「テレサ!?どういうつもりなの!?貴女らしくないわ…何があったか知らないけど…こんなの…ただの八つ当たりじゃない…!」
リアスの言う事に溜息を吐く。
「…八つ当たり、ね。…多分にその辺りが含まれていたのは否定せんが…何も私はそれだけで木場を痛めつけたわけじゃないさ…。」
多少スッキリしたのは認めるがね…
「…じゃあ、一体…?」
「…そうだな、先ずは…木場は完全に気絶してるから聞けないとして…残りのお前らに聞く。…お前らの中にさっき私がやっていた事が見えていた者はいるか?正直に答えろ…」
……ゼロ、ね…
「…次の質問だ…では私が何をやっていたか分かる者はいるか…?」
……これもゼロ…予想以上だな…
「…誰も分からないか…教えてやろう…ただ剣を抜き、振り、また鞘に仕舞った…ただこの三動作を早くやっただけだ…言っておくが私は妖力解放すらしてないからな?」
黙りこくる面々…おいおい…そんなに衝撃的か?
「…この技を編み出したのは私では無い。私とは違う世代の戦士が編み出した技だ…私は模倣したに過ぎん…実際の彼女の技、風斬りには遠く及ばん。」
「…さて、序だから…彼女の強さがどれ位か教えておこうか…クレイモアにはそれぞれNo.47~No.1まで数字が割り振られている…この数字が若くなるほど実力は高いと見て良いわけだ…ちなみにさらに詳しく言ってしまえば…多くの場合No.47~No.10までは実力的には大した事ない。それぞれの実力もある程度どっこいどっこいだしな…最もだからと言ってNo.47がNo.10に追随出来る事はまず無いがな…さて問題はNo.9からの連中だ…主にこいつらが本物の実力者と認識して良い。大抵持って生まれた能力以上を持たないクレイモアだがそれでも勝率をあげるために多くの連中は独自の技を磨く。」
まあこのNo.制は実は組織の都合で割り振ってる面もあるし…上位になるほど秘密も増えたりするから一概に実力順とも言えないがな…
「…そしてNo.の他に技名にちなんだ二つ名が着くんだ…まあこれは多くの場合同じクレイモアの同僚や後輩が尊敬と畏怖、あるいは友愛で呼ぶものだ…さてここでもう一つ問題だ…この風斬りを使っていた戦士…彼女は何番だと思う?…リアス、答えてみろ…」
「え!?う~ん…そうねぇ…その風斬りは同じ戦士にも見えないの?」
「…少なくとも序列が下の連中はほとんど見えてない…最も妖力解放をしていない以上、この場合は単なる戦闘経験の有無によるだろうから例外はあるが。」
「…No.4位かしら?」
「…8だ。」
「…え!?」
「…彼女は愚直にこれだけをやり続けそしてこの序列を手にした…その後は…」
「…どうなったの?」
「……考えるまでも無いだろ?私たちは何処まで行っても消耗品だ…長々と語ったが要はこういう事だ…お前らは手を抜いてる私にすら勝てん…という事だ…それでいいと思ったか?…ならばお前たちにこの町を治める実力はこれから先も無かろう…この町に来るはぐれ悪魔の中には私が苦戦した相手もいたからな。」
「…嘘!?」
「…前にも言った筈だ…ここは魔窟だと。…ここまで言ってもこれから先も今みたいな弛んだ姿を晒すようなら…私が貴様らに引導を渡すぞ?…私が守りたいのはクレアだけだ…これ以上荷物は要らん。」
「……」
「…じゃあな…木場に伝えておけ、やる気があるなら何時でも相手してやる…だが次もそんな腑抜けた戦い方をするなら…斬る。」
私は木場祐斗の出した大剣を地面に刺す。…これだけ言えば事の重大さが伝わる…よな?正直こいつらに関してはとてつもなく不安なのだが…。