「話を戻す前に言っておきたいんだが…そもそもお前ら私を信用しすぎじゃないか?私は、嘗ての、三勢力の戦争中に突然現れた、得体の知れない生き物だぞ?」
そう言うと三人が顔を見合わせる…頼むからもう少し疑ってくれ…現状敵はお前らの身内にもいるんだから…
「…では、先ず私から言わせて貰おうかな?…当時の私たちの君への共通の印象としては…魔力はほとんど感じられないのに何故か強者の風格を漂わせ、どの勢力の誘いにも乗らず、近寄ってくる者を片っ端から基本的に殺さず、打ちのめす謎の戦士…今の若手は単に魔力等、自分たちの身近にある力を感じ取れないだけで弱者だと決め付けがちだが…当時、戦争に参加して他勢力の実力者を見て来た私たちにはハッキリ分かっていたよ…君は強く、気高く…」
「何を…言っている…?」
「そして…悪人では無い、と。」
「馬鹿馬鹿しい…実力云々はまだしも、見ただけで私の性格まで分かっただと?ふざけた冗談だ…」
「何故分かるのかと聞かれても分からねぇな…ただ、俺も、サーゼクスも…お前はただ不器用なだけの奴にしか見えなかったんだよ。…後、付け加えるなら俺はすげえ良い女だと思ったぜ?」
「お前な…私より良い女なら堕天使勢にも沢山いるだろ…」
「私はまた違う意見ですね…私が感じた貴女への印象は一つだけ…覚えてない?…当時、死にかけていた私を救ってくれたのは貴女なのよ?」
「……全く…覚えてない…」
私は頭を抱えた…原作に関わりたくないと言っていたのは一体何だったんだ…?私はもう原作開始前からやらかしていたのか…
「私はそもそもその頃の事を知らないからね…でも、私からしたらあんたは日常生活がだらしなくて、何時も何か問題に巻き込まれて、一緒にいたら面倒臭いって分かってるのに放っておけない…そんな、素敵な家族。」
「……お前それ、最後以外はほとんどただの悪口だろ…」
「つまりだね、これらの事から…私たちには君を疑う理由が全く無いんだ。」
「…主観ばかりじゃないか…もっとマシな理屈を言えよ…もう良い…長い付き合いだし、どうせ今更お前らが私を疑うとは微塵も思ってない…で、何で突然こんな話をしたかだが…お前らにもう少し身内を疑う事を覚えて欲しいんだよ…特にアザゼル。」
「おい何だよ、いきなり「忘れたのか?戦争終結してから表面上は今まで大した問題は何も起こらなかったのに、今年に入って私が巻き込まれた事件…アレをやったのは堕天使だったろう?しかもお前の命令ならまだしも完全な独断…お陰で私はこんな警戒をする羽目になってるんだぞ?」……」
兵頭を助けに行ったのは結局私の意思だ。だが、そもそもあいつらが余計な事をしなければ私は動かずに済んだ。…原作開始のターニングポイントだから起こらない可能性自体ゼロで完全に八つ当たりだが、正直文句は言わないとやってられない。