「なぁ…そうやって見詰められると食べにくいんだが…」
「ごめんなさい…つい…」
あれから三日程経過したがまだ私はこの部屋から出られない…中身が変わったとはいえ、一応復活した事実をさっさと受け容れて欲しいんだが…私も早く身体を慣らしておきたいからな。
「でも不思議ね…」
「何がだ?」
「見れば見る程、貴女はあの子に似ている…見た目の話じゃないのよ?仕草や口調とかね…」
「似ていて当然だな…あいつは初め、自分を私に似せようと努力していたからな…」
あいつはあいつにしかなれないのにな…今は…似ている…程度で済んでる以上、演じるのは止めたのか。
「でも、やっぱり違うところがいくつか…特に…」
「?…何だ…?」
オフィーリアが私の顔を両手で包む…
「あの子はこんな風に自然には笑えなかった…」
「…私があいつに関わったのは短い間だったが…それでも分かる事はあったな…あいつは何があっても笑顔が浮かんでしまう私よりずっと感情豊かだったよ…その癖最後の最後まで笑う事は無く…笑うのが下手くそだった…」
「…ッ…ごめんなさい…食事の邪魔したわね…私はもう行くからゆっくり食べて…」
オフィーリアが立ち上がり背を向ける…
「オフィーリア。」
「何かしら…?」
「…そんなにあいつが気に入ったのか?」
「……いいえ…嫌いよ…殺したくて…殺したくて…堪らなくなる程に…」
オフィーリアが部屋を出て行く…嫌い、ね…
「…じゃあ…何でそんなに声が震えてる?」
私は自分の仕事をするためにいるだけだ…こういうのは専門外だな…私はもう別に身体を返して欲しいとは思っていない…戻ってやれるなら戻ってやりたいが…
「下手に潜ると…私も帰って来れない可能性があるな…」
あいつが何処まで潜ったのかは分からん…はっきりしてるのはあいつを引っ張るのに失敗したら…次は恐らく私の意識は浮上しない…本当にこの身体は抜け殻になってしまうだろう…今この状況自体がイレギュラーなのだ…
「…ここにこうして出て来てしまった以上、最低限の事はしてやる…だからさっさと目を覚ませよ?テレサはもう私ではなく…お前なんだからな?」
取り敢えず食事を再開しよう…こうやってまともな量の食事をするのはクレイモアになってからは初めてか…だが、意外な程食べるのに抵抗は無い…味も悪くない…オフィーリアは料理が上手いのか、意外な才能だな…最も食べさせたい相手は私ではなくあいつなんだろうが…不憫な奴だ…そもそもクレイモア同士で恋愛など無理だ…それぐらい分かっていると思うんだがな…