてるみたいじゃないか?

 

どーゆーことなんだ?

 

「聞くまでも無いでしょう?アーシアさんは

戦場に立つ方ではない。戦場の後方で負傷兵を

癒す方だ。対して英雄とは戦場に立つ者。

貴女が戦地でアーシアさんを護れないのは

先のレーティングゲームで実証されたでは

ありませんか。

僕はね?アーシアさんを保護する義務があると

思っています。貴女がアーシアさんを護れる

ならソレでも良かった。しかし貴女にはその

の力が無い。故に私が護りたいのですよ」

 

「・・・っ!」

 

俺達じゃ力不足だから任せておけない。そうディオドラに言われて部長は悔しそうに唇を噛む。

 

た、確かに俺たちはゲームに負けたし、アーシア

も攻撃を受けてリタイアした。

 

アーシアは俺が守る!とか言いながら、俺は

真っ先にリタイアちまったし、グレイフィア

さんやアザゼル・・先生もアーシアを守る

ための眷属や使い魔が必要だって話はしていた。

 

それに部長には『英雄』としてテロリストたちを

引き寄せる『餌』としての役割がある。

 

ソイツらを撃退することで実績を積めることに

なるけど、そこは確かに戦場だ。

 

しかも最大の支援者だったバアル大王家と、その

一味が滅ぼされたことで、テロリストたちは相当

焦ってるようで、近いウチに必ず何かしらの

行動を取ると予想されてるらしいんだよな。

 

その危険からアーシアを遠ざけるって言うのが

ディオドラの言い分か。

 

心優しいアーシアが立つべき場所じゃないって言われたらその通りなんだろう。

 

一瞬だけど、アーシアは向こうに行った方が安全

なんじゃないかって思っちまった。

 

だけど、そんな感情は次のディオドラの言葉で

完全に吹っ飛ぶことになる!

 

「更に言えば、知っての通り僕の眷属は皆

元は教会で聖女と呼ばれていたヒトたちです。

きっとアーシアさんとも話が合うでしょう」

 

は?

 

にこやかに告げる口調に嘘は無いんだろうけど、

コイツの眷属全員が元は聖女って呼ばれてた?

 

そんなこと有り得るのか?

 

それに知っての通りって、ソレって悪魔の中じゃ有名な話なのか?

 

「・・・ソレは初耳ね。ディオドラ、貴方の眷属

が元聖女なのにはナニか理由があるのかしら?」

 

どうやら部長も知らなかったらしい。

ナニか裏が有ると考えたようで、その裏を

探ろうとしてるみたいだ。

 

ディオドラの方は、当たり前に部長が知ってる

と思ってた事を知らないと言われたことで、

ちょっと気を悪くしたようだ。

 

それでも自分がアーシアを保護しに来た。つまり

自分が頼む側だと言う事を思い出したのか、溜息

を吐きつつも解説をしようと口を開く。

 

「・・・今さら英雄殿に説明する必要があるとは

思えませんが、まぁ良いでしょう。戦とは

目の前の敵を葬るだけが戦ではありません。

そもそも我々の敵は目の前に居る天使や堕天使、

また教会のエクソシストと言った戦闘要員だけで

はなく、後方支援を行う者たちも含めた『勢力』

が敵として存在していました」

 

き、急に小難しい話をしてきたけど、部長は

しっかりと意味を理解しているようで眉間に

皺を寄せながら頷いている。

 

「そんな中で僕が悪魔勢力の一員として選んだ

選択は『教会における後方支援の撹乱』、つまり

教会の掲げる信仰の象徴である『聖女』を離反

させることです」

 

ん、ど、どう言うことだ?

 

アーシアは目を見開き、信じられない者を

見るかのようにディオドラを凝視し、部長も

また嫌なモノを見たと言わんばかりに顔を

しかめさせる。

 

「つまりディオドラ、貴方のせいでアーシアが

教会を追放されたと言うのは、当時アーシアの

目の前に「偶然現れた傷だらけの悪魔」を治療

したからではなく、アーシアを教会から追放

させる為に貴方が仕組んだ罠に嵌まったから。

と、言うことかしら?」

 

な、何だって?!

 

難しいことは良くわからないけど、コイツが

アーシアを罠に嵌めたって言うのか?!

 

「その通りです。我々にとってアーシアさんは

瀕死の傷を与えたエクソシストを即座に治療し、

リハビリも何も無しにノータイムで現場に復帰

させることが出来る、ある種の戦略兵器でした」

 

部長の咎めるような口調や目線を無視して

高らかに語る様子には、アーシアに対して

悪いことをしたって言う感情が無いように

見える。

 

つーか、絶対にそんなこと考えてねぇよな?!

 

「そんな危険とも言える戦略兵器を放置するなど

あり得ません。

アーシアさんが敵に居る限り、敵は生き延びる

事を優先して動きます。

さりとて戦場において確実に止め刺すと

言うのは少なくない労力を使います。

その結果、相手を殺しきれない上に自分達が

重傷を負うと言う悪循環が生まれていました。

わかりますか?死ななければ治ると言うのは

現場の兵士、特に洗脳教育を受けた連中にして

みればこの上ない福音です。

死ぬまで戦い続けることが出来ると言うのも

有りますが、なにより神の力で治癒されて

いると言う実感まで得られるのですからね」

 

故にアーシアを狙った。そう言って口を閉じる

ディオドラになんて言えば良いのかわからない。

 

教会のヒト達は敵だから、アーシアが追放

されようがどうなろうが構わない。

優秀な回復役を手放した連中が仲間割れして

くれれば最高だって話なんだろう。

 

コイツのしたことは、悪魔としては正しいんだろうさ。アーシアが敵にいたらコッチがヤバイって言うのもわかる。

 

だけど、ショックで何も考えることが出来なく

なってるアーシアを見ると、俺は目の前で笑う

コイツを殴りたくなるッ!

 

「・・・なるほど、貴方は悪魔としては間違ってはいないわ。それどころかかなりの実績と言えるでしょう」

 

部長も、個人的な好き嫌いは兎も角として、コイツの実績は認めるようだ。

 

「そうでしょう?サイラオーグのような

勘違いをした餓鬼や、貴女のように作られた

実績の上に立つ張りぼての英雄殿と違って、

僕は自らの力で実績を挙げ、上役の方々から

確かな評価を頂いています」

 

コイツっ!サイラオーグさんは良くわからないけど、部長まで馬鹿にしやがった!

 

英雄殿とか言っておきながら内心で見下してやがった。これがコイツの本性かよっ!

 

 

「……私のことを馬鹿にするのは構わないわ。

今までの行いが行いだもの。

だけどサイラオーグまで馬鹿にされるのは

面白く無いわねっ!」

 

そう言って部長が滅びの魔力を身に纏うが、

ディオドラは特に何もせずに部長を一瞥し

 

「魔力を持たない無能が、無駄に鍛えて何が

したかったんだい?魔王になる?何のために?

むしろ政治的な見識を得るために学ぶことの

方がよほど冥界の為になるだろうさ。

そしてヤツにはその見識を魔王様に披露して、

使って貰うこともできただろう?

そうして出世したあとで、自分の後進を育てて

引き立ててやれば良いじゃないか。

それなら魔力を持たないモノでも、頑張って

勉強すれば冥界の役に立てる、出世も出来ると

言うことを証明出来たんだ。

ヤツはその道を放棄して、単純な力を選んだ。

そして力が無ければ冥界では成り上がることは

出来ないと言う、誤った常識を周囲に植え付け

ようとした。それを勘違いした馬鹿と言わず何と言うんだい?」

 

座ったまま、部長に対して警戒もせずに持論を述べる。

 

力がないなら頭で成り上がれ。ソレがコイツの

意見なんだろう。

 

普通に考えたらコイツが言ってることは

間違ってはいないかもしれない。

 

だけどコイツが頭を使った結果が、アーシアを罠に嵌めて追放させたって事を考えれば、どうしても納得なんかできねぇよ!

 

ソレにコイツはさっきから部長も馬鹿にしてやがる!

 

「サイラオーグに知能や魔力が無いように、

英雄殿も知能と常識を無くしたと言うのは

本当のようだね?客人の前でそんな魔力を

纏ってナニがしたいんだい?

脅迫ならTPOを選ぶべきだし、感情の暴発

なら未熟そのもの。格好をつけたいなら失敗

してるよ?

君たちのせいでバアルの血族は欠陥品と言われ

ているのを知ってるかい?」

 

ぶちん。

 

俺の中でナニカが軽く切れた。

 

気付いたら、俺はディオドラの肩をつかんで殴り

つけようとしていた!

 

「触るな」

 

だけどディオドラはそんな俺を魔力使って押し

潰し、逆に殴りつけてきた!

 

「イッセー?!」

「イッセーさん?!」

 

部長とアーシアが殴り倒された俺の近くに来る。

その様子を見ていたディオドラは肩を払う仕草

をしたあと

 

「下僕が貴族の肩に触れ、さらに攻撃を加えよう

とするとは何事か?無礼であろう。

リアス・グレモリー。これがグレモリーの

やりようと言うなら僕にも考えがあるぞ」

 

そう言ってきたんだ。

 

部長を馬鹿にしたのはそっちが先だろうがっ!

そう言おうとした俺の前にアーシアが立つ。

 

厳しい目で部長を睨んでいたディオドラだが、

アーシアに対してはそんな目を見せず、

むしろ優しげな目を向けていた。

 

アーシアを罠に嵌めておきながら、どのツラ

下げてそんな表情をしてやがるっ!

 

見れば見るほど怒りが沸いてくる!

 

「ディオドラさんが私を保護したいと仰って

くれたことは理解しました。

私を教会から離反させた、いえ、教会が私を

放逐するように貴方が動いたと言うことも

わかったつもりです」

 

静かに告げるアーシアの目にはさっきみたいな

驚きとか、哀しみとか、そう言うのは見られない。

 

「そうだね。悪魔にとっては必要なことでも

アーシアさんには悪いことをしたと思ってる。

だからこそ、僕は君を護りたい」

 

コイツなりに何かしらの拘りが有るんだろう、

だけど俺はコイツを信用しないし、しちゃ

いけないって確信している!

 

「アーシアッ!」

 

だからこそ、俺は騙されるなって意味を込めて

アーシアの名を叫んだ。

 

俺の声を聞いたアーシアは、一度振り返り、

安心して下さいと言う目を俺に向け、それから

一度深呼吸をした後・・・

 

「申し訳ありませんが、私はリアス部長の眷属で

生涯イッセーさんと共に在ると決めてるんです。

リアス部長とイッセーさんに要らないって

言われるまでは離れるつもりは有りません」

 

そうハッキリと言い切ったんだ!

 

 

安心しろアーシア!俺も部長も、アーシアを

要らないなんて絶対に言わないからなっ!

 

部長と俺が強く頷くのを見て、ディオドラは

この場を諦めることにしたらしい。

 

だけどディオドラは帰り際、こんな事を言いやがったんだ。

 

「ソレがアーシアさんの決めた選択ならば、

僕には何も言うことはありません。

ただ、僕はいつでもお待ちしています。

そのことは忘れないで下さい。

・・・ただしリアス・グレモリー。貴公らの

無礼は別問題だ。必ずやこの報いは受けさせる

と約束しよう」

 

そっちが先に無礼を働いたんだろうがっ!

それなのに何を偉そうにしてやがるっ!

 

・・・そう思ってたんだけど、このあと使用人

のヒトから話の内容を聞いたグレイフィアさんは

烈火のように怒ったんだ。

 

魔力を纏って相手に向けるのは宣戦布告に等しい

行為だし、話し合いの中でいきなり下僕が相手に

殴りかかるなんて有り得ない。

 

貴女たちはグレモリー家を滅ぼす気かっ?!って

言われて、俺達は長時間の正座とお説教を受ける

ことになった。

 

おのれディオドラっ!この恨みは忘れんぞっ!

 

「聞いてますか?」

 

「ハイッ!」

 

だから正座してる足の上に氷を載せるのは勘弁してくださいっ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「良かった・・・断ってくれて本当に良かったッ!」

 

 

 

 




感想でも有りましたが、原作主人公の劣化が
激しいかもしれません。

ですが作者的に考えると、学校で覗きやセクハラ
を繰り返し、ソレがバレて女生徒に追われて折檻
まで受けているのに反省することなく犯罪行為を
繰り返すヤツなんてマトモな感性をしている
ハズがないと思い、こんな感じになってます。

原作でも一度ライザーを殴り倒したんだから、
二度目があっても良いだろうって言ってます
からね(そのせいで各方面に謝罪しまくった
と言った母親の説教を受けた後です)

つまりは日頃の行いですね。



挑発任務は完了したもよう。

体育祭?馬鹿じゃない?ってお話。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告