「余談になるが、同性である以上に私たちはそもそも子供も作れん…そういう身体なんだよ。」
「本当に救いが無いわね…」
「同性に走るのではなく外で男と交わろうとする奴もいたようだが…お前も知っての通り、この身体を見て勃つのは普通、一種の変態しかいない…それ相応に嫌な思いをした事だろう。」
「最初の頃は男の戦士がいたんでしょ?」
「…それも聞いてるか。ああ、いたようだ…形はどうあれ、一応…後に女の戦士と結ばれたのもいるらしいな…ただ、男の戦士が全盛の頃は女の戦士自体が少なかったしな…そうでなくても先ず結ばれない理由がある…」
「何?その理由って…?」
「単純だ…男の戦士にとって性行為より妖力解放の方がより強く…しかも手軽に、快楽を感じられる…つまり女を欲する理由が無くなってくる…で、快楽に抗えなくなるから、どれだけ精神力が強い奴でも軈て覚醒する。」
「……」
「大体、戦士になった時点で我も強くなる…いくら見た目が良くても、ただでさえ気の強く、自分の思い通りにならない同僚の女としようとする必要も無いだろう…女が欲しくなったら、人間の女を力で屈服させて襲えば良いとか考えるのは道理だ…で、どうせヤッてる最中に覚醒する。」
「人間に危害を加えた戦士は粛清されるって聞いたけど…」
「そんな掟機能しないだろうな…女性型戦士よりずっと早く覚醒するから手が足りなくなる…」
「……」
「まあ、こんな所で良いだろう「ねぇ?」何だ?」
「その…結ばれた…男の戦士と女の戦士って…」
「あいつから聞いてないか?私もこの組み合わせしか知らないが…No,1のリフルとNo.3のダフ…」
「それって確か…深淵の者とかって…」
「深淵の者、西のリフル…初期の女戦士の中で、最も早く覚醒した者らしいな…詳しくはあいつの記憶でしか知らないが…私も噂を聞いた事はあったよ…」
「……さて、こんな物で良いだろう…」
私は床に置いていた剣を掴み、着ていたパーカーを脱ぎ、洗濯カゴに入れた…
「えと、何してるの?」
「寝るんだよ。」
黒歌が戻したのだろうカーペットをまた剥がすと剣を床に刺した。
「あっ!ちょっと「おっと…説教は勘弁してくれ、私はあいつやオフィーリアと違って布団やベットで寝れなくてね」…もう…」
刺した剣の腹に背を預け、目を閉じる。
「おやすみにゃ、テレサ。」
「おやすみ、黒歌。」
黒歌が部屋を出て行く…恐らく自分の部屋で寝るんだろうな…ん?戻って来たぞ?
「よいしょ…」
黒歌のそんな声と共に床の上に何か乗る音…私は気になって目を開けた。
…私の横に黒歌が横たわっていた…身体の上に毛布をかけている…
「いや、お前は床で寝る事無いだろう?」
「別に良いでしょ…それともダメ…?」
「……構わないがもう少し離れろ…剣の近くだと斬れてしまうかもしれないからな…」
「分かった…」
黒歌が立ち上がり、私から少し離れた床に横たわり、毛布をかけた。それを見ながら私はまた目を閉じた…