「そう言えばふと思ったんだが…」
「ん?にゃに?…もう着くんだけど今聞かにゃきゃいけにゃい事にゃ?」
「…ちょっとした疑問だよ、お前やセラフォルー、朱乃もそうだが、私を連れて服を買いに行くとスーツの話を全くしないが、何故だ?」
「…単純に行ってる店の問題よ。場所を選ばず着れる服を探しに行ったら必然的にスーツを扱ってない店になるでしょ。そう言えば少し前に買った服着てくれないのね?」
「……私にスカートは似合わん。」
「そんな事無いと思うけど…それにしたって、今の格好もどうかと思うわ…」
「……最初に質問をした私が言うのもなんだが、何でこのタイミングで言う?」
既に学園の傍なんだが…
「さすがにラフ過ぎない?」
私は改めて自分の格好を見る…上はパーカー、下はジーンズ……不味いか?…いや…
「…今回の場合、こっちに落ち度のある話じゃないだろ。」
「……あの子が暴行されかけたのを黙っていた事については…?」
「本人が嫌がったからな。」
「私は知ってる。でも、あの子の親は知らない…」
「…今更グダグダ言っても仕方無い…行こう。」
「来たね…」
「……あいつの親はまだ来てないのか?」
「電車が遅れているらしくてね…」
理事長室ではサーゼクスが待っていた。
「…どうせあいつの親が来た時に説明するが、グレイフィアから聞いてるか?何なら私の口から改めて話しても良いが。」
「……いや、グレイフィアから大体聞いてるから良いよ…ところで「オーフィスか?」…何故彼女が一緒に来たのか聞いても良いかな?」
「何故と聞かれてもな…オーフィスと二人でいた時にあいつを助けたんだ…心配なんだと。」
「しかしね「あいつは今、色々不安な筈だ…少なくともここにいるオーフィスと黒歌には気を許してるからな…」…むぅ…」
「それはそうとオフィーリアは何処だ?少なくともあいつも倒れた現場にはいたんだろう?」
「……詳しい話を知ってる訳じゃないから席を外す、だそうだよ。君が来れないなら彼女を引っ張り出す事になっただろうが、こうして来てくれたからね。」
「来たくて来た訳じゃないがな…ちなみにあいつの親…そう言えばどっちだ?オフィーリアからは親としか聞いてなかった。」
「…母親の方だね、娘の事をとても心配していたよ…落ち着かせるのに苦労した…」
「当然と言えば当然だな…事情は何処まで説明した?」
「全部だよ、君がグレイフィアに話してくれた事は大体伝えてある…君に一言、礼を言いたいそうだ…」
「…罵声じゃないのか?」
私はオーフィスがいなければ見捨てていたかも知れない…礼を言われる資格は無い…
「何故?」
「自分の娘が暴行されかけたのを黙っていたんだぞ、私は。」
「君が助けた事実は変わらない…少なくとも向こうはそう思っている、という事だと私は思うよ。」
「……」