「…おいおい爺さん、ここはモーテルじゃねぇぞ」
「堅ぇ事言うなよ、兄ちゃん。ほれ、家賃代わりにどうだ、一杯?」
「…生憎安い酒は口に合わねぇんだよ。……おい!寝る前にせめて空き瓶位片付け……寝ちまった。」
椅子に座り雑誌を開く。……いい加減こいつは読み飽きたな…。
「おい爺さん、俺ぁ出かけるからな。留守番頼むぜ」
寝転がったまま片手を上げるジジイ。……たくっ。マジで頼むぜ……
……適当に買い物して戻ってみりゃ…
「…何であんたがいるんだ?つーか爺さんは?」
「お前さんに仕事を持ってきたんだがな、留守なもんで爺さんに頼んだ。んで俺が代わりに留守番してた訳だ」
「おいおい。この店の店主は俺だぜ?」
「お前さん、気分で仕事をサボるじゃないか。ああ見えても仕事はちゃんとするからな、あの爺さんは。」
嫌味ったらしく言うこの男はモリスン。便利屋としての俺に仕事を持ってくる男だ。
「…というかダンテ、お前さんまだあの爺さんを住まわせてるのか?」
「住まわせてるんじゃねぇ。あの爺さんが勝手に入り浸ってんだ。全く。居候の癖に酒瓶を床に並べやがって……」
「放っておいたら事務所を直ぐゴミ屋敷にしかねないお前よりマシだろう?あの爺さんが占有してるのはいつも事務所の隅だけだしな。しかし……俺もあの爺さんとは長い付き合いだがこうも人に懐くのは初めて見るぜ。」
「…ha!美女ならまだしもジジイに好かれて喜ぶ趣味はねぇよ。」
俺は椅子に座り雑誌を広げ始める
「まあいい。お前さんが帰ってきたなら俺は帰る。じゃあな、ダンテ。……ああ爺さんに仕事取られたくないなら携帯の料金位払え。お前さんに連絡取れないから爺さんに頼んだんだからな」
小言を飛ばしてくるモリスンをシッシッと追い払い俺は雑誌を読み進めて行く
「おう!戻ったぞ兄ちゃん!」
三日後爺さんは帰ってきた。……何だその手に持ってるもんは?
「…ん?おお!こいつか!ほれ、挨拶しろ!」
そう言って手に抱えた紙袋から短剣をって……は?
『お初に御目にかかる。我が名は「ちょっと待て!」む?』
「おいおい何だ兄ちゃん。人が話してる時に遮ったらいけない事ぐれぇ分かんだろ?」
「んたこたぁどうでもいい!何だそいつは!?」
俺は短剣から悪魔の姿になった奴を指差す。おいおいまたやったのか!?この爺さん!?
「何だも何も俺の新しい相棒だが?」
「だから何であんたはそう毎回悪魔を従えて帰って来るんだ!?」
「お前もよくやってるじゃねぇか。実力を示したら忠誠を誓われただけだが?」
相変わらずの爺さんの態度に俺は頭を抱えるしか無かった……
主人公
名前や年齢は不明。(ただし、首にはドックタグを下げている)
くたびれたアメリカ将校服を羽織った精悍な顔立ちの老人
隻腕で左腕が無く右目には眼帯をしている
根無し草だったがある一件でダンテに知り合った後デビルメイクライに入り浸るようになった。
元々ダンテより先にフリーの便利屋をしておりモリスンとは古い馴染み
実は腕利きのデビルハンターでありそちらの面でもダンテより(自称)先輩。
普段はデビルメイクライ事務所の隅で呑んだくれて寝ている事が多い。
生物学上純粋な人間の筈だが上級悪魔と互角に戦える身体能力の持ち主
どういう訳かダンテと同じ位悪魔との遭遇率が高く(引退したと言い張りながら)毎回単独でダンテの代わりに仕事に行ったりすると悪魔を従えて帰って来るのでダンテの頭痛の種になりつつある。
元軍人で部隊の隊長をしていた頃行軍中に悪魔に遭遇。部下を全員殺され本人は右目と左腕を失いながら撃退に成功しその後責任を取り軍を辞め便利屋を始めたという裏設定を考えていた