神妙な顔して入って来た朱乃だが、そもそも私は怒っていないし、何だかんだ子どもが嫌いでは無い朱乃はすぐにオーフィスの相手を始めた…手の空いた私はしばらく二人を見ていた…筈だったのだが…
「テレサ、いい加減起きるにゃ。」
「ん…黒歌、もう戻って来たのか。」
「戻っても来るにゃ。もうオフィーリアも帰って来てるにゃ。」
「……マジか。」
と、言う事は私は夜まで寝ていた訳だ。朱乃とオーフィスの二人を眺めていた筈だが、そう言えば途中から記憶が無い。
「そろそろ夕飯にゃ。」
「分かったよ、今…?何だ?」
座っていたソファから立ち上がろうとしたが足が動かない…私の足の上に何か乗っている…?
「…こいつ、何時から私の膝の上にいるんだ?」
下を見れば私の膝の上に頭を乗っけてセラフォルーが寝ていた。
「つい、さっきにゃ「その割には本気で爆睡している様だが」…多分、疲れてるんだと思う…動かしても起きないだろうし、寝かせておいてあげたいけど…セラフォルーはご飯食べるか聞いてないのよね…」
「成程な、なら私が起こそう。」
どちらにしろ、こいつを寝かせたまま退けるのが面倒臭い。私はセラフォルーの身体を揺さぶった。
「ん…ふわぁ…何?テレサちゃん「人の膝の上で勝手に寝といて何、も無いだろう?まあ良い、それより飯だそうだが、お前は食うのか?」…う~ん…食べる~…」
「だ、そうだ「了解にゃ。」ほら、飯食うんだろ、下りろ。」
「う~ん…もうちょっと「取り敢えず私の膝の上からは下りろ、動けないだろ」…う~…分かった。」
セラフォルーがノロノロ頭を起こした所で私はソファから立ち上がる…そのまままたソファの上にセラフォルーが頭を落とした。
「おい、寝るな。飯食うんだろ?」
「う~…もう出来てるの「もう少しかかるにゃ」…出来たら起こして~…」
「おい…全く。」
「相当疲れてるみたいにゃ。」
「それなりに神経使う仕事の様だからな…」
「スーツぐらいは脱いだら良いのに…皺になるにゃ。」
「こいつの場合、自分でアイロンぐらいかけるだろ。」
オーダーでも無い普通のレディーススーツだからな…手入れもそう難しくないだろう。
「もう放っておこう。出来たら私が起こす。」
「分かったにゃ。」
「いい加減起きるにゃ。ほら、口から溢れてるにゃ。」
「う~…」
飯が出来たのでセラフォルーを起こしたが、こいつは半分寝ており、とても自分一人で食べられる状態じゃなかった。
「…もう良い。私が叩き起こす。」
私は席を立つとセラフォルーの頭を殴った。
「痛あ!?何々!?何が起きたの!?」
「テレサ…グーはダメにゃ…」
「良いだろ、別に。」
「大丈夫ですか?セラフォルー様。」
「朱乃ちゃん?今何が「私がぶん殴った」何で!?」
「何で?お前が寝ながら食おうとして溢してるからだろ。」
「うう…だからって何も殴らなくたって…」
「疲れてるのは分かるが、飯くらいちゃんと食え。大体、自分で食うって言ったんだろ。」
普段ならなあなあで済ますが、今日は厳しく言う事にする…何せ、ここにはまだ人間社会の常識に疎いオーフィスがいるんだ…
「う…ごめんなさい。」
「全く…しっかりしてくれ…」
説教なんてするのは柄じゃない…ただでさえ面倒事を抱えてるんだからこれ以上問題を増やさないでくれ…