ネタ帳   作:三和

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ハイスクールDxDにクレイモアがいたら212

それから少ししてあいつは戻って来たが、表面上問題は無さそうに見えたので制服を渡し、学園に行かせた……朱乃の付き添い付きで。

 

 

 

 

「あり?出かけてなかったにゃ?」

 

「……妙に早い目覚めじゃないか。どうしたんだ?」

 

それから二時間程して、黒歌が起きて来た。

 

 

 

 

「オーフィスはな、今日は家で過ごしたいんだそうだ…さっき部屋を覗いて見たら漫画を黙々と読んでいたよ。」

 

「……良いの?」

 

「…奴らの誘き出しはそもそもついでだ、本来の目的はあいつに人間としての情緒を芽生えさせる事、だ。」

 

「…なら、問題無いのかしらね…」

 

「少々極端ではあるがな…その辺はまあ、おいおい教えて行くしかないさ…とはいえ、問題は山積みだがな…」

 

サンプルになる二人がそもそも極端だからな…

 

「それで?何でこんなに早く起きて来たんだ?ゆっくりしてれば良い物を…」

 

「……あんたの事が気になって眠れなかったにゃ。」

 

「…私の?一体何が気になった?」

 

「……今朝、朱乃ちゃんの事以外で何かあったの?」

 

「……」

 

長い付き合いだからな、気付かれるか…

 

「ちょっとな…夢見が悪かっただけだ…」

 

「どんな夢?」

 

「……気になるのか?」

 

「…あれから時間は多少経ってるし、持ち直してたんなら聞かないけど…」

 

「……調子が悪そうに見えるか?」

 

「…どっちかって言うと、ピリピリしてると言うか、イラついてると言うか…」

 

……成程。間違って無いだろうな…

 

「夢でムカつく奴が出て来てな…そうだな、お前にも言っただろう?私は転生者だと。」

 

「…そうね、聞いたわ。」

 

「…夢にな、私を転生させた自称神が現れてな…」

 

「……何か言われたの?」

 

「…というか、私はあいつが大嫌いなんだ…初対面で既に印象が最悪でな…具体的に言えば…先ずあの時私は目覚めてすぐにあいつから私が死んだ事を伝えられた…」

 

「…それで?」

 

「……前世の事が一切思い出せず、狼狽える私にこう言ったんだ『暇潰しに付き合って欲しい』ってな。」

 

「それって…」

 

「……あいつは暇潰しで寿命を全うしてた筈の私を殺し、強引に転生させた。転生する際にどんな姿になりたいか聞かれて、悔し紛れに『クレイモア…半人半妖の身体に生まれ変わりたい』と言った…せめてもの抵抗のつもりだったが、あっさり受理されてな…そしてこの世界に転生した私はテレサになっていた…」

 

「……」

 

「ムカついたよ…確かにテレサに憧れてはいた…だが、最強になりたかった訳じゃない…この姿になる、という事が私にとって何を意味するのか…奴は考えてもいなかった…私は誓ったよ、神である以上まともにケンカを売ってもどうせ歯が立たない…だが、せめて何時かあいつを必ず殴り飛ばしてやる、と。」

 

「そう…実際殴れたの?」

 

「……殴ったよ。大してダメージは無かったようだがな…幸い、私の夢の中だったからな…剣を取り出す事は出来たが、殺す事は出来無かった…」

 

「そっか…」

 

「……誤解の無いように言っておくが、私はこの世界に転生した事を後悔してはいない…少なくとも今はな…昔は気になって仕方が無かった前世の事も今更興味は無い…奴は教えてやる姿勢を私に見せ付けて揶揄う気だったんだろうがな…実際はもうどうでも良いし、奴の遊びに付き合ってやる気も更々無い。」

 

「…本当に後悔してないの?」

 

「少なくとも私はお前やクレア、他にも大事な物を手に入れた。今更前世を想う事は無い…まあ、どんな人間だったのか全く気にならない訳じゃないが…今より幸せだとは思えないからな。」

 

「そう…なら、良かったんじゃない?」

 

「…だが、奴は許し難い…次に出て来たら絶対に斬り刻む。……聞いてくれてありがとな、少しスッキリしたよ。」

 

「良かった…確かに今のあんた良い顔してる…あら?」

 

携帯の呼び出し音が聞こえる…私のか。

 

「…ん?」

 

「どうしたにゃ、あら?オフィーリア?」

 

「……奴が今更電話?」

 

基本あいつは仕事中に電話はして来ない…何か問題発生か?

 

「……出ないの?」

 

「どう考えても厄介事だろうからな…」

 

「…今のオフィーリアが問題起こす事は無いんじゃない?」

 

「…どちらにしろ出ないと止まらなさそうだな…」

 

私はボタンを押した。

 

「もしもし?」

 

『ちょっと、何ですぐ出ないのよ?』

 

「悪かった…で、何だ?」

 

『例の子、ちゃんと学園行っても大丈夫か確認したの?』

 

「本人は大丈夫と言っていたが、何かあったのか?」

 

『あの子、倒れたわよ。』

 

「……確かか?」

 

『…確かも何も…保健室に運んだのは私よ。倒れた現場にたまたま居合わせてね、どうするのよ?あの子の友人や他の生徒もその場にいたわよ。』

 

蟠りが消えたこのタイミングでの厄介事に私は溜め息を吐いた。

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