漸く現地に着いた私の目に飛び込んで来た光景は…!
「…敵は…素肌に着てるようにしか見えないスーツ…カラワーナか…にしてもやるじゃないか兵藤一誠…まさかクレアを身体を張って守るとは…」
クレアを庇うようにしてカラワーナに対峙する満身創痍の兵藤一誠を見て評価を上げる…さて、奴の頑張りに答えてやるか…!
「良くやった。後は…任せろ…!」
「なっ!?」
カラワーナを殴り、地面に落とし踏みつける…起き上がる気か…?参ったな、一応私も制御出来るギリギリまで妖力を解放してるのだが…!
「…あっ、あんたさっきの…って、もしかしてテレサさん!?」
私の正体を看破した兵藤一誠に舌を巻く…何故分かった?私はもう隠す意味も無いだろうと思い姿を誤魔化す魔術を解いて…いや待て。こいつ今、私の何処を見て…成程。そういう事か…。
「…兵藤一誠、後で話がある…。」
「ヒイ!」
兵藤一誠に殺気を向ける…評価を下方修正しなければな…いや、これ以上下がらんか。…先程兵藤一誠が私の正体を看破した理由、それは胸だ。…こいつは私の胸を見て正体に気付いた。…そもそも人の姿をしている時の私は多くの場合ボディラインの分かりにくいジャージを着たりしているのだが…こいつはそれでも見分けが付いたらしい…私が元男であることを鑑みてもこいつの女体…特に胸への情熱はドン引きするしか無い…。
「…くそっ!退け!」
「退けんよ。そこにいる私の家族とそれを守った馬鹿を殺されたくは無いのでね。」
無理矢理私を退けようとするカラワーナ…こいつも気絶させるか?
「テレサ!」
「リアス?やけに早いじゃないか。」
転移出来るとはいえ、てっきり近くに移動してくると思ったのだが…まさか現地に直接来るとはな…。
「…そこにいる男の子がたまたま私の配ったチラシを持っていてね。それを目印に来たの。」
「…成程な。」
「それでこいつが?」
「…ああ。敵の堕天使だ…幸いクレアもそこにいる男子、兵藤一誠も無事だ…多少手傷は負っているがな。」
「…そう言えば朱乃を公園の方に行かせたんだけど…」
「…さすがにやり過ぎか…?」
「…他に方法は無かったんだろうし、仕方無いわ…最も後始末はお兄様に丸投げするしか無いのが申し訳ないけど…」
「立場が上の者は責任取るためにいるのさ…それはそうとこいつを捕縛してくれないか?そろそろ限界が近いのでね…」
「そうだったわね…もう足退けて良いわよ…。」
「…ふぅ。…リアス、ありがとう…今日はさすがに助かった…。」
「…あら?どういたしまして。…貴女がそんな事を言うなんてね…明日は雨でも降るかしら…?」
「…はっ倒すぞ?…そもそも明日の天気予報は雨だ。」
「…冗談よ。そんなに怒らないで。」
こいつはこいつで私に慣れつつあるな…全く…何でこうも原作キャラと関わりが「テレサ!」おっと。
「…大丈夫か、クレア?」
「うん…。イッセーお兄ちゃんが守ってくれたから…。テレサは大丈夫?」
「大丈夫だ、別に怪我もしてないしな「そうじゃなくて…その」大丈夫だ。私はまだ大丈夫だ…。」
私はクレアを抱き上げると惚けている兵藤一誠の元に向かう。
「ありがとな、クレアを守ってくれて。」
「えっ?えと、はい。…あの…テレサさんですよね…?」
「…ああ、そうだ…どうせお前胸見て気付いたんだろう?普段なら殴る所だが…クレアを助けてくれたし不問にしてやる…!」
「はっ、はい!」
「取り敢えず詳しい事情は明日で良いかしら?もう時間も遅いし…。貴方にも心の準備が必要でしょう?」
「…はい…。」
美少女のリアスを前にしても腑抜けた返事をする兵藤一誠…無理も無いか、こいつに取っては有り得ない事の連続だったろうしな…。
「それじゃあ明日の放課後、貴方のクラスに迎えを出すから…。今日は送って行くわね?」
「お願いします…。」
怪我を魔術で治してもらいリアスに送って貰う兵藤一誠を見送り、私もクレアと帰路に着いた。