「皆さん!お茶が入りましたよ!」
「…ん?そうか、なら休憩にするか。」
アーシアが来たのでそう言うとグレイフィア以外の三人から緊張が解けていくのを感じた…いや、だから何で私が進行を…もう良いか。
「はい、サーゼクスさん。」
「ありがとうアーシア。」
「はい、グレイフィアさん。」
「……ありがとう…」
……おいグレイフィア、そんなに引き攣った笑顔を向けるな、アーシアが困るだろうが。
「はい、アザゼルさん。」
「おう、ありがとよ。」
「はい、黒歌さん。」
「ありがとうにゃ、アーシア。」
「はい、テレサさん。」
「ああ、ありがとう、アーシア…面倒な事をさせて悪かったな、クレアたちの所へ行っていいぞ。」
「いえ、好きでやってる事ですから…それじゃあ失礼しますね。」
アーシアが部屋を出て行った。
「紅茶も中々悪くねぇな…アーシアか、ありゃいい嫁さんになるぜ。」
「……やらないぞ?」
「おいおい早速親バカ発言か?…あいつは元はと言やあ俺の所にいたんだぜ?大体、誰と付き合おうとあいつの自由だろ?」
「親では無いが…何処の馬の骨とも分からん男にアーシアもクレアもやるつもりは無い…というかお前はなまじ知ってる分駄目だ…何せ絶対お前女泣かすタイプだからな…」
「おいおい…馬鹿言ってんじゃねぇよ…俺は結構一途な方なんだぜ?」
「欲に溺れる堕天使が何を言う。…そもそも普段はお前、私にモーションかけてるだろうが…議論は時間の無駄だ…この場で一戦交えるか?アーシアが欲しかったら力づくで奪うんだな…」
「良いぜ?お前とは一度やり合ってみたかったからな…」
私はその場から立ち上がった…
「馬鹿じゃないのあんたたち?…いい加減にしないと引っ掻いて黙らせるわよ?」
「怒るな黒歌、冗談だよ…」
私は腰を下ろした……ふむ、即興コントはやはり受けが悪いのか…?
「ヒヤヒヤさせないでくれ、全く…」
「いや、サーゼクス…お前もさっき私と即興でアザゼルを嵌めたろ?なら、このノリも分かると思ったんだが…」
「いや、分からないよ…二人とも目が本気だったからね…」
「そりゃ、こういうのは本気でやらねぇと面白くねぇだろ?」
「先程は私も参加したし、分からないでもないがもう少しおふざけだと分かる範囲でやって欲しいね…」
「…悪かった、じゃあそろそろ続きを…どうした、グレイフィア?」
「給仕なら私がやれば…何もアーシアにやらせなくても…」
「まだ納得してなかったのか?…あのなぁ…さっきも言っただろう?お前、当日は間違い無くサーゼクスの護衛として出席するんだからこの場で席を外すのは可笑しいだろうと。」
「…だって…」
……メイドとしての矜恃か、それとも子供のアーシア一人にこの頭数の飲み物を用意させた事による罪悪感か…グレイフィアの場合、両方か。
「そう言えば、私じゃ駄目だった理由は何なの?」
黒歌から有り得ない疑問が飛んで来て危うく紅茶を吹き出しかけた…おいおい…本気で言ってるのか?
「…気付いてなかったのか?…お前、立場上会談には参加出来なくても、襲撃の可能性を把握している以上、どうせこっそり来るつもりだろ?…小猫がいるし、何だかんだリアスたちに情が移ってるみたいだしな…なら、当日の私たちの動きを知らせておいた方が良いだろう?」
「あー…そういう理由だったの「理由はまだある」えっ?」
「サーゼクス。」
「全く…こちらにも予定というものがあるのだが「こうなっては仕方ないだろ?早く言ってやってくれ」…黒歌、正式な発表はまだ先だが、君に良い報せだ…君の指名手配は先日、解除された。」
「えっ…ええええ!?」
……この話を聞かされた時私も本当に驚いた…黒歌が当日暴走する可能性があったため、サーゼクスに相談していたのだが、まさか黒歌の手配が既に解除されていたとは思いも寄らなかった…もう少し時間がかかると思っていたが…
「…とまぁそういうわけだ…手配が解除された以上、お前を戦力に組む事が出来るようになったから、参加させたわけだ…とはいえ今のお前にはどうでも良い事だな…こう言おう…喜べ黒歌、お前はもう何時でも妹と一緒に暮らせるぞ。」
「本当に…?本当に私は…もう…?」
「ああ。私から断言しよう…君はもう罪人じゃない。」
「やった!これで私は白音と皆で一緒に暮らせるにゃ!」
「良かったな…ん?皆?」
小猫と二人で暮らすんじゃないのか?
「黒歌お前…小猫と二人で暮らすんじゃ「何言ってるにゃ!私はあんたの家族にゃ!」お前と言う奴は…」
全く…この狭い部屋に更に人数が増えたら生活に支障が出るぞ…こうなるといよいよ新しい住居を探さないとならないな…人間界に残るか、それとも冥界に行くのか…さて、どうしたものか…