GPSアプリが示す場所に向かいながら私は電話をかける
「…アザゼルか?」
堕天使総督アザゼルとはそもそも古い付き合いだ。最もこいつの人柄はあまり好きじゃないのが本音だが…
『おう!どうしたテレサ?電話してくるなんて珍しいじゃねぇか!何だ?とうとう俺に一晩付き合う気に「今、さっき堕天使を一人ボコった」……詳しく話せ。』
「悪いが無理だ。クレアが狙われている。」
『…成程。好きにしな。』
「……良いのか?」
『殺さなきゃ別に構わないぜ。お前さんと事を構えるより良いしな…そもそも一応お前中立だから多少無茶してもどうにかなんだろ…何より…お前は結構いい女だからこれからも個人的に仲良くしておきたい。』
「悪いが私にその気は無い…だが、今度何らかの形で埋め合わせはしよう。」
『頼むぜ。…こっちでも問題起こした馬鹿の事を調べておく。』
原作知識が多少あるから敵の事は知っているのだがな…。
「ああ、分かった…恩に着る。」
『こっちはお前さんに借りがある。…じゃあな、忙しくなるから切るぜ。』
「…サーゼクスと違って過干渉はして来ないし話は早いんだがな…。」
外道でも無いが善の側にもいない…それが私の抱くアザゼルの印象だ。…最も私も本質は人でなしだからこいつを批評出来んが。
『…テレサ?どうしたの?』
困惑気味のリアスの声…そもそも私はリアスに電話をした事は無いから当然だな。
「クレアが堕天使に追われている『どういう事!?』説明してる時間は無い。…今から言う場所に来てくれれば良い。」
『…テレサ、悪いんだけど「何だ聞いてないのか?私は一応グレモリー家の人間と言う事になっているんだぞ」えっ!?』
サーゼクスの生暖かい笑顔が浮かんでくる…良し!今度殴ろう!
『そっ、そういう事なら確かに私たちが動く理由にはなるわね…』
「勘違いするなよ?私は既に現地に向かっている…お前たちにやって欲しいのは後始末だ。」
『何言ってるの!?敵の規模は分からないのよ!?それに貴女が戦ってもし暴走したら「手遅れだリアス。私はもう妖力を解放して堕天使を一人倒してるし今も妖力解放して向かってる」なっ!?』
「殺してはいない。…だが、もし私が覚醒者になれば相手を殺すだけでは終わらない…お前らはその為の保険だ。…お前たちに倒しきれるとは思えんが…最悪サーゼクスを呼んでくれればいい…私が言ったところでサーゼクスは立場上動けんがお前が言えば奴は戦場に出てくる口実が出来る…!」
『…分かったわ、出来れば私たちが着くまで無茶をしないで。』
「……約束は出来ん。」
私は電話を切る…先程からGPSはずっと同じ場所を示している…逃げ回っている時に携帯を落としてしまったならまだマシだが、恐らく既に敵に会ってしまっていると考えるのが妥当だろう…。
「…クレア…私はお前に伝えてない事がたくさんある…!」
お前には死んで欲しく無いんだ!私はまだ…お前に何も…!