結局あいつは黒歌に抱き着いたまま寝てしまい、取り敢えず黒歌が彼女の携帯から母親に連絡し、今日は泊まらせる事を伝えた。最初はこちらが理由も言わないせいもあり当然渋ったものの…私の名前を出したら承諾が取れたという事で困惑した……普段あいつは母親に私の事をどんな風に話しているんだ…?
その後…今いるメンツで話し合い、彼女の事は明日様子を見る事にして、まだ彼女の制服の繕いが終わらない、黒歌を残して私と朱乃、オーフィスが子猫と、別々に眠りに着いた…
……そして朱乃に抱き枕にされた私は夢を見た。
「やあ、お久しぶり。」
「……お前か。」
何処とも分からん霧の深い場所…そこにいた私は声をかけて来た奴を見て自然とうんざりした声を出していた。
「あれ?あれれれれ?僕、一応君を転生させてあげたんだけど「そうだな。」うわぁ…態度が全然変わらないよ…」
そう言って目を擦る…子ども…そう、子どもだ…男か、女かも見た目からは良く分からないが…確かにこいつは子どもの姿をしている…子どもが私の前で泣いている…
「…嘘泣きは止めろ。」
「…うわぁ…酷い。……いや、確かに泣いてないけどさ。」
私はこの世界…ハイスクールDxDの世界に転生する前に短い時間だがこいつと会話した…その時に分かった…こいつはクズだと。
「今更何か用なのか?私を転生させた事でお前の暇潰しは終わったんだろう?」
「う~ん…まあそうだね、最近はずっと君を見てるけど退屈はしないよ。」
「じゃあ何だ?」
「これも暇潰しだよ…というか、ちょっと構って欲しくてさ…」
「帰れ。」
「酷い…」
そう言ってまた目を擦り始める。
「まあ良い…ちょうど良かった。お前に一つ聞きたい事があったんだ。」
「ん?何かな?」
「お前は言ったな?自分は神だ、と…」
「……それは質問じゃなくて確認だね?うん、そう言ったよ。」
「……お前は嘗てハイスクールDxDの世界にいた神と同じ存在か?」
「何それ?何でそんな事聞きたいの?」
「…良いからさっさと答えろ。」
「せっかちだな…まあ良いや。その質問の答えなら、YESだよ。」
「……そうか。なら、つ「おっと。質問は一つだけの筈だよ?」チッ。まあ良い。」
「舌打ち!?」
「前世は覚えてないから分からんがな…こっちは別に神を敬おうと思う程、育ちは良くないんだよ。」
「ふ~ん…ねぇ、君…気にならないの?」
「何がだ?」
「前世の自分はどう「興味無い。」え?」
「昔ならいざ知らず…今は気にならん。前世はどうであろうと今こうして生きているのは私だ…この場にいる私が全てで、過去など今更どうでも良い。」
「へ~…それはあの黒猫ちゃんや、ハーフの子、それから魔王の女の子のおか「…」!?」
私は妖力解放し、奴との距離を一気に詰めると、奴の鼻に拳を叩き込んだ。
「ちょ…何を「別に?ただ、強いて言うなら殴りたくなった。」理不尽!?」
私は右肩の上に手をやり、握る…"それ"を引っこ抜くと尻餅を着いている奴に向かって振り下ろした。
「うわ!?ちょ、え…?それどっから出したの!?」
今の私は寝る時に剣を傍には置いてない…眠った時の格好でここに来た私は剣を持ってはいない筈だった訳だが…
「当然だろう?ここは別にお前の創った世界とかでは無く、私の夢なのだから。」
「嘘ぉ!?」
狼狽えつつも、きっちり私の剣を躱す奴にうんざりしながらも剣を振るう…っ!?何だ…?急に目眩が…
「時間切れさ。君はもうすぐ目が覚めるんだ…じゃあ、また来るよ。」
「……もう来なくて良い。」
また泣き真似をする奴を無視しつつ、私は睡魔に身を任せる…夢の中なのに寝るとは妙な物だ…私は最後にそんな事を考えた…