震える手で携帯を弄り、目的の人物に電話を掛ける…頼む…!出てくれよ…!
『もしもし?どうした、テレーズ?…悪ぃ、俺、今忙しいんだわ…まだ、お前の身体の作成に時間かかってて「アザゼル…」…マジでどうした?そんな深刻そうな声…いや、待て。お前…もしかして…!』
「私はテレサだ…アザゼル…」
『お前…どうして「すまない…あいつは今寝ている…何故今になって私が主導権を握れてるのか分からないが多分、私が今表に出れてるのは一時的な物だ…詳しく話してる時間は無いんだ…すぐ、本題に入らせて貰いたい」…そうか…で、何の用なんだ?』
「お前に一つ、頼みがある…」
『…成程な…俺も考えていたし、それぐらいなら出来無くはねぇだろうよ。』
「なら頼む『待て。』何だ?」
『出来無くは無いが…俺は少なくともお前に言われるまでやるつもりは無かった…理由は二つ…多少とは言え、見た目に変化が訪れるからどんな影響があるか分からねぇのと、もう一つは…あいつがそれを望んでいるか分からねぇからだ…テレサ、お前はテレーズに許可は取ってねぇな?』
「ああ『なら、勝手に俺たちがそれをやる事が本当にあいつの為になんのか?』…私はあいつに幸せになってもらいたい…そう考えたらいけないか?」
『何でそこまでする?』
「あいつは…私にとって憧れの存在だ…本当なら身体を共有するのではなく別の人物として出会いたかった…何も今更、私を選んで欲しいわけじゃない…私も他にかけがえの無い相手を見つけてるからな…ただ…人としての幸せを掴んで貰いたい…どうか…私の頼みを聞いて貰えないだろうか…?」
『……良いだろう…さっきも言った通り俺も考えていたからな…最も…俺がその方が楽しめるって理由だからだけどな…』
「あいつはお前を割と気に入っている…あいつだって綺麗な身体でお前と繋がりたいと、きっと思う筈だ。」
『…お前の言っている事は推測でしかねぇな…そうだったら俺も嬉しいけどよ……まぁ、良いわ…請け負うぜ。』
「ありがとうアザゼル…では、私は眠る…」
私は電話を切り眠りについた…
夜になり漸くアザゼルが布に包まれた身体を携え、やって来た…
「遅くなって悪ぃな…注文の品だぜ。」
布に包まれている為全容の見えないそれを見ながら私は黒歌に言った。
「黒歌…やってくれ…」
「本当に良いの?…正直言うと成功するかは「良いさ…私はもうお前を信じた…例え失敗しても私も、あいつも…お前を恨まない。」
「分かった…やるわ。」
黒歌が目を瞑り、何事かを呟き始める…ボソボソ話しているせいか、内容は聞き取れない…だが、少しずつ私の意識が上に上がっていく感じがする…比喩表現として正しくは無いのだろう…だが、私にはそれしか表現出来無かった…
軈て、私は目の前が真っ暗になり、何も分からなくなった…