「昨日の勢いが無いわね!どうしたのかしら!?」
オフィーリアの剣を受けとめる…漣の剣は使っていない…力任せ一辺倒の剣だが、仮にも一桁ナンバー…剣の扱いはかなり上手い…
だがな…
「なっ…!?」
「悪いな…これでも、私も一桁ナンバーなんだ…簡単には負けられないな。」
それまでして無かった妖力解放を行い、オフィーリアの剣を弾き上げる…無防備になった腹を蹴り飛ばした。
「ぐっ…!」
モロに食らい、怯むオフィーリアに追撃…さて、一つやってみるか…!
「嘘っ!これって…!?」
「ミリアの様には行かないが…」
妖力解放をしての高速移動により、残像を生じさせ、相手を惑わす技…あいつの記憶から読み取った…クレアと仲間であった戦士…幻影のミリアの幻影を再現してみた…この技…相手が妖魔や覚醒者、クレイモアで無くても使えるが燃費が非常に悪い…最終的に本人は妖力解放無しで使える様になった様だが私には出来そうも無いな…
「どうだ?お前はミリア本人の幻影を見た事はあるんだろう?…あいつの記憶にあった物を再現してみたのだが…」
「そうね…悪くないわ…もしかしたら何れ本人にも迫れるかもしれないわよ?」
「それは光栄だな。」
オフィーリアの剣は残像を避けて真っ直ぐこちらに向かって来る…
「本物はこっち?」
「やっぱりバレるか…一応何で分かったのか聞いていいか?」
「ミリアの動きは当然ながら幻影とほぼ同じ…でも貴女は幻影と動きが明らかに違う。」
「そうか…やはり私には向いてないか。」
「そう謙遜した物でも無いと思うけどね。」
オフィーリアが力をかけて剣を押し込む…私は力を抜いて、倒れ込んだ…
「ちょっ!」
「お前アクシデントに弱過ぎないか?あいつに負けたのも懐に入られたのが原因みたいだしな。」
前のめりに倒れ込むオフィーリアを地面に背中を付けながら腕を掴み、腹に足をかけ、投げる…変則的ではあるが巴投げの体勢に近いだろうか…
「痛っ!?」
受け身もろくに取れないまま、オフィーリアが地面に叩き付けられた。…今回の襲撃を行う連中にこんな攻撃をする奴はまずいないだろうが…まあどんな状況にも対応出来る様にしておくのは良い事だろう、うん。
「さて、仕切り直しだな?」
私が立ち上がりオフィーリアにそう声をかけると、向こうも立ち上がった。
「そうね…それにしても貴女、ある意味あの子以上にめちゃくちゃね…」
「私は妖力による相手の動きの先読みしか出来ないからな…取れる手は何でも取るさ。」
そう言いながら校舎の時計を見る…おっと。
「オフィーリア…そろそろ気の早い生徒が来るだろう…ここで止めるぞ?」
「あら?もうそんな時間?…仕方無いわね…引き上げましょう。」
剣を背中に背負い、旧校舎に向かう…
「お昼は何か食べたい物はある?」
またこいつが作るのか…
「選り好み出来る程食材あったか?」
「サーゼクスからいくらか貰ってるし、何なら買ってくるわよ?」
「……すぐ出来るもので良い。」
「張合いが無いわね…」