「お前…兵藤に何を言った?」
「…昨日は普通に二人をどうにかするよう頼んだだけだったんだけど「今日は?」…やっぱり渋ってたからやる気を出させる為に渾身の喘ぎ声を電話越しに…ごめんなさい…まさかここまでやるなんて…」
昼になり弁当を食おうとしてたらドアをノックされ、開けると良くあの二人を追っかけてる女子の内の一人が立っていた。…弁当をここで食おうとしてたのかと思えばそれもあるが、少し違うらしい…部屋に入れてみるとこう言われた。
『今日、あいつらの姿を見かけないんですよ。私、あいつらとクラス違うんで知らなかったんですけど聞いたら、朝はいたみたいなんですよ。いないならいないで平和で良いのは確かなんですけど…何か、気になって…』
…既に転入し、兵藤と同じクラスになっているアーシアに確認した所、確かに朝は兵藤も含めて三人ともいたらしい…私の方も嫌な予感がした為、渋るオフィーリアを引っ張り、その女子にクレアを任せて探しに来たところ…
「完全に気絶してるな…」
三人は体育館の裏で傷だらけで倒れていた。…推測しか出来ないが…
「…多分、兵藤が呼び出して注意したら二人が反発してこうなったんだろうな…」
「じゃあ…やっぱり私のせい…?」
「お前からのご褒美が欲しかったのか、お仕置きが怖かったのかは知らんがな…」
「……」
「まっ、ここまで結果を出したんだ…責任は取れよ?」
「それは当然だけど…この状況、どうしたら良いのかしら…?」
「ここまで私たち以外、誰も発見していないのが既に奇跡みたいな物だろうな…」
最も生徒がこの光景を見る分には放置する可能性はあるが…
「一番穏便に済ますならアーシアを呼んだ方が早いが…」
アーシアは兵藤を好いている…間違い無く協力はしてくれる…問題は…
「こうなった理由…答えられる…?」
「……」
アーシアはクレア程では無いが、それなりに無垢なのだ…あまり下世話な話をしたくない、というかこの光景を見せたら確実に泣かれる…
「放置したら不味いわよねぇ…」
「放っておいても死にはしないだろうが、教師が見付けたら騒ぎにはなるな…」
やむを得ん、か…私は携帯を取り出した。
「アーシアにかけるの?」
「ああ…他に方法は無い。」
取り敢えずオフィーリアを用務員室に帰らせ、アーシアに電話をして呼び出す事にした。
「一体何があったらこんな事に…!?」
「んー…そうだな…男はな、普段仲が良くても譲れない物があってな…たまには殴り合いの喧嘩もしたくなるもんなんだ…」
「そんなんじゃ納得出来ません…!大体、イッセーさんはともかく他の二人は普通の人間なんですよね…?」
「…こいつらは妖力解放していない素の私たちに追随出来るからな…今の兵藤とならまともに殴り合い出来ても別にそれ程不思議じゃないんだ…」
「……」
「とにかくこの三人をこのままにしておくのは不味い…何とか治してくれないか?」
「…分かりました「アーシア?」はい?」
「男には女に語れない事情って言うのはあるものさ…逆も然りだろう?」
「はい…」
「最も…お前が本気で兵藤と一生付き合っていきたいなら…躊躇する必要も無いがな。思いっきりぶつかって行けば良い。」
「でも…それだと私は…」
「良く考える事だ…クレアには私の為に転生などチャンスがあってもするなと言っているが…お前はもう自分の道は決められる歳だ…愛する男に合わせたいなら私も反対はしない。」
「……」