「…で、やっぱりこうなるんだな…」
「不満な訳?」
「…こいつら酔っ払ったら更に性欲旺盛になるからな…お前が来るとそういう雰囲気は無くなるから正直助かる…いや、と言うかお前と飲むのは割と悪くないとも思ってるな。」
「…何か、今日は馬鹿に素直ねぇ…」
私の向かいでグラスを傾けるオフィーリアが溜息を吐く…
「普段私はそんなに捻くれてるか?」
「そうね、正直に言えば。」
「…そうか。」
「何?酔ってるの?」
「昼間も飲んでるからな…」
そうだ…私は酔っている…先程から、こんなに憂鬱に感じるのはそのせいだ…きっとそうに違いない。
「そう…そんなので大した酔わない癖に。」
「お前はお前で今日はやけに突っかかるな…私と二人で飲むのはそんなに不満か?」
「そうは言ってないけど…何?口説こうとしてるの?それなら私じゃなくて…そこに転がってる三人にした方が良いわよ?」
「そんなんじゃないさ…」
そう言いながら私は床の上で酔い潰れて寝ている黒歌たちを見回し…溜息を吐く…
「…何考えてるか知らないけど…特殊な体質の私たちと同じ様に飲み続けられる生物なんてそうはいないわ…それくらい分かってるでしょ?」
「まぁな…」
オフィーリアがグラスに入っていた酒を飲み干すと近くの瓶を掴み、自分のグラスに酒を注ぐ…
「何か知らないけど…良いわ、暇だし付き合ってあげる。」
「そうか…」
私は今日何があったのか聞かれ、改めて今朝からの自分の行動を振り返りつつ話し始めた…
「ふ~ん…この大量の酒瓶、グレイフィアの所から持ち出して来た奴な訳。」
「何か…文句があるのか…?」
「別に無いわよ。タダ酒飲んでる身だしね…で、あんたは何を悩んでるの?」
「悩む?」
今現在私が悩まなければならない深刻な問題は…別に無い筈だ…
「…自覚無し…それじゃあ私もどうしようも無いわね。と言うか、そう言うのこそ、そこに寝てる子たちに言ったら良いのに。」
「素面じゃ言えんよ。多分な…」
「そういう事言って抱え込んでたらまた潰れるわよ?」
「…あれはお前も原因だろ?」
「…今更私に責任が無いとは言わないわ…でも、うじうじしてるより良いんじゃないの?」
「そもそも何が原因なのか私にも分からないんだ…」
本当にどうしたんだろうな…今日の私は…
「漠然とした不安でも、口に出せばまた違う物よ。言えば良いのよ…家族なんでしょ?聞いてくれるでしょ、彼女たちなら…」
「お前じゃ…駄目なのか?」
「今更私に相談したい?私にそういう事で語れる言葉は何も無いわね…出来るのは…そうねぇ…身体を重ねる位かしら?」
「…それは…結局何も解決してないんじゃないか?」
「そこに集中している間は余計な事を考えなくてすむもの…で、どうするの?ヤる?」
私は自分のグラスの中身を飲み干し、グラスをテーブルに置いた。
「…お手柔らかに頼む。」
「…今日は本当に素直ね…でも正直それは無理かしら?だって…」
オフィーリアが私の頬に触れる…
「今の弱々しい貴女…とても魅力的なのよね…やり過ぎたら…ごめんなさい…」
オフィーリアの顔が近づき、頬に置かれた手が後頭部に回り、押される…私は逆らわず、自分の顔を近付けて行った…