ネタ帳   作:三和

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橋の下の弓兵

私の朝は早い。

寝袋から這い出ると身支度をし、朝と言っても実際はまだ深夜だが二時にはここ荒川の河川敷に設営したテントを出て早朝ランニングを兼ねて5km先の職場に向かう

 

「おはようございます!」

 

……私はこの販売所にて新聞配達をしている

大量の新聞に予め用意されているチラシの束を挟み、販売所から借りた自転車に積む

 

出発前には念のため雨避けの可能な武具を投影し、自転車自体に強化魔術をかける

 

ここから一時間半かけて100部程の新聞を運び戻ってくると今朝の仕事は終わりだ

 

販売所に戻り終了報告をし、辞した後、再び5kmの道のりを行きより急いで河川敷に戻るのだ

 

テントに入ると調理器具を出してきて食材の確認

……P子の作った野菜とニノが取ってきて私が前日仕込みをしておいた魚を不法投棄されていて私が修理した冷蔵庫から引っ張り出し調味料を棚から取る

 

河川敷まで行きそれらを並べる。

……幸い今日は雨が降っていない。このまま外で調理するとしよう

 

火を出せる武具を投影……おっといけない。私としたことが自己紹介がまだだったな

 

私は嘗て義父、衛宮切嗣の夢を継ぎ正義の味方として世界中を駆けずり回った果てに世界を回るため世界と契約。

 

その後その代価として守護者という薄汚い掃除屋となり沢山の無辜の民を殺しその後嘗て憧れたこともある赤の良く似合う少女にサーヴァントとして呼び出され、過去の自分を殺そうとして失敗したもののかけがえの無い何かを得、次に再びサーヴァントととして呼び出され、人類最後のマスターとなった人物と再び世界を救う旅に出、一応の一段落を着けた後……

 

……ここ、俺のいた世界に比べれば呆れるほどに平和なこの世界に何故か受肉した人間として改めて呼び出され、今はここ荒川橋の河川敷で生活を営む人呼んで……!

 

錬鉄の英雄……!エミ……

 

「おはようジョンソン。今日も早いんだな。」

 

「…おはようニノ。君も早いな。」

 

ヤ……!……失礼。改めここ荒川橋河川敷の住民のジョンソンだ。以後お見知りおきを!

 

ハッ!私は何を!この場所に住むようになって変な電波を受信するようになってしまった……さて、この世界に来て初めて会ったのが私と同じくここ荒川橋の河川敷に住み私にとっては先住者に当たるのが今この場にいるニノだ

 

私は彼らを初めて見たときいくらいわゆるホームレス生活をしているとはいえ何故か社会常識の著しく欠け生活環境も余りに悲惨な彼らに絶句したものだ。聞けば近隣住民とのトラブルも絶えないと言う

 

すぐに私もここに住みたいと申し出、村長を名乗る河童(着ぐるみを着た人間ではない。断じて違う)にこのジョンソンの名を頂いた。

 

そして私はここの住民になってすぐ彼らの意識改革と社会常識を叩き込み住民のホームレス脱却のために就職活動を無理やり推し進めようとした……あのときの事は今でも後悔し、反省している。……私が余計な口を出すべきでは無かった。……彼らには彼らの事情があり信念があるのだから。

 

私はその事を知って以来彼らに余計な口出しをしなくなった。ただ……

 

「…ニノ、その格好という事はこれから入浴かね?」

 

「ああ。朝風呂だ」

 

「朝風呂もいいが人目には気を付けてくれ。また通報されて村長と一緒に警察に事情説明なぞしたくないからな」

 

「大丈夫だ。ちゃんと水着を着ている。」

 

「…それでもだ。ちゃんと見えない所で入ってくれ」

 

「う~ん。分かった」

 

……ここで暮らす以上最低限の社会常識は覚え、守ってほしいものだ。私のここでの仕事は家事全般だけの筈なのに毎回余計な仕事が増えている……

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