殴りかかって来た奴を地面に叩きつけ、顔面を踏みつけようとしたら足を掴まれ、地面に落とされた。油断したな…そう頭に過ぎった私の腹の上にライザーが跨り座る…
「……で?」
チャンスにも関わらず、ライザーはそのまま中々動こうとしない。
「いや、ここからどうするかなぁと思って…いでぇっ!?」
戯けた事を抜かすライザーの股間を鷲掴みにする…
「追撃の当てが無いなら…とっとと降りてもらおうか?」
「いでででで!?いやじゃあキスだけ!それだけ頼む!?」
コイツ…!
「試合中に言うなボケが!終わってからならこっそりしてやるから早く降りろ!」
「言質取ったぜ!?」
「降りろ!」
「ぶぎゃ!?」
顔面に拳を叩き込み、奴が仰け反ったところで強引に立ち上がり、再び地面に倒れ込んだ奴の顔面を今度こそ踏みつける…
「うぎぎぎ…!」
「ギブアップか?」
咄嗟に顔を横に向け、顔を踏まれるのは避けたライザーの側頭部に乗せた足に力を込める。
「しねぇ!…て、おい!?それ以上やられたら抜けなくなるだろ!?」
奴の頭が地面に沈んで行く…
「地面で溺死寸前なんて中々無いだろ?後で感想でも聞かせてくれ。」
「ちょ…!さすがにふざけ…!クソっ!」
「お?」
突然手に力が加わり、地面に叩き付けられる寸前…地面から出したライザーの顔が目の前にあった。
「しゃあ!唇ゲ「させるかアホが」グエッ!?」
頭を後ろに逸らし頭突きをする…怯んだライザーのスーツの襟を掴み、耳に口を近付ける。
「後で…してやるから…いい加減真面目にやれ…!クレアとアーシアが見てるんだ…」
奴のスーツの襟を掴む力を強くして締め上げながら囁く…
「待て…!死ななくても窒息はするから勘弁…!?」
「…最近相手出来無かったのはこっちも反省してる…だからさっきも言った通り…キスくらいならしてやる…」
「……マジだな?」
「女に二言は無い。」
「もちろん舌入れて良いんだよな?」
「好きにしろ…」
「よっしゃ。なら、離してくれ…仕切り直ししようぜ?」
私はライザーの襟から手を離した…その瞬間奴が飛び上がり、地面に着地する…そして一気に私の方へ距離を詰めて来た。
「オラオラァ!」
「……」
奴の繰り出す拳と足のラッシュを捌いて行く…ふむ…この感じ…全ての攻撃に私を倒す意思が感じられない…スピードはだんだん上がって行ってるがそれだけ…何を狙ってる?
「しゃあ!」
「っ…ほう?」
逸らそうとした右の拳が勝手に横に逸れ、一気に引き戻された奴の右手が捌くために出した私の左腕を掴み…!?
「あんたがやるのを見て…ずっと練習してたんだ…」
「眷属相手にか?」
「ああ、妹もな…感謝してる…まさかあんたをこうして投げられるとは思わなかった…」
取った腕を引かれ、奴の背に負われそのまま投げられた…別に投げられるのを防げなかったわけでは無いが、敢えて私は受けた…驚いたのも事実だがな…
「で?次は?」
当然ながら別に地面に叩き付けられた程度で気絶はしないし、私を倒したいなら追撃がいる…見下ろすライザーに問い掛けた。
「いやぁ…それがさ…コレを披露する事ばかり考えてたから他に何も無いんだわ…ギブアップで。」
「……お前この後のご褒美が楽しみなだけだろ?」
「否定はしないぜ?」