「…で、アーシアに治してもらった後、ここに運んで来たと。」
私は担いでいた三人を旧校舎の私が前に住んでいた部屋の床に寝かせた。
「他に場所があるか?」
「……無いわね…」
あの後アーシアに三人を治療させてから教室に帰し、ここまで三人を運んで来た。外を通り、呼び出したオフィーリアに窓を開けてもらい、そこから侵入したが…校内を通るよりマシとはいえ、良く見つからなかった物だ…
「全く…お前が動くと本当にややこしい事になるな。」
「あら、言うじゃない。そりゃ確かに面倒をかけたとは思うけど…昨夜、クレアにバレないように二人をどうやって排除するか計画立ててた奴のセリフとは思えないわね…少なくとも貴女がしようとした事よりは穏当な結果になったと思うけど?」
まあ、あの時の私が動くとそれなりに二人には大きな怪我をさせてしまっただろう…私が冷静さを欠いていたのは確かだ…
それを思えば、個人的な理由で普段仲の良い男子生徒三人が喧嘩をして怪我をした…最近は三人揃う所をあまり見なかったが、この三人の仲の良さを私は良く知っている…この程度で仲違いをする事は先ず無い。…学校側が事態に気づいたとしても、盗撮で退学にならないような学校だ…処分は無い、若しくは軽い…怪我はそもそもアーシアが治してしまった…
つまり、ここで酷い目にあった奴はいないのかもしれない…だが…
「……お前のやり方は好かん。」
私はイラついていた。これが単なる言いがかりに近いのは分かっていても…やはり認められない。
「…そっ。まあそれは仕方無いのかもね。で・も!これが私なのよ。」
「……今更お前に何を言っても無駄なのは分かっているさ…これは私自身の価値観の話だ。」
「そう…ところで聞いていいかしら?」
「何だ。」
「貴女が気にいらないのはテレーズと一緒に暮らしているのに兵藤一誠を誘おうとしている事なのかしら?」
「……」
「仮にそうなら私も貴女が気にいらないのよ。」
「何がだ「貴女、あの三人に答えは出した?」…突然何を言い出すんだ?お前には関係無いだろう?」
「そうね、少なくとも私には何の関係も無い。私はもうテレーズを選んだから。」
「なら「でもハッキリさせておきたいのよね。貴女黒歌たちと関係を持つようにはなったんでしょ?」…そうだな。」
「貴女なりに責任は取ってると言えるのかもね…三人は今のところそれで満足してるみたいだし。」
「何が、言いたい…!?」
「…筋が通らないって言ってんのよ。アンタ、黒歌たちに内緒でアザゼルとライザーの二人とも関係を持ってるでしょ?」
「なっ!?」
何で、知っている!?
「三人は今更別に自分たち以外に貴女にそういう相手がいてもそんなに文句は言わないでしょ。貴女とシているだけで今は幸せみたいだし…だけどね、三人に黙って関係を続けてるのは論外じゃない?」
「…お前には関係無い…!」
「そうね。でも、だからこそ言いたいわけ。貴女に私の事で文句言われる筋合いは無いってね。」
「私は…何も言ってない…!」
「じゃあ何時までも私を睨んでんじゃないわよ!答えの出ない苛立ちを私にぶつけんな!」
胸ぐらを掴まれ、そう怒声を浴びせられて私は漸くイラつきが引いていく。
「……クレアを待たせてるわね。私は先に戻るわ…気持ちが落ち着いたら戻って来なさい。」
そう言ってオフィーリアは私から離れ、部屋を出て行った。