結局あの後、何度もオーフィスが席を立とうとするので信号待ちの間にオーフィスを抱き上げ私が席に座り、私の膝の上にオーフィスを座らせるという形に落ち着いた……何か…非常に疲れた…初めからこうすれば良かったな…
オーフィスに小銭を渡し自分で料金を払わせる事にする…私がまとめて払っても良いが、今後の事を考えたら覚えさせておいた方が良いだろう…
「……」
意外と緊張していたのか手つきがたどたどしかったが、特に問題無く小銭を放り込んだ。そのままオーフィスに降りてもらい、私も料金を払って降りる。
「…テレサ。」
「ん?…ああ、成程…ほら。」
先に降りて待っていたオーフィスが私の手に触れて来たのでその手を軽く掴み、繋ぐ…こうして見ると本当に子どもと変わらんな…そう言えば昔は老人の姿だったんだか?……この姿で良かったよ…それで今の様な振る舞いだと厳しい物がある…まあ今の格好もだいぶ目立って…
「……」
改めてオーフィスの格好を見ながら思い出す…今は普通にゴスロリ系のドレスを着ているが、当初はゴスロリ風だったんだよな…というか、上はガウンを羽織っているだけでほぼ裸、見えてはいけない箇所は隠れていたものの、正直同性の私が連れて歩いても面倒な事になりそうな格好だった…
クレアや黒歌の言葉を素直に聞いてくれて本当に助かった…ゴスロリドレスも普段着としては浮くが、元の露出の高過ぎる格好よりマシだ。
モール内の服屋に立ち寄る…今のオーフィスに娯楽品を見せても興味を持つかは分からんから比較的無難な所から行く事にした。
「……」
「オーフィス、気に入ったのはあったか?」
普通の子供服の店舗でも良かったのだが、せっかくだから今オーフィスの着ている様な服を専門に扱った店に来てみた…案外興味津々なのかキョロキョロと店内を見回すオーフィスを横目に、マネキンの着ている服の値札を見てみる……結構値が張るんだな…まあ普段私は散財しないし、これくらいなら払えるが。
「……これ。」
「ん?それか。」
私はオーフィスが指を指した服を手に取る…私はこういうのを選ぶセンスは無いからな…自分で気に入ったのを言ってくれるのははっきり言って助かる。
「このまま買っても良いが、試着してみるか?」
「……しちゃ、く?」
……ん?…ああ…意味が分からないのか…
「悪かった。説明しなきゃ分からないよな…一度着てみるかって事だ。」
オーフィスのサイズは分からないからな…まあこれが本来の姿じゃないだろうから、自分である程度弄れるのかもしれないが。
「……着てみたい。」
「分かった、行こうか。」
試着室にオーフィスを連れて入る…あ…
「それ、脱げるのか?」
確か今着てるのはオーフィスが自分の魔力で作った物の筈…
「…多分。」
「そうか、じゃあ私は外で…どうした?」
出ようとするとオーフィスが服を掴んだ。
「……脱がせて。」
「は?」
「脱ぎ方が分からない。」
……自分で作った服なのに分からない、は無いと思うが…まあ良いか。
意外と脱がすのが難しく、時間がかかってしまった…やれやれ…普段こういうのを良く着てるギャスパーにでも話を聞いておくべきだったか…
「……」
漸く脱がせて一息ついてから思う…これは着せる所までやらないといけないのでは…
……もちろん、オーフィスは着方も分からないらしく苦労して今度は服を着せた…全く…これなら普通の子供服の店に行くべきだったな…