「…で、お前も覗きか、サーゼクス?」
私は一人だけ逃げずしかも私の後をつけて来た奴に声をかける
「…さすがだね。…しかし覗きとは人聞きの悪い…私は単に、小猫君の後をつける君が気になっただけだよ?」
「…ストーカーも十分質は悪いと思うが…そもそも何の用何だ…?お前、少なくとも今日は一日執務だと聞いているが?」
「…ストーカーも止めて欲しいね…やってる事はその通りだから反論もし難いが…君はこれから妖力の調整の練習をするんだろう?私なら手伝えると思ってね…ちなみに今は休憩時間だ。」
……妖力と言うと黒歌も適任であるように思われるがそもそも私たちクレイモア(恐らく妖魔や覚醒者含む)の妖力と妖怪の妖力は別物らしい…黒歌も私の力を完全に読み取る事は出来ないそうだ…まあ出来てもしばらくは小猫に付きっきりだろうし、こっちはかなり体力を使うから迂闊に頼めないが…つまりサポートして貰うならサーゼクス以上の適任はいない…
「良いのか?せっかくの休憩時間だろ?」
「…ああ、構わないよ。私にとっても得るものはあるだろうしね。」
そう屈託無い笑顔向けるサーゼクス…こいつにも何だかんだ頼りっぱなしだな…しかしこいつは私の何に恩を感じているのやら…?戦争終盤とはいえ介入は出来たはずの私はこいつらの要請を無視して中立を気取ってた位なのに…
「…私はね、君がいたから今の自分があると思っているよ…強くなり過ぎても力に溺れなかったのはグレイフィアの存在はもちろんだが、何者にも縛られない君がいたからだよ。」
「人の心を読むんじゃない。…全く。良くそんな恥ずかしい事を堂々と言える物だ…」
「…そう言うなら少し位照れたらどうかね?」
「羞恥心が多少有ってもそうそう感じないからな…」
全く何も感じないわけじゃないが私自身は別にそこまで恥ずかしくは無い…今となっては昔の私自体は黒歴史として記憶から抹消したいとも思うが。
「では、始めるが…確認する事はあるか?」
「そうだね…取り敢えずゆっくり上げていってくれ。私もまだ感知を出来るようになったばかりだからね。」
「…確かにそうだな…私も限界が何処なのかもう分からないしな…了解だ、では行くぞ?」
私は妖力を解放した…
「…テレサ、それくらいにしたまえ。」
「何言ってるまだ「そろそろ一時間だ。君も疲れている筈だ…」…もうそんなになるのか?…分かった…」
妖力を抑える…うっ…!
「…と、大丈夫かい?」
「…っ!ああ、すまん…」
立ちくらみがしてサーゼクスに受け止められる…
「無理をし過ぎのようだね…屋敷に戻った方が良い。」
「この後は剣の鍛錬の予定だったんだが…」
「今日はダメだ。帰ろう。」
「…分かったよ…」
サーゼクスに肩を貸されながら屋敷に戻る…やれやれ本当に頭が上がらんよ…