その後もオーフィスが本を読み、そろそろ日が暮れる時間が近付いて来たのでオーフィスを促し、帰路に着き、"それ"を見た。
「ちょっと!何するのよ!?」
「良いから良いから。俺たちと遊ぼうよ。」
二人組の男に路地に追い込まれて行く駒王学園の女子生徒…しかもよりにもよってその顔に見覚えが…昔の私なら放置一択だが…この場にはオーフィスもいるし…
「テレサ…」
「ん?」
「……我、待ってる。」
「……なるべく早く戻る。」
私は片手に持っていた荷物を置き、路地に入って行った。
「止めてよ!誰か!誰かぁ!」
「良いから騒ぐなって!どうせ誰も「さっさと下りろ下衆が」あがっ!?」
女子生徒の上に覆いかぶさっていた男の頭を蹴り飛ばした。
「やれやれ…怪我は無いか…?」
頭を掻きながら女子生徒の方を見る…ふむ擦り傷はあるし、制服も少し破れているが、特に大きな怪我は無さそうだな…
「はっ、はい…ってあれ?テレサさん…?」
「久しぶりだな、最近は訳あって学園には行けてないからな…と、詳しい話は後にしよう…」
さっきの奴が起き上がろうとし、見張りをしていたのか、もう一人の男がこちらに駆けてくるのが見えた…私は着ていたパーカーを脱ぐと、彼女の肩にかけた。
「ありがとうございます「先にここを出ろ、外に女の子がいるからそいつと一緒に待っててくれ」え、でも「早く行け、私があの程度の連中に負ける訳が無いだろ?」分かりました…」
「テメェ…!何勝手な事を「させると思うか?そんなに溜まってるなら私が相手してやるよ」ぎゃああああ!? 」
女子生徒に向かって手を伸ばす男の手を掴み、折る。
「この女…!」
腕を折られた方は私を睨み付けているが、後ろのもう一人は完全に私にビビっている様だ。
「ほら、どうした?喚いてないでさっさと来い。」
「この…!」
奴がもう片方の手をポケットに突っ込み、折り畳み式のナイフを取り出した。
「ほら、どうした!?ビビって声も出ねぇのか!?」
出したは良いが奴は突っ込んでは来ず、そのまま歩いて向かって来る…ハァ…
「…呆れてるんだよ…女一人にナイフを向けて、優越感に浸る情けなさにな…」
「テメェ…!刺せないと思ってんのか…!?」
「ほほう…?刺せるのか?」
「当たり前だろ!俺は今まで何人もこいつで殺ってるんだ!」
……嘘だな、手が震えている…まぁ普通は刃物向けた相手はビビるからな…
「そうか、なら…『やってみろ』」
「っ!」
殺気を向けてやる…どうした?お膳立ては十分だろ?
「ほら、私はこの場から動かないからさっさと刺してみろ。その手、治療にはしばらくかかるぞ?私が憎いだろう?」
「っ!あああああ!」
男が向かって来て、ナイフを突き刺す…私の右腕に。
「どうだ!?やって「馬鹿か。こんな所刺しても死なんだろ」うげっ!?」
離れようとした男の襟を掴み、引き寄せ、腹に膝蹴りを叩き込み、腹を押さえながら膝から崩れ落ちた男の顔面を蹴る…何だ、もうノビたのか。
「そっちのお前はどうする?まだやるか?」
「ヒッ!?ヒイイイイ!」
悲鳴を上げながら逃げて行った…仲間を放置して行くなよ…
「さて、戻るかな…と、いかん。」
ナイフを引っこ抜き、妖力を解放し、再生…やれやれとんだ事に巻き込まれた物だ…
「警察を呼ぶ気は無いが、事情は聞かなければならないか。」
はぁ…めんどくさい。