私はサーゼクスに貰ったリュックに酒瓶を詰め、背負うと床に描かれた魔法陣の上に立った。
「…じゃ、またその内にな。」
「その内、なんて言わなくても…別に何時でも遊びに来てくれて構わないよ?連絡してくれれば迎えに行こう。君は…家族だからね…」
「……嬉しくない訳ではないし、更に言えば今現在クレアたちを預かって貰ってる以上、言える事ではないが、そんな酷い顔でそんな事言われてもな…」
「そんなに酷いかな?」
「そうだな…そこで寝てる嫁に化粧の仕方でも習った方が良いんじゃないかと思うくらいにはな…寝不足もそうだが、お前最近ちゃんと飯食ってるのか?」
「……君には適わないね…」
「ま、その辺の問題もお前の嫁が解決してくれるだろうがな…お前、正直一緒にいるだけでも癒されるくらいには惚れてるんだろう?」
「もちろん。彼女の笑顔を見れれば後一週間は徹夜出来るね。」
「馬鹿か?一週間も起きてたら寧ろ仕事にならないだろ。この後ヤる事ヤったらとっとと寝るんだな。」
「そうしたいのは…山々なんだけどね…」
「ま、良いさ…それじゃあ「本当にクレアたちに会わなくて良いのかい?」…どうせ帰ったら疑われるんだろうが、ここで本当に会ったらそれはそれで責められるんだよ…私一人に執着してる様で、あいつら全員普段からクレアたちの身を案じてるからな…」
「そこは私も、もちろんグレイフィアも一緒の筈さ。」
「じゃ、帰る…と、忘れるところだった…おい!」
私は今も寝た振りを続けるグレイフィアの頭を殴った。
「テレサ!?」
「痛!?何するのよ!?」
「全く…何時まで寝た振りしてるんだ…」
「寝た振り?「サ、サーゼクス様違「こいつ、お前が部屋に来た時にはもう起きてたんだぞ?」「何でバラすの!?」」
「知るか。ほら、サーゼクス早く私を帰してくれ。」
「あっ、ああ…「待ちなさい!その前にその荷物は置いていって!」「断る。早くしろ、サーゼクス。」」
グダグダ喚くグレイフィアを見て戸惑うサーゼクスを急かす…早く帰らないとどんな目にあわされるか…
そして光に包まれ、私の目の前から二人の姿が消えた。
「…で、それがグレイフィアの所からかっぱらって来たお酒にゃ?」
「ああ。これだけあればしばらくは酒を買う必要は無いな。」
私はどちらかと言えばそれほどアルコールが好きな訳では無い。いわゆる酔いたいから飲む、と言うタイプだ…最も体質柄か、並の量だとほとんど酔えないのだが…
「ところでセラフォルーは何処だ?明日も早いだろうし、余り起きてられないだろうが、せめて今日の予定が潰れた詫びのつもりで飲もうと思って持って来たんだが…」
「……朝から不貞寝してるにゃ…その…オーフィスを抱き枕にして…」
「大丈夫なのか?」
「にゃんどか様子見に行ったけど…普通に寝てたにゃ。」
「……叩き起こすか。さすがに半日以上も寝てるのはな…」
「飲むなら夕飯食べた後ね?」
「ああ。お前も飲むだろ?」
「……付き合うにゃ。」