「…くそっ!面倒臭い!」
「ほらほら!さっきの威勢はどうしたのかしら!?」
私はレイナーレに苦戦していた…。
レイナーレを殴り飛ばし、そこから追撃に移ろうとした私の目の前でレイナーレは翼を広げ飛んだ…そう、先程の攻撃は奴が低空を飛んでいたのと奇襲だったから当たっただけで上空を飛び回られれば空を飛ぶ手段の無い私にレイナーレを捉える術は無い…!…いや、一つだけ可能性があるか…。
「…駄目だ…それだけは出来ない…!」
覚醒者になればと過ぎった考えをすぐに打ち消す…とはいえ私も現在ギリギリの状態だ…妖力解放の制御には何とか成功したがこのままの状態をずっと維持するのは不可能だ…!気を抜けばどちらにしろ私は覚醒者になってしまうだろう…クレアの事も心配だ。これ以上長引かせる訳にはいかん…!
「虫のように地面を這いずり回って!良いざまね!あんたは簡単には殺さないわ!このまま嬲り殺しにしてあげる!」
「生憎、被虐趣味は無くてね…!」
レイナーレが投げて来る光槍を必死で避ける…何か!何か無いのか!?考えろ!この状況をひっくり返す方法を!
「…ふん。お前だってその虫を捉えられない間抜けな鳥だろう?…いや、鳥に失礼だったな…お前は羽虫、と言った所か?」
「減らず口を…!決めたわ!あんたを嬲り殺しにするのは止めた!今この場で私の全力で屠ってあげる…!」
そう言って上空で制止し力を溜め始めるレイナーレ…馬鹿、だな…!
「…動きを、止めたな…?」
「…なっ!?」
私はその場で跳びレイナーレの更に上を取る…
「上手く受け身を取るんだな?多分相当痛いぞ?」
「…くっ!」
逃げようと溜めを止めるレイナーレに向かって踵を振り下ろす…!
「遅い!潔く落ちろ!」
「があっ!?」
女とはとても思えない悲鳴を出すレイナーレと共に地上に落ちる…着地の心配はしなくて良さそうだな。
レイナーレをクッションに地面の上に着地する…地面にクレーターが出来てしまった…まあ私のせいじゃないか…さて、レイナーレは…
「…あっ…がっ…!」
「…生きてる、か。堕天使もなかなか丈夫だな。」
まさか上空から地面に叩きつけられても生きているとはな…まあ殺す気は無いからな…正直に言えばやり過ぎたんじゃないかと心配したが…。さて…
「…良い格好だな堕天使?地上を這う気分はどうだ?」
「…がっ…ゲホッ!…あっ、あんた…私にこんな事して…!」
ここで威を借るか…小物だな…大体原作通りの性格ならアザゼルがこいつを庇う訳ないだろうに。盲目だな。
私はレイナーレの上に跨ったまま拳を振り上げる。
「…何を…?」
「私は被虐趣味は無いが一方的に殴るのは嫌いじゃなくて、ね。」
「…!まっ、待って!やっ、止め「行くぞ?私が満足するまで耐えてくれよ?」ヒイ!」
私はレイナーレに向かって拳を振り下ろした
「…やっと気絶したか。まさか地面に叩き落としても死なない所か、気絶すらしないとは思わなかった…。」
私はレイナーレの顔のすぐ横に拳を振り下ろした…実際私には被虐趣味も無ければ別に加虐趣味も無い…そもそもレイナーレに時間を取られてる場合じゃない。
「…クレア…!」
携帯のGPSアプリを作動させ、一箇所から動かないのを確認し走る…間に合ってくれ…!