『…で、何で私に電話して来た?私にはまるで関係無い話なんだが?』
「いや、そのな…」
私は兵藤にはああ言ったものの、いざ話すとなると急に尻込みしてしまい、取り敢えずテレーズに電話をかけていた。電話の理由を説明すれば、先の返事が返って来た…真面目に聞け!とは言えないな…私も同じ立場なら同じ様な返事を返してしまっただろうからな。
『仕方の無い奴だ…そもそもな、お前が時々二人とヤっているのに最初に気付いたのは私でもオフィーリアでも無いからな?』
「まさかそんな…嘘だろう…?」
『現実を教えてやる。…最初に気付いたのは黒歌だ。私たちが知っていたのは黒歌の方から私たちに相談して来たからだな。』
「そんな…」
『お前らの関係性が関係性だからな、黒歌も別に二人と関係があるのは怒っていなかった…分かるよな?あいつが気にしてたのはお前が何も言わない事だ。』
「だが、何故あいつは私に何も…」
『お前の出自を考えれば分からなくてもそれ程可笑しくは無いが、分からなくても良いわけでは無いな。』
「だから、どういう事なんだ…!?」
『自分たちに隠れて男と寝ている?もしかして自分たちに満足していない?…捨てられるのかも!?…とか思っても仕方無いとは思わないか?』
「しかし、黒歌はそんなに弱くは『そうじゃないからお前に言わないんだろ?』……」
『お前の事だ、連中を裏切った…それで自分が殺されるなら仕方無いとか思ってるかもしれんが、それで済めば良いな?』
「それ以上何があると言うんだ?」
『黒歌に言われた事をそのまま復唱してやる…私たちに何かあったら、クレアとアーシア、それに白音の事を頼んで良い?…だ。』
「なっ!?」
『このタイミングでこんな事を言う理由は一つしか無いよな?このままお前が黙ってたらあいつら自害しかねんぞ。お前を巻き込んでか、お前を残して死ぬのかは知らんがな。』
「それではもう『落ち着け。あいつはギリギリまでお前を待つと言っていたよ…どれくらい我慢出来るのかは知らないが。』私は…!」
『取り敢えず今日はもう仕事に戻れ。大体、全員に言うにしても今日から数日、セラフォルーが仕事でいないんだろ?』
「何で知ってるんだ…?」
『昨日の夜中、人の部屋押し掛けて来てお前に会えないと愚痴って行ったからだが?……ちなみにオフィーリアが敵と勘違いして危うく殴りかかるところだったからな?』
「すまん『謝らなくて良いから奴に伝えておけ。夜中に連絡も無く突然来るな、とな。』分かった…」
『じゃあ切るからな…最近あまり体調が良くないんだ…下らない事で連絡して来ないでくれ…』
「悪かった…ゆっくり休んでくれ。」
身重のテレーズに無理させた事を反省しつつ、電話を切った…
「…取り敢えず仕事に戻るか…後は帰ってから考えるしか無い…」
私は旧校舎の廊下の窓を開け、外に出ると新校舎に向かった…