「…で、色々回った挙句、何で最後に来るのがここなのかしら?」
「いや…私の場合、どうも最近の娯楽には疎くてね「貴女、元は人間でここに近い世界の今くらいの時代に生きてた人って言ってなかった?」…数百年は前だからな。当時、何をして楽しんでたかなんてとっくの昔に忘れたよ。」
「どうだか…」
私はオーフィスを連れて夕方頃まで適当に彷徨いた後、結局、そのまま私の職場の駒王学園・用務員室を訪れていた。
「それにだ、仕方無いだろう?今のオーフィスじゃ、何処に行ってもどう楽しむのか説明するだけで終わるんだから。」
「…それが本音、ね。どうせ貴女が説明下手なだけでしょ?というか、私はもう帰るんだけど?」
「あー…気にするな、この後はオカルト研究部に行くから「もう夕方よ?クレアも帰って来てるだろうし、リアスたちに迷惑かけるぐらいなら家に帰れば良いじゃない」……そうだな。」
「忘れてたのね…寧ろクレアの方が会いたがってるんじゃない?本人は妹が出来て喜んでたし。」
「そうだな…オーフィス、そろそろ帰ろう。クレアがもう帰っている頃だ。」
用務員室の隅で暇そうにしていたオーフィスに声をかけた…予想以上に大人しかったな…
「テレサ…我、もうクレアたちに会える?」
「ああ。もう皆帰っている頃だ…悪かったな、私と一緒じゃあ退屈だったろう?」
正直、オーフィスを普通の子どもとしてすら扱えて無かったな…やはり私に子守りは向いてなかったか…今からでもオフィーリアに頭を下げて…
「テレサ。」
「ん?どうした、オーフィス?」
「…我、今日はテレサと一緒で楽しかった。」
……オーフィスが笑っ、た…?
「……ホントにすごいわね、クレアは…ほんの短時間話しただけでしょうに…」
「そうだな…」
「……テレサ…我、何か変だった…?」
「ん?何がだ?」
「クレアから楽しかったら笑うと聞いた…我の笑い方…変だった…?」
悲しそうな顔でそう言うオーフィスに驚いていると溜息を吐きながら私の背中を小突いたオフィーリアが言った。
「…いいえ。そんな事ないわ。貴女、今とても人間らしいわよ……私なんかよりずっと、ね…」
「…そうだな…お前が学校に通える様になるのもそう遠くないだろう…痛っ…今度は何だ?」
「もっと気の利いた褒め方無い訳?」
「…良いだろう、本人は嬉しそうだしな「クレアと黒歌の苦労が分かった気がするわ」どういう意味だ?」
「貴女が朴念仁だって事よ。」
「……口数が少ないのはテレーズ譲りだ「それは貴女のイメージでしょ?それに、貴女よりは良く喋るわよ?」……」
「テレサ?オフィーリア?」
「「何(だ)?」」
「我、早く帰ってクレアたちに会いたい。」
「…さっさと帰りましょうか。」
「…そうするか。」