「後でそっちに行くわ。」
「…ああ。」
フリで顔を近付けただけで引っぱたく程、過剰な拒絶をする訳だから、仮に私といた所でそういう事にはならない…か。
「そんなわけ無いだろう…」
テレサの部屋にあるソファに触れる…柔らかい…私には合わんな…
「すまん…」
カーペットを剥がし、床に剣を刺し、その刀身に寄りかかり座る…
結局あの後は試合を続けること無くさっさと終わらせた…オフィーリア自身は明日もやる気の様だが…私からしたら二週間で本格的にやっても仕方無いのでほぼ慣らしも終わった今、あまりやる必要は無いように思う…
「ッ…あー…成程…この身体になってからは初めての経験だな…」
空腹感…これが半覚醒の影響なのか…
「わざわざ作らなくても良いと言っているのだが…」
オフィーリアがこの後着替えてわざわざ飯を作りに来ると言う…中身が違うのは理解してる筈だが…何であんなに嬉しそうなんだかな…さっき言った事を本当に理解してるのか?
「来たわよ…あら?貴女…」
「見ての通りだ…あいつやお前と違って私は習慣を捨てれていなくてね。」
「…まっ、仕方無いんじゃない?取り敢えず食事の用意するわね?」
「手伝おうか?」
「…やった事あるの?」
「あいつの料理の知識はあるが私はやった事は無いな「なら、座ってて。」…分かった。」
オフィーリアの料理をする姿を眺める…
「…ねぇ?そんなに信用出来ない?変な物入れたりしないわよ…少なくとももう何度か食べてるわよね?」
「そんなつもりは無かったが「さっきの貴女のセリフを返す事になるけど…自分で気付いてないの?貴女のそれは、何の気なしに見てるとかじゃなくて…余計な事をしないように見張ってる、なのよ…」…分かった、向く方向を変えよう。」
立ち上がり、剣を刺し直し、座る…テレビがある様だが…特に見たい物は無い…というか、あいつもあまり興味は無かった様だ…
立ち上がり、近くの棚から本を取り出す…この本、あいつはもう読み終わってる様だな…一ページ目を見た時点で大体のあらすじからオチまで浮かんで来た…本を閉じた。次の本…これも読み終えてるな…割と本を読む方だったのか?さっさと閉じ、剣を刺している所まで戻る…
「それにしても貴女…着替えないの?」
私の今の格好は甲冑を外しただけ…この服、黒歌が縫ってるのか…結構器用なんだな…
「面倒でね…というか、お前が着てる服に至ってはあいつの服じゃないのか?しかも下着は身に付けて無いだろ?」
「…良いじゃない…別に…」
「なら、私も言われたくないな。」
そこで会話が途切れる…私からは別に話題は無いからな……いや、あったか…
「何でお前も床に座るんだ?お前はもう、癖は抜けてるんだろ?」
オフィーリアは私から離れた位置の床で、剣こそ刺して無いものの座り込んでいる…
「別に良いでしょ。」
それきりまた会話は終わる…今更こいつを警戒するのも馬鹿らしい…やる事が無い以上寝てしまうか…
私は刀身に軽く体重を預け、目を閉じ…寝ても大丈夫だよな?このまま意識がまた沈んだりしないよな…?…大丈夫だよな…?しばらく起きてはいたもののやがて私は眠りに就いた様だ…