「黒歌お姉様が…凄く情熱的で…優しくて…」
「…良いなぁ、私も黒歌お姉ちゃんと一緒に寝たかったなぁ…」
翌朝、朝食の時間にて微妙に噛み合って無い少女二人の会話を聞きながらあくまでも心中でクレア、お前は普段は普通に黒歌とも一緒に寝ているだろうとツッコミつつ同居人にアイコンタクトを飛ばす
『おい…お前は姫島朱乃をただ眠らせただけじゃなかったのか…?』
『……そうにゃ…誓う神はいないけど何もしてないと誓うにゃ…』
『…じゃあ、お前との夜を姫島朱乃が頬を染めながら寄りにも寄ってクレアに語ってるのは何だ?』
『私は何も知らないにゃ!?』
狼狽えつつも表情に出さず、しかし引き攣った笑顔を浮かべつつもしっかり視線を送って来る同居人に感嘆しながら、私は姫島朱乃を観察していた…
…恐らく拗ねてるんだなあれは…結局一晩の間に抱き締められた事以外手を出されてないから…で、分からないのを良い事にクレアに話して黒歌の反応を見ているのか…
実際それは効果的と言える…黒歌は必死で取り繕おうとしてるが笑顔は引き攣りまくりだし、テーブルに流れ落ちる冷や汗は止まる様子が無い。…ははは、こいつは手強いな、黒歌に投げて置いて良かったよ…あの表情を見る限り黒歌の焦りには気付いている…と言うかやはり加虐趣味も持ってるのか…本当に面倒だな…
『…まあ頑張れ?黒歌お姉様?』
『……不幸だにゃ…。』
最も、目論見通りとはいえ私以上に懐いてくれたらしく拗ねて黒歌を焦らせていた事で満足したのか艶々していた姫島朱乃が学校に行くのを嫌がって黒歌の働く喫茶店に着いて行こうとした時は私が全力で止めるしか無かったためこれから先も私の苦労は終わりそうにないが…澄まして今夜も泊まる気満々の様だしな…一応現在朱乃は一人暮らしだから実はこのままこちらに住んでしまうつもりなのかもしれん……どう考えてもクレアに悪影響しかないからそれは断固阻止しなければ…
さて、放課後…
「このままこちらに向かわず帰るなんて言いませんわよね?」
「…もちろんだ…あの空気にしてしまったのは私だし、ここまで来たら兵藤一誠の選択を私も見届けたいからな…」
姫島朱乃が迎えに来てオカルト研究部へ…正直に言えば帰りたかったんだがな…本当は兵藤一誠が何を選ぼうと私には関係無いからな…まあ私もそろそろ現実逃避してる場合じゃないだろうしな…これだけ派手に原作ブレイクしてしまった以上無関係ではいられんだろう…
前途多難になる予感をひしひしと感じながら姫島朱乃と旧校舎へ…いや、私にその視線を向けないでくれ…それは黒歌に要求すればいい…何だかんだ昨日の黒歌が期待外れだったせいか結局熱っぽい視線を向けられる事に私は辟易していた…。