ぴちゃぴちゃと水音が耳に届く…今日は一段とねちっこいな…そんな事を考えながら、私の胸に置かれた手を掴む…やれやれ…私はライザーから離れた。
「誰が触って良いと言った?」
「いやぁ…それもサービスの範囲で…いでっ!?」
ふざけた事を宣うライザーの指を腕を掴んだのとは逆の手で折り畳む…
「ちょ!?折れてるって!?」
「治るんだから良いだろう?試合の時も言ったが今日はソレの相手は出来ん。」
手の甲に完全に張り付いた指を握り締める。
「いだぁ!?」
「お前にとってはご褒美だろう?」
「痛いだけだっての!?早く離してくれ!?治せねえから!?」
「何でだ?このまま治せば良いだろう?」
「あんたの手が焼けるだろうが!」
「今更そんなのを気にするとはな…私もその程度なら治るんだぞ?」
「そういう問題じゃねえんだよ!?マジで離してくれよ!?」
「うるさい奴だ…サービスで手を握ってやったのに。」
「逆に曲げる事無いだろ!?」
「贅沢だな。さて、そろそろ私は行くぞ?お前の方で都合が着いたら連絡して来い。」
「あー…もう…細かい傷治すのは時間掛かるんだぞ?」
「だから治るんだから良いだろ。」
「…本当はあんただって分かってるだろ?そう言う問題じゃないってさ。大体、痛いものは痛いんだぜ?」
「はっきり言え、どうしろと?」
「今日は出来ねぇんだろ?少しは慰めてくれよ。」
「眷属が泣くぞ?」
「今、俺はあんたを見てんだぜ?」
「それで?お前の望みは?」
「舐めてくれ。」
「……何処を?」
「今日はこの指を舐めて欲しいな。」
「それぐらいなら良いが、治してからな。」
「このままじゃダメなのか?」
「何で出血して血だらけの指を舐めなきゃならん?」
「そもそもあんたがこうしたんじゃねぇか。」
「ハア…分かったよ。」
こういう時…最後は断れないから…こいつとの関係も今日までズルズル続いてしまってるんだろうな…
私は床に座るとライザーの手に舌を伸ばした。
「……満足か?」
「もうちょっと「アホ。この後はクレアたちと出かけると、言ったろうが。」つれねぇなぁ…」
「後日付き合ってやるから今日はそれで我慢しろ。じゃあな…」
私は部屋のドアを開け「……」!?
ドアを開けると目の前に黒歌がいた…また気配を感じなかったぞ…
「もう良いにゃ?」
「ああ…悪かったな、待たせて?」
「私じゃなくてクレアとアーシアに言って欲しいにゃ。」
「そう言えば結局今日、小猫の事は良いのか?」
今日、何故かこの場に小猫はいない…ついてこなかった。
「あの子も私たちにずっとベッタリじゃ困るし、ね…」
「それにしたって一人か…」
「あの子も他に友だちいるみたいよ?」
「なら、安心…で良いのか?」
「どっちにしても本人が行かにゃいにゃら私が無理に連れて行く事はにゃいにゃ」