グレイフィアに連れられやって来たアーシアはゼノヴィアの治療をしつつ、私に小言を言って行く…やろうと思ってやった訳では無いが、悪いのも私なので甘んじて聞き…流し…
「テレサさん!?聞いてるんですか!?」
「もちろんだアーシア「じゃあ私はさっき何と言いましたか!?」……」
ここで適当な言い訳の一つも思い浮かばないのが私なのだ…やれやれ…これは長くなるか?早く戻りたいんだが…どう見ても既に治療も終わってるのに未だに動けないゼノヴィアが不憫だしな…
「分かった…これから気を付けるから…取り敢えず木場とゼノヴィアは帰してやれ…怪我その物はお前が治せるが、失った体力自体は全ては戻らないだろう?早く休ませてやらないか?」
アーシアの神器は現状傷の手当てと、体力の回復を同時には出来無い…と言うかほぼ完全に傷の手当てに特化してしまっている…
「そう、ですね…それじゃあ私は行きますけど、ゼノヴィアさんも、こんな怪我しない様に気を付けてくださいね?」
「あっ…ああ…すまなかったアーシア…」
今アーシアがゼノヴィアに向ける笑顔は目が全く笑ってない…笑顔は元は威嚇行為だと言うが、私でさえ一瞬恐怖を覚えるとは…戦いにはほとんど出てない筈なのに、ここまで殺伐としてしまっているのはやはり私のせいなのだろうか…?
「そう言えばテレサ?」
「ん?」
アーシアが屋敷に帰り、木場とゼノヴィアを帰した後、グレイフィアが話しかけて来る…
「一応屋敷にはフェニックス家から届けられるフェニックスの涙が大量にあるんだけど、何でアーシアを呼び付けたのかしら?」
「……ああ、あいつまだ約束を守ってたのか。」
グレイフィアに言われ、漸く嘗てライザーとした賭けの内容を思い出す。あれから結構経っているんだがな…
「…あの賭けを持ち掛けたのは貴女だった筈だけど、まさか忘れてたの?」
「…正直に言えばな。良いじゃないか、確かアレは外傷以外には効果が薄い筈だろう?」
「そうだけど…ちなみに貴女時々ライザーに会ってるのよね?その話しないの?」
そう言えば、こいつにも話したな…
「……全くしないな…本人は自分の功績を一々口にしない方がカッコイイとか思ってるんじゃないか?そもそも私はまるで覚えて無かった訳だが。」
「不憫ね…」
「そんなに会ってないが、奴の要求には応えている、それで十分だろう?」
「貴女にとっては義務なの?」
「そこまでとは言わないさ…ただ私自身にそういう欲求が薄いんでね…」
「そう…」
「そうジト目を向けないでくれ…私も酷いとは思ってるさ…ただ、さっきも言った通り、私にそういう欲求が薄いんだ…」
悪魔の男は一部を除いて性欲は旺盛な方と聞く…ライザーみたいなタイプは特にそうだろうが…私も毎日は相手出来ん…正直黒歌たちだけで手一杯だ…