オフィーリアと別れ、部屋に入り、座る…昼まで数時間はあるな…
「……」
特にやる事は無い…本来なら私は用務員の仕事があるんだろうが、今の私に出る義務は無い…私がいない場合、誰がやるんだろうな…基本的に何も無ければあいつは毎日出勤していた様だが、あいつが出れない日は誰が?…兵藤一誠を助けた日は黒歌が代わりに出ていたようだが、今の黒歌には無理だろう…
「どうでも良いか…」
私には関係の無い話だ…
「そう言えば貴女、出かけたりはしないの?」
結局退屈になり、本棚から適当に本を引っ張り出し読んだ(良く考えたらあくまであいつが読んだ時の記憶が朧気にあるだけで私は読んでないからな)昼になり律儀にやって来たオフィーリアから質問が飛んで来る…
「私、というかあいつは家が無くなる前からこの近辺に住んでいたからな…」
「そう言えば…貴女は迂闊に知り合いに会えないのよね…」
頷く…あいつが関わった相手の記憶は当然あるが…別人の私が接触して何らかの問題が起きても面倒だからな…
「一応サーゼクスからは魔王や、今回の会談にやって来る中で貴女の知り合いに関しては貴女の事情を話しているそうよ…あの子たちを除くけどね…」
「リアスと兵藤に木場の三人は何とかなるが、姫島と塔城に関しては確実に面倒事になる…」
部屋に乗り込んで来られても私にはどうしようもない。
「後、あの時間を止めちゃう子…」
「ギャスパーか…あいつも旧校舎にいるようだが会ったのか?」
「ええ…すごいのね、あの子…私まで止められるなんて…」
オフィーリアは止められたか…あいつの心配は杞憂だった様だな…ん?
「あいつは確か引きこもりだと聞いていたが…」
「既に旧校舎内なら行動出来るようにはなってるみたいね…だから、あの子は会談に出るつもりみたい…良かったわね、仮にあの子が出て来なかったら最悪私たち二人とも止められて終わりだったわ。」
「そうだな…そう言えばあいつはリアスたちについて行かなかったんだな…」
「まだ旧校舎からは出れないって。ちなみに遭遇しても良いように貴女の事は話してあるから…で、そのギャスパーから伝言…」
「ん?「テレサさんに会えたらありがとうと伝えてください…腹は立ちましたけど…でも、貴女のお陰で少し勇気が出ました…だ、そうよ?」それは私に向けた物では無いな…」
「ええ…出来るなら貴女から直接伝えて。」
「あの馬鹿なら多分、この場で聞いてるだろうよ。」
「……起きてるの?」
「恐らく…私を通して色々見聞きしてるだろう。」
「戻って来れないの?」
「本人にその気があるなら今すぐにでも身体を返すが…今の所戻る気は無い様だ…」
「そう…もう戻らないつもりなのかしら…」
「戻りたくないとは言っていたな…」
「それなら戻るまで貴女がその身体に「いや、この一件の最中に私は精神の奥底に戻るか、追い出されるだろう…つまりその時までに奴がこちらに戻らなければそれで終わりだな…戦いの中で動けなくなったらどういう扱いを受けるか想像はつくだろう?」…そんな。」
「それともお前一人で守ってみるか?」
「…守るわ。誰にもその身体は渡さない…!渡してたまるものですか…!」
「落ち着けオフィーリア…妖力が漏れてる。」
「あっ…」
「不安になって来たんだが大丈夫か?守るのは勝手だがお前が覚醒したら話にならないぞ…次も戻れるとは限らんしな…」
完全覚醒した場合、仮に理性が一時的に残ったとしても妖力の調整が出来る者がいなければ元には戻れない…やがて、強烈な飢餓感と全能感になけなしの理性は消し飛ばされるだろう…
「気を付けるわ…それじゃ、私は行くわね…夜にまた来るから…」
「ああ。」
来なくていいんだがな…オフィーリアが部屋を出て行くのを見ながらそう考えていた。