「…死ぬ気になれば…何とでもなるものだな…」
「私…戻れたの…?」
「私の目が確かなら…お前はもう化け物の姿はしていないな…」
「どういう事…一度覚醒したらもう戻れないんじゃないの…?」
「半覚醒…と言ってもお前は知らないか…簡単に言うと一部のクレイモアは覚醒寸前、若しくは完全覚醒した直後に戦士としての姿に戻れる事があるんだ…」
「一部…?なら、条件は?知ってるんでしょ?教えて…?」
「……さあな、私にも良く分からない…」
半覚醒を出来る者の条件は自分の親しい者…特に家族の妖魔の血肉を取り込んでいる事…と、言われている…戻れるかは私にも賭けだったが、こうして戻れた以上オフィーリアもそうだったのだろうか…伝えない方が良いだろうな…今この場では…原作に有ったこいつの過去を見る限り…こいつには刺激が強過ぎる…
「ちなみに、お前の世界にいたクレアも半覚醒者だ…私はつい最近そうなった。」
「そう…」
お前が、原因でな…
「ねぇ?礼は言わないわよ?」
「要らん…お前何処かの勢力に所属しているか?」
「冗談でしょ?せっかく組織から解放されたのに…」
「だが、その格好じゃ何処にも行けないだろ?サーゼクスに連絡する…あいつなら悪い様にはしないさ…そのまま保護してもらえ。」
今のオフィーリアは覚醒した際に服も甲冑も駄目になってしまい裸だ…これではもう何処にも行けない…
「貴女がどうにかしてくれるんじゃないの?」
「それこそ冗談だろ?もう私に帰る場所は無い…何処に連れて行けと言うんだ。」
「大体、死にたいってどういう事よ?家族がいるんでしょう?」
「お前に色々言っといて何だが、私も結局覚醒者になるのが怖いのさ…だが、化け物になるのが怖いのでは無く、私は家族や仲間を食ってしまうのが怖い…」
「そう…。」
「サーゼクスに連絡する…後の事はあいつに頼れ…私が知っている事は全部あいつに話した…半覚醒について詳しく知りたいならあいつに聞いたら良い。」
「私が彼に何かするとは思わないの…?」
「思わない「何でよ?」お前、もう一回覚醒者になりたいか?半覚醒状態になったら例えベテランの戦士だったとしても…限界はもう自分では分からなくなる…」
「……もう戦うなって事…?」
「出来ればその方が良いだろうな…大丈夫だ…お前なら、すぐ他の楽しみが見つかるだろ…私は…昼間のあの店でお前が見せた笑顔は本物だと思っている…」
「馬鹿ね…」
「これでも昔はもっと冷血だったんだけどな「昔って…貴女何時からこの世界に?」知りたかったらサーゼクスに聞け…あー…サーゼクスか?」
『君は今何処にいるんだ!?突然君がいなくなって今も皆君を「オフィーリアを捕まえた」…本当なのか?今、何処に…?』
「駒王町近辺の山の中さ。」
『成程…なら、すぐそっちに「こいつはもうお前らにも私にも危害は加えない…だから…そっちで保護してやってくれ」…君が言うなら彼女を信じても良いが…彼女が危険なのには変わりない…君が監視を「無理だな」……何故かな?』
「私は…もうそっちには帰らない。」
『何を言っているんだ!?』
「何れ来る筈だった別れを早めようと思ってね、とにかく早くオフィーリアを迎えに来てやれ…じゃあな、今までありがとう…サーゼクス。」
『待つんだ!テレ…』
電話を切り、放り投げ、落ちてくる携帯を剣で断ち割り、破壊した。
「どういうつもりなの…?」
「何がだ?」
「何故私を助けたの?」
「…そっちか。お前を助けたわけじゃない…お前をそのまま放っておいて家族が食われるのは嫌なんでね。」
「じゃあ、何でその家族から離れようとしてるの?」
「質問が多いな…私にはもう無理なんだ…あいつらを食ってしまうのが怖くてね…」
「……」
オフィーリアが黙り込む…潮時か…そろそろあいつらも場所を把握してる筈…
「じゃあな…私はもう行く…後はサーゼクスに聞け…お前の剣…貰っていくぞ?もう必要無いだろ?」
自分の剣とオフィーリアの剣を背負うと背を向けた…
「ねぇ?」
「…何だ?これで最後にしてくれよ?あいつらが来てしまう…」
「貴女…これからどうするの…?」
「…そうだな…何も考えてないが…いっそ何処かの勢力に喧嘩でも売るかな?…いや、お前が私を殺してくれてたらこんな事考えないで済んだんだけどな…」
「何よ…じゃあ剣を返しなさいよ…今なら勝てる「無理だ…お前気付いてないだろ?」何をよ…!」
「お前はもう戦えない…戦うのが…いや、私と戦うのが怖いから。」
「……ムカつくわ…早く行きなさいよ…」
「お前が呼び止めたんだろ…じゃあな、オフィーリア…」
「そこは…またな、とかじゃないの?」
「私とお前は…もう会う事は無い…永遠にな…戦いを忘れて…普通に生きてみろ…オフィーリア…」