目を開く…横目に魔力を手に込めるサーゼクスの姿が…
「…待て。この通りちゃんと帰って来た…。せっかく戻れたのに消されてはかなわんよ…。」
サーゼクスの手を掴む…全く気の早い…いや、それだけ私が長く意識を失っていたのか…。
「…君を消さずに済んで良かったよ…。」
魔力が霧散するのを見て手を離す…ふぅ…正直肝が冷えた…まさか起きて早々命の危機とは…
「…傷の具合は…聞くまでも無いかな?」
私は自分の身体を見る…横になった状態で視線を下にやっただけだが…見る限り…
「…見ての通り、だ。一応治っている…」
戻ってさえ来れれば傷も治る筈だが…改めて見ると安心するな…ホッとする序に腹が減って…!…成程。これが半覚醒の影響か…。…家に帰れば何か残ってるだろう…若しくは途中で何か買うか…そう考えながら立ち上が…!
「…さあ、帰ろう…今夜の事も詳しく聞きたいし、皆心配して…どうしたんだ、テレサ?」
「…てない…んだ…」
「ん?」
「立てないんだ…今ので体力を使い果たした…」
思ったより疲れるんだな…その前にあれだけの戦闘をすれば妥当とも言えるが…そもそも傷もクレイモアである事を差し引いても重症だったしな…
「…仕方無い…さっ、乗りたまえ…」
そう言って私に背を向ける形でしゃがみこむサーゼクス…?何の真似だ…?
「…何を…している…?」
「何っておんぶだが?」
「…お前な、仮にもレディを相手にするんだからそこはあれだろ、所謂お姫様抱っことかな…」
「…君からそんな言葉が聞けるとはね…どうしてもと言うなら君は私の家族だし吝かでは無いが…この辺りは私が先程結界を張ったから人はいないが結界を出ればまだそれなりに人がいるんだが…」
「……冗談に決まってるだろ…勘弁してくれ…」
揶揄うつもりで言ったのに私がダメージを受けているな…!…むっ…今まで羞恥などこの世界に来て余り感じた事が無かったはずなんだが…これもテレサと話して吹っ切れたからか…。
私はサーゼクスの背に掴まり首に手を回す。
「…では行こうか?」
「…家までエスコートを頼みますよ、サーゼクスお兄様?」
「…君の様に手のかかる妹はちょっとね…正直リアスだけで十分だよ…。」
「…何だ、お前が言ったんだろ?私は家族だと。」
「…そうなんだがね…まあ君がそう呼びたいなら…構わないが…」
「…遠慮しておく。しかし、リアスより手がかかるは聞き捨てならないんだが?」
「…強敵に勝手に一人で挑んで重症を負った挙句、暴走寸前まで行って、散々人を心配させた君がリアスより手がかからないって?」
「…悪かったよ…もう勘弁してくれ…。」
これからはいよいよサーゼクスに頭が上がら…いや、これからクレアや黒歌、更にはグレイフィアにも怒られるんだろうな…どう切り抜けるか…あくまでサーゼクスだからこの程度で済んでいるんだろうしな…気が重くなって来たぞ…
「…サーゼクス、私は半覚醒の影響で体質が変わった事で腹が減っているから何処か店に「クレアたちが食事を用意してるんじゃないかな?今夜は私たちも頂く予定だったし、多目に用意してると思うからもう少し我慢したらどうだい?」……」
逃げようが無いな…。仕方無い、腹を括ろう。…そうだ、どうせならとことん話をしよう…やっと色々吹っ切れたんだからな…